河合隼雄のレビュー一覧

  • 子どもの宇宙

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    どの大人も子供の時代があった。
    しかしながら目は自分のまつげをみえないのと同じように、自分自身の一部である子供時代の心のあり方について大人になっておもいだすのは難しい。
    その結果、大人の視点で子供の心を解釈してしまいがちな親になる。
    「大人になるということは、子供のころにもっていたすばらしい(内的)宇宙の存在をわすれることではないか」と著者は述べている。一方で「大人も自分のなかに宇宙があるのだが、地位や月給などの地位財にこころを奪われがちで、その宇宙の存在にきがつくことが案がいこわいのではないか」と。大人はそのような不安におそわれるのがこわいので、子供の宇宙の存在を無視したりは破壊してしまう。

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    2017年04月04日
  • こころの最終講義

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    講演をまとめたものだが、時系列ではなく、最終章が最も古くのものである。そこには日本人と西洋人の自我に対する考えかた、想いの相違が述べられており、物語に関心をもつきっかけになったという。そもそも人に納得してもらうには科学的であることが大事であり、そうでなければ宗教家とみられる危険もある。著者が煩悶したのはいうまでもない。文庫一冊で語りつくせぬものを感じた。2017.3.21

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    2017年03月21日
  • 絵本の力

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    河合隼雄、松居直、柳田邦男、講演・討議。
    おとながこどもに読んでやる本。おとなでも絵本を。

    C0095

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    2017年02月27日
  • 絵本の力

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    心理学者の河合隼雄、児童文学家で福音館書店のこどものともの編集長松居直、ノンフィクション作家の柳田邦男の絵本についての各々講演と、鼎談。松居の絵本は読んでもらってこその言葉に改めて絵本本質に気付かされた?

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    2017年01月22日
  • 〈物語と日本人の心〉コレクション Ⅲ 神話と日本人の心

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    日本神話の中に古代から通底する日本人の心のあり方を探った著者晩年の集大成。深層心理学に基づいた視点により神話のそこかしこに調和を第一に重んじる日本的精神が息づいていることが本書では明らかにされていく。一人の日本人として自分のルーツがどんどん鮮明になっていくようで感慨深かった。日本神話に表れている心性が私個人の中でも中心的な地位を占めていることをいたく実感した。科学は分解する力だと言い、それと対比して神話は統合する力であるとして現代における神話の力の重要性を指摘しているのは、現代人の一人として深く同感するところである。ただし著者が序章で言っているように、現代を生きる私たちは日本神話の物語にそのま

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    2017年01月14日
  • 働きざかりの心理学

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    近代の働き盛りといわれている中年男性の周辺の心情や問題に関して描かれている。
    結構前の本なのに、子供との問題、家族との問題、社会との問題、同僚との問題など、やっぱりいつの時代も
    課題はあんまり変わらない。

    ただ、心に留めておきたい箇所は「教育」で。
    こんなに豊かになった社会で、子どもは親から与えられすぎてしまって。
    自分で一生懸命、欲しいものを選んで買う楽しさや迷いや葛藤。
    友達や先生との喧嘩の中で学ぶ人間関係や倫理感。
    人格を形成する上での貴重な経験を奪ってはないだろうか?という問い。

    大人になれば、欲しいものを自分で買える。誰かを攻撃したりするのは良くないし、思いやる気持ちが大切なのは

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    2016年12月30日
  • こころの最終講義

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    日本の臨床心理学界の第一人者である河合隼雄先生の講義をまとめたもの。日本の神話や昔話、隠れキリシタンの話などから日本人のこころの在り方を探っていて、本当に示唆に富み読みごたえがあった。これからも何度でも読み返していきたい。

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    2016年12月26日
  • 河合隼雄セレクション 「出会い」の不思議

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    ユング派心理学の日本での第一人者であった
    河合隼雄氏によるエッセイ集。
    人、本、言葉、家族、など「出会い」にまつわる
    内容のものが多く集められています。

    河合隼雄さんの著作には、
    いくつか、若い頃から触れています。
    そうやって、考え方を多少なりとも知っていても、
    まだまだいろいろと新しい発見があり、
    揺さぶられたりする。

    ____

    理解力の浅い人は、よく怒る傾向がある。
    ものごとが「理解できない」ときは、
    人間は不安になり、不安を打ち消すために感情を爆発させる。
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    というのもそう。
    うちの親父がそうだなあと思いつつも、
    それだけじゃないことが、
    その後の「しつけ」「父性」

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    2016年11月14日
  • 猫だましい

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    取り上げられている作品が全部面白くて巻末に掲載されている参考図書を全部読みたい位です。「とろかし猫」は本当にいい得て妙だと思いました。大島弓子氏による解説漫画も収録。

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    2016年09月29日
  • 働きざかりの心理学

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    第5章 働きざかりの社会学の後半 いかに老いるか 中年期から死を意識して生きる。P205〜 死を受け入れる。
    考え方 味方 切り口

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    2016年09月19日
  • 影の現象学

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    人間なら誰もが持っている「影」について述べられた本です。他の著作との重複箇所はありますが、興味深い内容でした。

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    2016年09月02日
  • 父親の力 母親の力 「イエ」を出て「家」に帰る

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    大好きな河合隼雄先生の著書。ほかの本も読んでいたので、内容については、すっと頭に入り、腹落ちしましたが、この本だけ読んだ方はどのような感想を持つのだろうか、とふと、思いました。

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    2015年12月24日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    ネタバレ

    約四十数年前に河合隼雄先生が行ったカウンセリング入門講座の参加者とのやりとりをテープ起こしした的なもの。
    抽象的な説明が多いけど、時々深い部分に刺さる内容だなあと感じた。
    当時先生は四十歳前後。すごい…。

