【感想・ネタバレ】Ｎの廻廊 ある友をめぐるきれぎれの回想のレビュー

保阪正康

[ブクログ · ★★★★☆]

札幌市内への越境通学。1つ違いの中学生二人はやがて現代史研究家と保守的思想家となる。

30年時を経て分断されるまでの2人の関係を回想する私小説的な作品。

[ブクログ · ★★★★☆]

　もはや東大を西部さんが辞めたことや、右翼的な言論家として活動していたことすら、既に忘れ去られている気がする。そのような活動に関する記述には、それほど。
　それよりも、保阪さんとの係わりが読ませる。
　評伝ではないまので、西部さんの生涯についてはよく分からないのだけれど、人間性については伝わるところが大きい。