河合隼雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
「コンプレックス」という言葉は日常的に用いられるが、その意味を正確に理解している人は少ない。
それは、現代なお探険の可能性に満ちている未踏の領域、われわれの内界、無意識の世界の別名である。
この言葉を最初に用いたユングの心理学にもとづいて、自我、ノイローゼ、夢、男性と女性、元型など、人間の深奥を解き明かす。
[ 目次 ]
第1章 コンプレックスとは何か
第2章 もう一人の私
第3章 コンプレックスの現象
第4章 コンプレックスの解消
第5章 夢とコンプレックス
第6章 コンプレックスと元型
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ -
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
悩み、傷つく心を知ると自分も他人も見えてくる!!
人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている「心の専門家」である著者が、「人の心とは何か」に心理療法の現場から答える。
[ 目次 ]
第1章 私が「人の心」に出会ったとき
第2章 日本人の心の問題
第3章 心との対話法
第4章 心がいま直面していること
第5章 心の影と闇、そして新しい発見
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振 -
Posted by ブクログ
かつてケルト文化は、ヨーロッパからアジアにいたる広大な領域に広がっていた。しかしキリスト教の拡大に伴いそのほとんどが消え去ってしまった。ただオーストリア、スイス、アイルランドなど一部の地域にはその遺跡などがわずかに残っている。とくにアイルランドはケルト文化が他地域に比べて色濃く残る。ローマ帝国の拡大とともにイングランドまではキリスト教が届いたものの、アイルランドに到達したのは遅れたからだ。
この本は河合隼雄が、そのアイルランドにケルト文化の遺産を探して歩いた旅の報告がベースになっている。なぜ今、日本人にとってケルト文化なのか。それはケルト文化が、私たちの深層に横たわる縄文的心性と深く響き合う -
Posted by ブクログ
現場で活躍する心理療法家たちのさまざまな質問に答えるかたちで出来上がった本である。気軽には読めるが、読むほどに人と人のかかわりについて胸にしみるような言葉が多かった。
現場で苦労する心理療法家たちの真剣な質問に、著者も熱心に語り、小冊子ながら奥行きと幅のある、良質な本になっている。著者が、来談者にかかわる姿勢が、じかに感じられる。
深いところにどんと安定して来談者にどこまでも付き添っていく限りない包容性。それでいてちょっとした言葉の端はしに、こちらがハッとするような細やかな指摘があったりして、じつに参考になる。
心理療法について語りながら、人間と人間との関係についてのもっとも深いところに -
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この頃河合隼雄さんの本をたくさん読んでいます。
どの本を読んでも人と対峙することについての示唆をたくさんもらえてます。
惜しむらくはもっと早くご存命の時に存在に気づいていれば・・と悔やまれます。
この本の中で、棋士の谷川さんとのエピソードが載っているのですが、すごい棋士もカウンセラーも、研究者で勝負師で芸術家だというくだりがとっても印象的でした。
アロマのこと・人の身体のこと・心の事、このお仕事についてから、深く知りたいことがたくさんで研究してきたいことが多く、そしてその内容を実践で生かすには、書いてある事を自分なりに咀嚼して、トリートメントで結果を出せるように勝負に出る。そーしたときにき -
Posted by ブクログ
猫を取り扱った世界中の物語を題材にした、全12章から成るエッセイ。
『長靴をはいた猫』、『100万回生きた猫』、日本昔話などに登場する猫を通し、人間の心理、心の働きなどについて書いている。
『猫だましい』というタイトルにもあるように、犬など他の動物とは違い、河合氏は第一章で猫は人間のように「独立したたましい」を持っているようだ、としている。
これは、多くの人間がすでに「何となく」感じていることかと思う。
河合氏はこのエッセイ集でその感覚を様々な猫を通し、非常に強い説得力を持って説明してくれる。
猫好きな人にも、そうでない人にもお勧めできる作品。