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Posted by ブクログ
日本の心理学者の中でも著名なユング派河合隼雄氏と詩人の谷川俊太郎氏の対談集。
この二人を対談させようと考えた人に金一封。肩を抱いて赤提灯の下で熱く語り合える気がする。
なんて素敵なチョイス!
濃いよ、ホント濃い。
物事は突き詰め過ぎると、いつしか物凄く簡略化されていく・・・っていうのの見本みたいだ。
特にこの世界の第一人者、的な二人が揃って話しているわけで。
お互い常人には測り知れないところがアベレージなわけで。
もうそこに行きつくのは無理だよなあって達観して読むと割とあっさり頭に入ってくるから不思議。
学者と詩人という、言葉や心理面においてカテゴライズする側とされる側って組み合わせも面白い。
小学校の頃に心理学というものを初めて知ったのは河合氏。
谷川俊太郎の詩は教科書に載ってて詩集を初めて手に取った詩人。
そういう意味では私にとっては特別な二人。
谷川ファンには嬉しい詩の分析もあります。ただ心理学を学問でユングだフロイトだと語るのが嫌いな人は難しいかも。
私はフロイト嫌いだけどね(笑)
Posted by ブクログ
日本における分析心理学の第一人者である、河合隼雄さんと、谷川俊太郎さんの対談集。
内面を探るための様々な手法「夢」、「箱庭」、「ロールシャッハテスト」等、それは、自我コントロール下にある覚醒時ではなく、自我コントロールが弱まってい状態時に本来の内面を探ろうとする取り組み。アルコールや麻薬、脳の機能の一部が失われることに伴う幻覚で夢とは仕組みが違う。
日本人は西洋人にくらべ、みんな依存するのが好きであり、依存と独立のバランスが重要。
『病気は個人の問題なんだけれども、ほとんどみんな社会的なひずみをせおっていると思うんです。』p236
『ぼくが憂鬱になっているということは、ぼくの心の中で何かのうごきが止まって動かねばならないところが動いていないわけです。』p240
ところで、今日昼寝をしている時、「デパートで素っ裸、慌ててトイレでシャツとパンツをはく」という夢を見たワタクシ。その深層心理がキニナル
Posted by ブクログ
1979年初版発行の本です。
もう35年も前ですが、今読んでも面白いです。
ざっくりとしてわかりやすく、
河合さんがご自身のしている心理療法のベースとなる
ユングの考えや経験、ご自身の所見などを語っていきます。
谷川さんはあくまでわき役として、質問を投げかけていきます。
これは!と思ったところを引用すると、
___
谷川:普通の人間は、その自己治癒能力ですか、それを不断に働かせているわけですね。
河合:普通は、それが適当にうまく働いているわけです。
だから深く悩むこともなく深く治ることもなく、みんな生きているわけでしょう。
いわば普通の人間は自分で自分なりの治療行為をしているわけですね。
つまりすってんてんになるまでパチンコをするとか、
途方もない大金を競馬で使ったりするとか、
それなりにみんな治るための儀式をやっているんですね。
日記を書くのも、友だちと話をするのもそうでしょう。
それをもっと凝集し、非常にコントロールされた形でやるのがわれわれの仕事ですね。
___
というところがありました。
僕はここ何年かパチンコや競馬で大勝利したりすっからかんになったりを
何度も経験してきていますが、自己治癒のためと言われると、
腑に落ちるところがあります。
「えーっ?」と思う方もいるでしょうけれど、これはそうだと思いますよ。
また、昨日はAKBグループの総選挙がありましたが、そこで8位だったかな、
こじはること小嶋陽菜さんがしゃべったのがすごく面白かったんですけども、
この本を読みながらだったので、彼女から感じられる母性というものの強さに注意がいってしまって、
「母性」のいいお手本、つまり「母性ってなんだろう」と問う人に対して
この人が母性をよくあらわしているからよく見てみたらと言えるのは、彼女だと思いましたね。
あんなに、おんなおんなしたおんなのお手本のストライクみたいな人って実はなかなかいない。
母性って、いろいろ他人とかと繋がっていくもので「まぁ、なんでもいいじゃないの」
というものだというのですが、その逆のなんでも断ち切っていく心理っていうのも女性には
アニムスという名前で男性的なものとしてユング心理学では言われていました。
アニムスが強いのがよくわかるのがぱるること島崎遥香さんです。
でも、ぱるは横山由依ちゃんと仲良しだったり、孤立しているわけではないから、
病的とは全然違います。ちょっとアニムスが強いっていう。
思春期だとかにそういうのが出てきたりするっていいますから、
若い子だしそういうのがあるのかもしれないですね。
閑話休題。
インターネットでもそのシンボルの意味が辞書みたいに調べられる夢判断のサイトがありますが、
河合さんの心理療法での二枚看板みたいなのが、この夢判断と箱庭療法でした。
しかし夢判断については、たとえば黒猫がでてきたっていうのがあったとして、
夢診断サイトだと、それはこういう意味だっていうように、一対一で対応していたりしますけれど、
河合さんに言わせると、そんなのは違うっていうことになり、その人の現在の状況や夢の状況などによって、
重層的かつ多様に判断しないといけないらしいです。
それはそうだよなぁ、とかねてからWEBの夢診断のシンボル判断に違和感を持っていた者としては、
納得の行った発言でした。
そして「抑圧」の話も興味深かったですね。
子どもが悲しいとか痛いとかいっても、親とか先生だとかは
「痛くないでしょ!」「悲しくないの!」とかってなだめようとしますが、
それがその場限りの対処ではいいように思えても、そういうのが「抑圧」として
心の中、無意識のほうに溜まっていって病んでいってしまう。
言語化すると意識上にのぼってそれは癒しの効果がありますが、
知らず知らずに無意識に、澱のようにたまっていくと、
それは非常に破壊力をもったものになってしまうということです。
また話はAKBになりますけども、このあいだのノコギリでメンバーを襲った犯人は、
きっと、そういう無意識のほうに溜まったものが破壊力を持って、
自分を破壊するか他人を破壊するかのところで、他者を選んでしまったのかもしれない。
襲われた方はたまったものじゃないです。
(襲われたメンバーとスタッフの方は一日も早く元気になりますように)
巻末には谷川さんの詩や散文を河合さんが心理学者的解釈をする
というのが収録されています。
谷川さんの詩はよくしらなかったですが、数篇読んでみてすごく好かったです。
「はしれはしれおちんちん」というのが出てくる「男の子のマーチ」は
楽しくて楽しくて大笑いしそうでした。
散文も含めて読んでいくと、なんだか村上春樹さんに通じるものを感じたりもして、
さては春樹さんは谷川さんからも影響を受けているのかなと思ったりもしました。
この本に書かれていることをまぁ、日本人みんなが7割くらい理解して、ふまえていると、
きっと社会はもう少し生きやすくなると思いました。良書です。
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