あらすじ
分析心理学の形成過程とその意義を解明しつつ描くユングの全生涯。「この仕事によって、筆者は自分の依って立つユング心理学を再検討し、自分の今後の方向づけを得られたようにも感じている」──50代の河合隼雄が自らの留学経験をもふまえて執筆した労作。
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Posted by ブクログ
ユングに対して抱いていたイメージが、全く変わったフロイトの弟子という認識でいたけれど、それも全く違った。フロイトとユングはそれぞれ別の道から心理学を探求して近づいて、そして離れていったそうだ。
ユングは西洋人でありながら、東洋哲学的な思想を持っていたり、光と影が常に存在していることを意識していたそうだ。
私たちは近代の学習で西洋哲学的な思考回路になっているものの、実はその闇というか影と言うものを認識しないでいたのだろう。私の専門分野の医学においても、エビデンスと言われるものは、ユングの言う光の部分しか見ていなくて、そこで切り落とされてきた情報やそれぞれの人たちの感情など、様々な影の部分というものが、実際にはすごく価値のあることなのだと改めて感じられた。
この本をきっかけに、私はユングファンになった。もっとユングの本を読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
興味がある人について興味がある人が語っている。という意味で二重にお得な本だったかな。日本人のその筋の専門家がまとめたユングという感じ。なるほどユングという人が少しわかり河合隼雄という人が少しわかったような気がした。面白い時代を生き抜いたユニークな人だと思う。西洋人のアイデンティティを大切にしつつ東洋の感覚を西洋的に顕現できないかと苦悩、思索したことが伺える。観る夢の内容がユニークで興味深かった。