保阪正康のレビュー一覧
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敗戦記念日がまた近付いてきたこともあってか、ふと手に取った。お三方(特に加藤さんと半藤さん)の著作はこれまでにちょくちょく読んでいるので、おさらいという感じで読んだ。
当時の色々な人の色々な思惑と事実とを照合すると、「対米戦を回避する術はあった筈」とやっぱり思ってしまう。
リットン報告書やハル・ノートに対する、冷静さを欠いた威勢がいいだけの感情的な煽りは、発行部数を伸ばすのにはよかっただろうが、亡国ぎりぎりまで民族を追い込んだ、という面では、マスコミの罪はとてつもなく大きいと思う。
また、五・一五事件のあと、実行者の助命嘆願書が百万を超える数集まり、裁判でも実行者が自身の信じる主義主張を -
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「今太閤」と呼ばれる田中角栄元首相の、成り上がりの歴史と功罪入り乱れた政治実績を説明した内容。田中角栄は昭和時代を代表する政治家であり、それまでの対米従属・外需依存から日本の経済的自立と主権回復を図った功績が挙げられる。一方でロッキード事件に代表される金権政治によって失脚し、角福戦争といった派閥抗争など薄黒い面も多分にあったとされている。
田中角栄を語る上で、その戦争経験から入らなければならない。陸軍騎兵隊として満州に送られるも結核にかかって本国に帰還したとされるが、その頃の話が積極的に田中角栄の口から語られることはない。部隊が全滅するような過酷な戦場からいち早く抜け出し、戦時経済下で理研の -
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ロシアのウクライナ軍事侵攻から、イスラエルのパレスチナ自治区へのジェノサイドとも言われる攻撃など、ここ数年は戦争を身近に感じる機会が増え、戦後80年が経過して世の中の大きな変換点に来ていると肌で感じる。
それまでの常識として、他国への軍事侵攻など、今の世の中ではお互いが抑制しあって起きるはずはないと思い込んでいたが、それが一度破られると、至るところで火種が大きくなってきていることを懸念する。また、為政者にも自国第一主義や保護主義を唱えるものが多くなってきていることにも不安を覚える。
当たり前のように二度と戦争は起こさないし、起こらないよう抑制されると思ってはいても、経済が悪化し、不満がたま -
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昭和の時代に入ってすぐ1928年(昭和3年)、最初の普通選挙が執り行われて以来、様々な政治家、財政家、外交家、軍人などがラジオを通じて、自らの意思や考えを国民に伝えてきた。時はまさに後に続く日本にとって最大の国難、太平洋戦争への道のりを歩む時期であり、それはゆっくりとした歩みから、徐々に加速をつけての激走へと変わっていく。その間、1929年世界恐慌、翌1930年のロンドン軍縮会議、更に翌年の満州事変の勃発、五.一五事件など、社会は不安や不満に満ち溢れ、影響力を持つ政治家などの一挙手一投足が自らの政治生命だけでなく、人生の幕を閉じさせるような暗殺という手段により、命を失ったような時代だ。外交面で
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特攻と聞いて先ず考えるのは、将来有望な若者達が命令であれ自分たちの意思であれ、大きな爆弾を抱えて敵の空母や戦艦に体当たりする凄惨なシーンであり、彼らが一体何を考えながら死んでいったのかという事だ。無論、前者のような命令で言ったのであれば、最後まで命令者を恨んだまま逝ったのかもしれないし、後者、自分の意思であったにしろ、死への恐怖を克服する事が果たして出来たのであろうかという事を考える。
私たちは例えば病気などで余命を告げられ、死を目の前に控えた時、どの様な行動に出るだろうか。何を考えるだろうか。数日後、数時間後に水水盃を交わし、エンジン始動と共に整備兵の少年たちが、自機の周りから離れていく。離 -
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昭和史研究の第一人者・保阪正康の著書『歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか』を読みました。
保阪正康の作品は、8年近く前に読んだ半藤一利との共著『そして、メディアは日本を戦争に導いた』以来なので久し振りですね。
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尖閣、竹島、北方四島――どう守り、返還させるか? 威勢のいい言葉だけでは進展はない。
解決策は「歴史」の中に書かれている! 明治維新時の領土と、その後の戦争による拡大。
敗戦での急激な縮小と、戦後の枠組み。
それらの歴史の裏側までを厳正に検証する。
21世紀の視点に立った日本の主張!
