保阪正康のレビュー一覧

  • 平成の天皇皇后両陛下大いに語る

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     著者は半藤一利に誘われて、2013年2月から2016年6月までの3年4ヶ月の間に6度皇居に赴き、明仁天皇、美智子皇后と「雑談」している。その際の記憶をまとめた2本のエッセイと、二人の侍従長経験者(渡邉允、川島裕)との対談を収録する。エッセイのうち1本は、皇居内の御文庫附属庫地下防空壕の入口に案内されたときの話、対談のテーマはパラオ・ペリリューへの訪問と天皇としての最後の「戦没者追悼式」の際の記憶なので、いずれも戦争記憶にかかわるものといってよい。

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    2025年08月10日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    アジア太平洋戦争を概観するのに、ちょうどいい良書。
    軍部のあまりの愚かさに、読んでいて暗澹たる気分になる。

    長期的な戦略は無し。
    憲法と組織機構の欠陥。
    エリート主義。
    陸軍と海軍の対立、セクショナリズム。
    調査・情報収集、その精査の軽視。
    非科学と精神論。
    人命の軽視。
    etc.

    東京裁判だけではなく、日本人が自分たち自身で、戦争犯罪者を裁くことをするべきだった。

    そして、我々が本当に感謝し手を合わせるべきなのは、「英霊」ではなく、戦争に反対し殺された人々なのだ。
    たとえ、ひとりひとりは微力でも、民衆が力を合わせて権力にはむかえば、戦争を止めることができたはずだ。

    「避けられない戦争

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    2025年08月03日
  • 松本清張の昭和史

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    2025/05/28「松本清張の昭和史」保阪正康・加藤陽子
    松本清張は天才作家 学歴なく、40歳過ぎの作家活動、巨大作品集
    世の中は単なる推理小説作家に押し留めようとするが、それでも偉大 テレビでドラマが何度も制作され、再放送されるのは彼しかいない。保阪正康氏は松本清張氏をさらに歴史学者としても大きな評価を明らかにした。アカデミズムや正統派は排除しているが。
    特に「昭和前史1926年―1945年」の大東亜戦争は「日本の縮図」、ここを抜きにして日本史は語れない
    ①なぜ対米戦争を始めたのか
    ②大衆の戦争意識、戦争の当事者としての現場・現実
    松本清張はアカデミズムとは別の視点で「昭和の歴史を紡いだ」

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    2025年05月29日
  • 昭和の名将と愚将

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    太平洋戦争を指導した旧日本軍の将官に関して、その評価を碩学二人が話し合う対談形式の本。巷間言われている内容の他、実際に二人が取材した内容に基づく人物評価は読み応えが有る。

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    2025年05月22日
  • 近代日本の地下水脈 Ⅰ 哲学なき軍事国家の悲劇

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    第二次世界大戦で日本が敗戦に向かって突き進んだ背景への考察、明治維新からの暴力による政権交代がもたらした弊害、軍部支配の仕組み、天皇の戦争責任など解説主張なるほどと思いました。
    また、石橋莞爾に興味が湧きました。

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    2025年04月27日
  • テロルの昭和史

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    法廷においてもテロリストを賛美するようなやりとりがなされ、どんな残虐な行為も動機により正当化されてしまう社会。新聞ですら彼らの行動を義挙扱いした。そんな世間の風潮が国家改造を企図する青年将校や右翼活動家達のためらいを振り切らせることとなり、次なるテロへとつながっていった。
    テロを肯定すること、賛美する風潮はテロそのものよりも恐ろしいこと。現代を生きる私達はこれを肝に銘じなければいけない。

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    2025年04月20日
  • 戦争の近現代史 日本人は戦いをやめられるのか

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     日本は近現代において幾度となく戦争に踏み込んだ。日清・日露戦争は国力誇示の戦いであり、満州事変は軍部の独走、大東亜戦争は国を滅ぼす道だった。なぜ日本は戦争を選び続けたのか。その背景には国際情勢の圧力と天皇制を中心とする国家体制があった。
     敗戦後の日本は戦争放棄を掲げ80年にわたり戦火を交えていない。これは戦争の清算がなされた結果なのか、充てがわれた憲法9条によってか、それとも偶然の産物か。戦後天皇制は象徴へと変わり戦争を主導するものではなくなった。
     戦争の記憶は薄れつつある。歴史を振り返り戦争を避ける知恵を学ぶことこそが今の日本に求められているのではないか。

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    2025年02月14日
  • 太平洋戦争への道 1931-1941

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    ネタバレ

    太平洋戦争に関しては日本史の授業で習ったぶりで、大体の流れや事件の名前など表面的なものしか理解できていなかったことがわかった。日本以外の視点を持つことができて改めてメディアの影響の強さを実感した。

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    2025年02月10日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    太平洋戦争は侵略の歴史にも関わらず、反戦、平和などの言葉で、臭いものに蓋をして、あまりに無知となっている。本当にそう。

    読んでいて、怒りが止まらなかった。
    バカと言いたい。
    自分の大切な人を戦場に送ること、どれだけ辛かっただろう。

    なんのために戦っているのか、軍部の目的は一般人にはどうでもよく、こんなことのためにたくさんの命が犠牲になって怒りしかない。

    あの戦争の中に、私たちの国に欠けているものの何かがそのまま凝縮されている。

    戦術はあっても戦略がない。
    なんのためにやっているのか、いつ終わりにするのか、次どうするのか、まるで考えず、プライドのため、ワンマン体制、傲慢な裸の王様の下、誰

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    2025年02月07日
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―

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    近代史をあまり理解していない、特に太平洋戦争に付いては被害者としての歴史認識に偏っていないか、考えるさせられる
    改め戦争を捉え直す機会となった