    ・自分一人だけで考えているのと、生きた人間が真剣に相手になって聴いてくれて、真剣に質問されながら一緒にやるのとでは天と地ほどの差がある。
    ・相手にとっていちばん役に立つことをカウンセラーが本気で思っているかどうか。説教でも殴っても、要はそれがどれほど役に立ったかということ。
    ・自分の気持ちに敏感、忠実でないと駄目

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    2015年12月13日
  • 父親の力 母親の力 「イエ」を出て「家」に帰る

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    家族の問題について各現場から河合隼雄に寄せられた質問に、自説を述べながら答えている。目新しいことはないけれど、わかりやすく納得しやすい内容。。
    一貫して言われていることは「世の中、何でも自分の思い通りに行くわけではない」ということ。
    だからこそ生きていく上で拠り所が必要で、それが今失われつつある宗教やイエが果たしていた役割。
    日本社会の質・形の変化を悪者に、「昔は良かった」とするのではなく、変化に適応できていないのをどうにかすべき。

    ・長い個人主義の歴史をもつ欧米と、最近個人主義を大切にする風潮が出てきた日本。
    個人主義が悪いという訳ではない、和を尊ぶことでうまくやってきた日本では強い「個人

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    2015年11月24日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    ネタバレ

    セラピストとして名高い、故・河合隼雄さんの、
    40歳前のころの講座を4つ収録したものです。
    カウンセリングの基礎の基礎である、
    その立場や姿勢について述べている。

    しかしながら、
    カウンセリングの技術的なことに終始しているわけではなくて、
    一般の人として、他者と向かいあうためだったり、
    自分自身を知るためだったりすることに役立つ考えや
    知識がたくさんでてきます。

    たとえば、
    頑張れない人に対して、そのひとのなかに怠け心をみるよりも、
    まず劣等感が強いのではないかと見るべきじゃないか、というような考えもそう。

    また、
    早期解決をまず考えるというのがセオリーかもしれないけれど、
    早期解決が本

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    2015年09月17日
  • 猫だましい

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    本当に尊敬する人には先生という言葉をつけたくなる。面識がなくとも、自分の中の一部になった(なってほしいという願望も込めて)気がして、先生、と呼ぶ。
    これはユング研究で有名な河合隼雄先生が猫を語る本である。古今東西様々な物語の中に登場する猫という存在を通じて、その猫に人間が託したものを解説してくださる。
    化け猫であり招き猫でもある二重性やトリックスター的性格、それは誠実を託されがちな犬にはない魅力。有名どころが多いのでマニアには物足りないだろうが猫小説の案内書として読むも良し。冒頭に説明される、数学の連続体問題を使った魂の捉え方なんかはいかにも先生らしい感じでほっこりする。

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    2015年08月13日
  • こころの読書教室

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    河合隼雄さんの読書に関する講演を文字に起こしたもの。河合隼雄という名前は村上春樹関連でちらちら聞いたことがあるだけで正直何故この本を購入したのかも思い出せないんだけど、思いのほか実り多い読書となった。河合隼雄さんは臨床心理学者であり、ユング派学者であり、臨床経験も豊富。タイトルだけ聞いたらありがちな自己啓発系読書本なのだが、文字通り、「こころ」の働きから本を読み解こうというテーマ。つまり、「自我」「エス」「アニマ」「悪」とか。いろいろ。中でも第一章「私とそれ」、第三章「内なる異性」の夏目漱石の、異性、魂についてとか、すごく目から鱗でした。自分がこれまで本を読んできて、何に引っかかりを覚えていた

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    2015年04月26日
  • 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話

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    人間が成長などの変化をする時に、それまでの自我による規範を超えなければならない。そういう時に人は意識(自我)と無意識(自己)の間を行きつ戻りつし、主体自体を変化させていくというのが、ちょっと違うかもだけど、ユング心理学の考え方なのだろうか。世界に似たような童話というものが多くあって、そこで喩えられるエピソードは、国を超えて人間という生き物全体が一種納得のいく喩えとして選択したものだということができるだろう。そういう童話の中からグリム童話を題材とし、アニマやアニムス、トリックスター、父性原理、母性原理などユング心理学のキーワードを持ちいて人間の深層心理のありようにせまる。心理学になじみのない人で

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    2015年04月14日
  • 絵本の力

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    河合さんの発言が示唆的だった。松居さん、柳田さんはどこかですでに聞いている話で、新鮮みに欠けた。

    ただ、松居さんがバーレイの『わすれられないおくりもの』は危険と発言されていることは、そういう見方もあるか、メッセージが強すぎる絵本のイデオロギー性の危険に気づかされた。あくまで与え手の問題が大きいと思うが。

    ・絵本というのは実に不思議なものである。0歳から百歳までが楽しめる。小さい、あるいは薄い本でも、そこに込められている内容は極めて広く深い。一度目にすると、それがいつまでもいつまでも残っていたり、ふとしたはずみに思い出されて、気持ちが揺さぶられる。それに、文化の異なるところでも、抵抗なく受け

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    2015年02月03日
  • 「老いる」とはどういうことか

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    河合さんが読売新聞夕刊に110回連載したエッセイ集。自分が老いること、老いた人との付き合い方、社会のありかたなど、老いをテーマにした現実感たっぷりのエッセイには、ハッと気づかされる指摘が多い。

    最後に免疫学の多田教授との対談が掲載されているが、これも秀逸。免疫的にみた老いとはそれぞれの人生における様々な外部への反応が蓄積されたもので、すべての人において異なるもの。老いはまったく一様ではない。言われてみればなるほど。。

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    2015年01月17日