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ネタバレ関口氏と保阪氏の対談で進んでいく一冊。
わかりやすくて大正〜昭和史をザックリ知りたい人にはオススメの一冊。
教科書には載らない話などもちらほらで、「尼港事件」(ロシア革命時、出兵していた日本に対しロシアのパルチザンが日本人を虐殺した事件)
なんかはお恥ずかしながら全く知らなかった…。
教科書にも載せるべきだと思うんやが。
大正天皇と昭和天皇の話も良かった。
体調を崩されてから、昭和天皇が摂政として務められてたらしいけど、
やっぱり天皇にも自分なりの権威というものがあるんやね。
摂政としての仕事をどこまでやっているか、という点をすごく気にされていたエピソードに納得でした。
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「歴史」は暗記するのではなく、意味・教訓を見出す。
「トゥキディデスの罠」の教えも同じ歴史の教訓
著者は日本の歴史の第一人者 半藤一利・加藤陽子らと共に
1.戦争 目的・やり方・原価計算と決算
→軍事哲学と算盤が不 賠償金可欠
2.巨額の軍事予算と日清戦争での巨額賠償金
→軍部も政治も国民も病みつきになった
遅れてきた帝国主義国家
戦費2億円(予算の三倍) 賠償金3億円
⇒日本人は浮かれてしまった
「戦争をビジネスのように捉えた」
政治から独立させてしまった=統帥権独立
軍部は独立採算で自由にやると
3.軍事哲学なき場当たり的対処
戦争の本質を深く考えない 陸海軍 -
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「昭和の怪物」シリーズ第二弾。今回は、三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人。
中でも駐米大使で、真珠湾攻撃のだまし討ちの責任者となった野村吉三郎(武官時代、ハーバード大学でルーズベルト大統領と同窓だった)についての考察が面白かった。宣戦通告電報の遅延という凡ミスの原因は、大使館内の人間関係の悪さ、事務連絡の不手際、開戦前の緊張感不足が重なり合った結果だった。そもそも参謀本部は奇襲攻撃の事前通告に反対しており、外務省はそれに協力させられたが、その経緯が駐米大使には知らされていなかったという点で、本来の責任は、米国課長の加瀬俊一、参謀本部の戸村盛雄と瀬島 -
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東條英機、石原莞爾、犬養毅、渡辺和子、瀬島龍三、吉田茂といった昭和史の著名人を手際よくまとめた労作です。
特に、戦中最も日本の舵取りが重視された局面で、最もつけてはいけない人物がトップに配置されてしまった、それが東條英機です。当時イケイケドンドンの陸軍を代表する東條が任命されたのは、強硬派の東條によって軍内を統制させるという「毒をもって毒を制す」意図があったからだが、器の小さい東條は自分に反発する有能な人材をことごとく左遷させ、彼の周りにはイエスマンしか残さなかった。彼は精神論にとり憑かれ、妥協や譲歩は敗北、従って理論的思考よりも前進あるのみという亡国思想の権化だった。彼の迷言「戦争は負けたと -
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著者の作品は多く読んだ事があり、いつでも解説内容や考えは明確でわかりやすい。だからこそ好き嫌いが分かれるものだが、勿論戦争礼賛でも努力を伴わない様な待ってるだけの極端な平和主義でもない。戦後多くの戦時のエリートに取材を重ねた事からも、偏った考え方でもないから戦争(特に太平洋戦争までの道のり)の流れを掴むには丁度良いだろう。
歴史は繰り返されるというが、人間の身体的な能力も新しい技術を生み出す智力もどこの国であってもそれ程は変わらないだろう。だから二国間の戦争も内戦も多数の国家が巻き込まれるような大戦であっても繰り返されるものと感じる。もしか圧倒的な力の差や、破滅的な殺傷力のある兵器を日常的に用 -
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過去の筆者の言をテーマに沿って並べ替えた内容には、読み始めは少し違和感を感じた。確かに大きなテーマとしては拾い集めた数行の文は合致するのだが、前後の文章が流れを持って編み込まれて行く感が無いため、何か短編の詩を読んでる如く一気に読み進められない。
所が読み進めるうちに、前章の内容が後続の章に見事に繋がり、最終章辺りでは一冊の戦記物を読んだ様な感覚に陥っている。編集の凄さを感じた。
話はタイトル通り「昭和の急所」(始めはタイトルと内容についての意味を理解できなかった)について、過去の著書を引用してくるのだが、そこには著者が多大な労力をかけて集めた生の声も多く登場する。そこには嘘偽りない戦争・軍部