保阪正康のレビュー一覧
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歴史とは所詮人間の意思や行動の積み重ね。法則が出来上がってくる。歴史は繰り返すとはこういうこと。前後の歴史学分野の考え方は答えありき。筆者は実証で検証すべきと。でも物理や数学と違って、歴史は語る人や登場人物それぞれに事実があって、どれも正しくどれも間違いなのだと思う。近代歴史が14年周期で展開するというのは面白い。前半は短期現役士官制度出身者や、戦中戦後の著名人を中心に話が進められるが、私は、彼らが凄かったのではないと思う。戦国時代ならいざ知らず、複雑な政治経済外交関係がある中、たまたまその時それができる位置に居た、という流れのもたらす結果だと思う。中盤は天皇制を主軸に戦争を、後半はファシズム
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第1部は識者6人による座談会。
第2部は6人それぞれの補遺的文章。
あの戦争で当時のメディア(新聞とラジオ)が果たした役割はとてつもなく大きかった。開戦を賛美し、国民を扇動熱狂させた。恐ろしい!
終戦の日はいつか?
ポツダム宣言受諾を敵国に通告したのは8月14日。
それを国民に伝えた(玉音放送)のは8月15日。
ポツダム宣言受諾文書に調印したのは9月2日。
日本人は「終戦記念日は?」と問われれば8月15日と答えるが、国際的には「9月2日」が一般的だそうだ。
あの戦争の経緯が分かる文書はまだまだ未公開のモノが多い。なぜ開戦したのか?戦争の経緯は? 歴史的な解明はまだまだ先のようだ。 -
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昭和。特に戦前や終戦直後の出来事は、徐々に歴史の奥底に追いやられて行くのを感じる。
当事者が寿命を迎え次々と亡くなっていく中で、歴史の証人が減っていくのだからしょうがない面もある。
しかし逆に言うと、関係者が生きている今の内にこそ、正しい歴史認識を植え付ける必要があるのではないだろうか。
そこから現代に生きる我々が学ぶべきことは、本当に多いのではないだろうか。
著者はそんな使命感で筆を取り続ける。
やはり東条英機と石原莞爾の項目は日本人として必読だと思う。
(もちろん他の書籍でもいいが、この二人の行動言論を考察すること自体に非常に意味がある)
なぜ日本人は勝てない戦争を始めたのか?
さらに、な -
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日本の歴史を、特に昭和史を客観的に述べることができる人を挙げるならば、半藤一利氏か、この本の著者の保坂正康氏ではないかという気がします。その保坂氏が昭和史を俯瞰的に時系列で新書のボリュームで解説したのが本書です。
私自身、昭和史を含む近代史は(高校で日本史を選択していなかったこともあり)基本的な知識が欠如している部分もあるので、本書は正直ちょっと難解な印象を受けました。
ただ、非常に印象的であったのは太平洋戦争を始めるにあたりラジオで発表された開戦の詔書の主旨が「東アジアの安定のために日本が努力したにもかかわらず、英、米がその努力を阻止したり、さらにはアジアの制覇を企て、日本の存在に脅威を与え -
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東条英機、石原莞爾、犬養毅、瀬島龍三、吉田茂たち昭和を代表する人物たちについての驚くような事実。東条が首相になった理由、東条と石原の確執の遠因、石橋が日中戦争・太平洋戦争に反対の立場だったこと、犬養毅が最後に放った言葉「話せば分かる」は実際には「話を聴こう」だったとの孫・犬養道子の証言。犬養一族の前で犬養について話をする著者への道子の反応は実に興味深い。道子は日本人のありのままの姿を見ようとしているためとの著者の感想が瀬島のソ連スパイ説の真相と大きな嘘の数々、小説「不毛地帯」の壹岐正に自分を重ねようとして日付まで嘘をついていた!吉田茂にとっての憲法9条の重要性。著者の冷静な視線での記述が鋭く歴
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ネタバレ【書評】歴史を学び、人のふり見て我がふり直しませんか?『昭和の怪物 七つの謎』
日本の歴史は皆学校で習うが、つまるところテストのための暗記科目と化している。
ただ歴史から学べることは多くあり、「人のふり見て我がふり直す」のにうってつけの科目である。
本書では歴史の教科書で語りきれなかった、歴史的人物の人間面を浮き彫りにする。
特に注目なのが、「東條英機」と「石原莞爾」の比較だ。
東條は自分の味方だけで人事を固めたり、課題を精神論で解決しようとしたり、とても国のトップになるような人ではない。
対して石原は東條とは真逆の思考である。
それがために、東條とは対立している。
石原は兵士を「人間」 -
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領土問題。
政治問題、歴史問題、資源問題。
感情論に走ると収集がつかないのは当然だが、見る角度によって変わってくるよなー。
太平洋戦争後、サンフランシスコ平和条約を基準にするのか、その後の各共同声明、日露共同、日中友好か。はたまた、1903年か、1905年か。
最初に見つけた方が所有者、実行支配した方が所有者、最初に見つけたという現存する歴史書がある方が所有者...
仲良く出来んかね。北方四島の時には共同開発の妥協案が出たが、日本敗戦後のプライドなのか強引に撥ね退けたな。
遡れば、パンゲアなんて大陸が地続きだった時代は誰のものでもなかったのにな。市場経済主義に戦中戦後の歴史問題が絡むと果て