保阪正康のレビュー一覧

  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    太平洋戦争の目的や落とし所がなかった、というのは確かに。二二六事件に代表されるテロリズムが、萎縮と権力を生む泥沼になる、というのが構造として理解できた。
  • 負けてたまるか! 日本人 私たちは歴史から何を学ぶか
    2020/10/03 負けてたまるか!日本人 丹羽宇一郎 保阪正康
    1.リベラルアーツの意義 専門バカに任せると危険 倫理的判断 ex原爆のマンハッタン計画
    2.シビリアンコントロールどころか軍事が政治を制す倒錯 専門知への敬意がない
      全てが曖昧で、総無責任体制 大失敗から学ばない
    3.安倍内閣...続きを読む
  • 近現代史からの警告
    歴史とは所詮人間の意思や行動の積み重ね。法則が出来上がってくる。歴史は繰り返すとはこういうこと。前後の歴史学分野の考え方は答えありき。筆者は実証で検証すべきと。でも物理や数学と違って、歴史は語る人や登場人物それぞれに事実があって、どれも正しくどれも間違いなのだと思う。近代歴史が14年周期で展開すると...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    第1部は識者6人による座談会。
    第2部は6人それぞれの補遺的文章。

    あの戦争で当時のメディア(新聞とラジオ)が果たした役割はとてつもなく大きかった。開戦を賛美し、国民を扇動熱狂させた。恐ろしい!

    終戦の日はいつか?
    ポツダム宣言受諾を敵国に通告したのは8月14日。
    それを国民に伝えた(玉音放送)...続きを読む
  • 妻と家族のみが知る宰相―昭和史の大河を往く〈第9集〉
    せっかく多くの人に取材してるのに結局自分の説に全てを牽強附会につなげていく。例えば本書では、東條英機の夫人が「主人をいつか陸軍大臣にしてみせる」と言ったとされてることを否定されたのに、「結婚してから忙しくなって女子大に通えなくなった」という発言から、「カツ夫人は人生の目標を主人の栄達に置くことにした...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    昭和。特に戦前や終戦直後の出来事は、徐々に歴史の奥底に追いやられて行くのを感じる。
    当事者が寿命を迎え次々と亡くなっていく中で、歴史の証人が減っていくのだからしょうがない面もある。
    しかし逆に言うと、関係者が生きている今の内にこそ、正しい歴史認識を植え付ける必要があるのではないだろうか。
    そこから現...続きを読む
  • 昭和史の急所 戦争・天皇・日本人
    文字通り、昭和史について、著者の過去の著書や対談などから印象的な個所を抜粋したもの。

    面白かったけど、やや散漫な印象が。
  • 平成史
    うーむ
    新書のページ数の制限もあるけど
    これで平成史かなぁ
    昭和の人の平成史だよなぁ
    冷静な記述なのに政治批判になると変なスイッチはいってそうだったり
    平成生まれの人だともっとぜんぜん違う平成史だろうな
  • 令和を生きるための昭和史入門
    日本の歴史を、特に昭和史を客観的に述べることができる人を挙げるならば、半藤一利氏か、この本の著者の保坂正康氏ではないかという気がします。その保坂氏が昭和史を俯瞰的に時系列で新書のボリュームで解説したのが本書です。
    私自身、昭和史を含む近代史は(高校で日本史を選択していなかったこともあり)基本的な知識...続きを読む
  • 続 昭和の怪物 七つの謎
    シリーズ1作目と比べると、いまひとつだった。
    知らなかった人が多いのと、知ってる人でも再発見的なものがなかったので。
  • 人を見る目(新潮新書)
    古代ギリシア時代に書かれた『人さまざま』(テオプラストス」著)の形式を模して、
    お追従
    お節介
    しみったれ
    よき友
    などなど、昭和初期から戦後の軍人や政治家、作家たちの言動を分類している。
    特に太平洋戦争での軍人への視線は辛らつだ。

    『人さまざま』は、以前読んだことがあるのだが、本を手放してしまっ...続きを読む
  • 太平洋戦争、七つの謎 ──官僚と軍隊と日本人
    うーん、帝国軍人が、こんなにいい加減だったとは。
    開戦を決めたのが、たかが、官僚だったとは。
    落とし所も決めずに戦いに入ったとは。
    精神力だけでなにができると思っていたのか。
    計算もできずに、独走していたとは。
    陛下の御聖断が、本当の御聖断だったとは。
    もう少し終戦が長引けば、恐ろしいことになってい...続きを読む
  • 昭和史の急所 戦争・天皇・日本人
    読み始めて気づいたが、書き下ろしではなかった(あとがきのみ新規に書かれている)。昭和史にかかわる重要な視点を全7章にわけ。保阪氏の過去著作から章に合った記述を抜き出して並べている。歴史的事実以上に、保阪氏の歴史を見つめる思いを読む書、いわば保阪史観のつまみ食いである。昭和史は学ぶべき点のおおい分野で...続きを読む
  • 人を見る目(新潮新書)
    ビジネス本のような書名が示す通り、軽めのエッセイに仕上がっている。いつもの冷徹な視点の歴史探求を期待すると薄味で物足りないかもしれないが、古今東西の名文を引用しつつ昭和史の場面を当てはめていくという試みも、これはこれで面白い。
  • 昭和の怪物 七つの謎
    戦中のことが勉強になった。
    話が飛んだりするんで、時系列的に整理するのが難しい感じやったけど、憲法改正が国会で大きな問題になっとる中、大平洋戦争のことは日本人として知っておいた方がいいかな、と思って読んでみた。もっと知っておかんならんなぁ。
  • 昭和の怪物 七つの謎
    東条英機、石原莞爾、犬養毅、瀬島龍三、吉田茂たち昭和を代表する人物たちについての驚くような事実。東条が首相になった理由、東条と石原の確執の遠因、石橋が日中戦争・太平洋戦争に反対の立場だったこと、犬養毅が最後に放った言葉「話せば分かる」は実際には「話を聴こう」だったとの孫・犬養道子の証言。犬養一族の前...続きを読む
  • 賊軍の昭和史
    明治維新から太平洋戦争までが官軍・賊軍という視点で語られる。

    全てが全てその対立軸で説明ができると思わないが、歴史を学ぶ上で、また現代社会を考える上で、育った環境が権力側か否かでメンタリティが異なる、ということは一つの重要な要素であることは間違いない(ということに気がつくことができた)。

    いまい...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    【書評】歴史を学び、人のふり見て我がふり直しませんか?『昭和の怪物 七つの謎』

    日本の歴史は皆学校で習うが、つまるところテストのための暗記科目と化している。
    ただ歴史から学べることは多くあり、「人のふり見て我がふり直す」のにうってつけの科目である。
    本書では歴史の教科書で語りきれなかった、歴史的人...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    瀬島龍三の事が書いてあるので買ったが、今まで詳しく知らないままになっていた石原莞爾についても知ることが出来て良かった。他にも犬養毅の孫娘、二・二六事件で銃殺された渡辺錠太郎の末娘にスポットを当てて、歴史を紐解いている。犬養毅は話せばわかるなんて言ってなかったんだ、、、興味深いエピソードも多数ありとて...続きを読む
  • 昭和の怪物 七つの謎
    昭和史に興味があり読んでみたが、正直ある程度の昭和史に知識がないと読み込みが浅くなる感じがした。なので7つの謎と言われても何故それが謎なのかすらも分からないので、私には少々ハードルの高い本となった。ただ、この中に出てきた石原莞爾はもう少し調べてみようと思う。