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    2025年01月26日
  • 田中角栄の昭和

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    田中角栄の評価は功罪相半ばしている。著者は客観的にかつ冷静に分析している。田中角栄は、その人心掌握力、行動力において、並外れているが、残念ながら、政治家としての思想なり、理念がないことが、政治家としての凋落につながったと思う。また、日本の民主主義が大きく転換する一過程であったのだろう。

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    2025年01月24日
  • 戦争の近現代史 日本人は戦いをやめられるのか

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    保坂正康氏の戦争論。
    戦争論とは戦闘での勝ち負けではなく、いかに戦争を避けるのかを考えることが重要。

    台湾有事を今の視点だけで見てはいけない、共産党と国民党との争いの原因を日本の軍国主義が生み出し、それを無責任に放置した結果が今だという論理で矛先が日本に向かう可能性があるとの指摘は鋭い。

    ウクライナ戦争で核抑止力による平和という戦後の時代は終わり、21世紀型の新しい平和の論理が求められている。
    軍事費増強や核武装を叫ぶことは、先の大戦で払った犠牲の反省の上に立ったものとは言えない。

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    2025年01月18日
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く

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    激動の62年間の昭和。その時代のうねりの中どのようにお過ごしになられていたのか、昭和天皇の息遣いに耳を傾ける。一国の主人として、戦争にどう立ち向かったのか、どう終わらせようと思ったのか、昭和天皇のお気持ちに心を重ねることに意味があるように思う。

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    2024年08月14日
  • 石橋湛山の65日

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    audible 。何人もの左派と思える人が高く評価する石橋湛山とはどのような政治家であったのか。なるほど自分の知る歴代の保守政治家とはかなり違っている。安倍何某などのエセ保守など足下にも及ばない人物のようだ。
    しかし政局の中での泳ぎ方はどう見ても民主主義者じゃない気がする。国民より自分の今の政治家たちと同じに思えた。

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    2024年06月06日
  • 続 昭和の怪物 七つの謎

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    三島由紀夫、田中角栄、後藤田正晴といった、政治家や政治思想に縁深い昭和の人物七人を取りあげている。本人に直接だったり、関係者への丹念な取材と人脈を生かして七人の人物像を掘り下げる。

    それぞれの見方によって人の評価も大きく変わる。七人全員ではないが、この時代の大物達は一言で表すなら「清濁併せ呑む」の印象が残る。

    特に田中角栄の章はわかりやすく、面白かった。田中は庶民の欲望をよく理解していて、そして庶民の側は金権まみれが糾弾されると自身の欲望の肥大化を恥じて田中を批判した、というくだりは日本人の国民性をよく表現している。

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    2024年05月25日
  • テロルの昭和史

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    日本が軍国主義化して、戦争の時代に流れ込んでいくプロセスについては、過去にも何冊が読んで、大きな流れは理解しているつもりであったが、これはテロルという切り口でまとめた本。

    テロル=恐怖がだんだんと社会全体に染み込んでいく感覚というのは、客観的な記述の歴史書では今ひとつピンとこないところであったが、この本は、著者の長年のインタビューなどの積み重ねもあり、リアリティを感じた。

    昭和前半の歴史において、「なぜ、日本はアメリカとの勝つはずのない戦争を始めたのか?」「なぜ日本は軍事独裁的な政治体制になったのか」という問いは、日本だけをみてもダメでドイツやイタリア、ソ連などを踏まえた上で考える必要があ

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    2024年05月21日
  • 松本清張の昭和史

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    没後30年。今も人気の衰えぬ松本清張の歴史観を分析する。「昭和史発掘」「日本の黒い霧」。第2部の対談が秀逸。第1部は2006年出版の「松本清張と昭和史」の一部修正。

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    2024年03月30日
  • 近代日本の地下水脈 Ⅰ 哲学なき軍事国家の悲劇

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    第一次世界大戦から第二次世界大戦に至る時期に、政治・政党関係者、財界関係者へのテロが相次ぎ、反面、民衆の軍へのシンパシーが高まっていったのは、江戸時代末期から続く「攘夷」の地下水脈を背景としているのではないか、とするくだりには納得した。

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    2024年02月08日
  • 陰謀の日本近現代史

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    ●戦争指導の内幕がよくわかる一冊。
    ●天皇の命令は中々書かないから読めて良かったと思う。特に年上の陸軍大臣、参謀総長から舐められていたのは悲しい話。東条だって怪しいもんだし、当時の天皇の心中はいかほどのものか。信用できない家臣に囲まれることほど、辛く情けないものはない。
    ●後半はかなり具体的な名前が出てくるからかなり興味深い。つくづく歴史を記録することの困難さを実感する。神の視点はないわけで、どうしても客観性が怪しくなる。結局、長生きした連中にいいように修正される可能性もあるわけだね。
    ●昭和の戦争指導はひどいもんだ…かなり頭のいい人たちもいたはずなのにこんなことになってしまって…本土上陸作戦

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    2023年12月23日
  • 石橋湛山の65日

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    つまり、首相であった65日間にではなく、その前の民間の言論人であった時代、大臣になった時代になした言動から、評価されている人なんだな。
    この人がこんな短い期間ではなく、三年、あるいは安倍さんのように長期に渡って在任していたらどんな時代になっていたのだろうか。
    外交面でも本当にバランス感覚に長けていた人のようだから、今のロシアにどのように処するのだろう。
    ただ、今いない人のことをたらればでいくら論じて見ても現実は変わらないわけだから、次の石橋湛山を見つけまたは生み出さない限り、良くはならないのだろう。

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    2023年10月12日