河合隼雄のレビュー一覧

  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    ネタバレ

    約四十数年前に河合隼雄先生が行ったカウンセリング入門講座の参加者とのやりとりをテープ起こしした的なもの。
    抽象的な説明が多いけど、時々深い部分に刺さる内容だなあと感じた。
    当時先生は四十歳前後。すごい…。

    ・自分一人だけで考えているのと、生きた人間が真剣に相手になって聴いてくれて、真剣に質問されながら一緒にやるのとでは天と地ほどの差がある。
    ・相手にとっていちばん役に立つことをカウンセラーが本気で思っているかどうか。説教でも殴っても、要はそれがどれほど役に立ったかということ。
    ・自分の気持ちに敏感、忠実でないと駄目

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    2015年12月13日
  • 父親の力 母親の力 「イエ」を出て「家」に帰る

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    家族の問題について各現場から河合隼雄に寄せられた質問に、自説を述べながら答えている。目新しいことはないけれど、わかりやすく納得しやすい内容。。
    一貫して言われていることは「世の中、何でも自分の思い通りに行くわけではない」ということ。
    だからこそ生きていく上で拠り所が必要で、それが今失われつつある宗教やイエが果たしていた役割。
    日本社会の質・形の変化を悪者に、「昔は良かった」とするのではなく、変化に適応できていないのをどうにかすべき。

    ・長い個人主義の歴史をもつ欧米と、最近個人主義を大切にする風潮が出てきた日本。
    個人主義が悪いという訳ではない、和を尊ぶことでうまくやってきた日本では強い「個人

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    2015年11月24日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    ネタバレ

    セラピストとして名高い、故・河合隼雄さんの、
    40歳前のころの講座を4つ収録したものです。
    カウンセリングの基礎の基礎である、
    その立場や姿勢について述べている。

    しかしながら、
    カウンセリングの技術的なことに終始しているわけではなくて、
    一般の人として、他者と向かいあうためだったり、
    自分自身を知るためだったりすることに役立つ考えや
    知識がたくさんでてきます。

    たとえば、
    頑張れない人に対して、そのひとのなかに怠け心をみるよりも、
    まず劣等感が強いのではないかと見るべきじゃないか、というような考えもそう。

    また、
    早期解決をまず考えるというのがセオリーかもしれないけれど、
    早期解決が本

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    2015年09月17日
  • 猫だましい

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    本当に尊敬する人には先生という言葉をつけたくなる。面識がなくとも、自分の中の一部になった(なってほしいという願望も込めて)気がして、先生、と呼ぶ。
    これはユング研究で有名な河合隼雄先生が猫を語る本である。古今東西様々な物語の中に登場する猫という存在を通じて、その猫に人間が託したものを解説してくださる。
    化け猫であり招き猫でもある二重性やトリックスター的性格、それは誠実を託されがちな犬にはない魅力。有名どころが多いのでマニアには物足りないだろうが猫小説の案内書として読むも良し。冒頭に説明される、数学の連続体問題を使った魂の捉え方なんかはいかにも先生らしい感じでほっこりする。

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    2015年08月13日
  • こころの読書教室

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    河合隼雄さんの読書に関する講演を文字に起こしたもの。河合隼雄という名前は村上春樹関連でちらちら聞いたことがあるだけで正直何故この本を購入したのかも思い出せないんだけど、思いのほか実り多い読書となった。河合隼雄さんは臨床心理学者であり、ユング派学者であり、臨床経験も豊富。タイトルだけ聞いたらありがちな自己啓発系読書本なのだが、文字通り、「こころ」の働きから本を読み解こうというテーマ。つまり、「自我」「エス」「アニマ」「悪」とか。いろいろ。中でも第一章「私とそれ」、第三章「内なる異性」の夏目漱石の、異性、魂についてとか、すごく目から鱗でした。自分がこれまで本を読んできて、何に引っかかりを覚えていた

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    2015年04月26日
  • 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話

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    人間が成長などの変化をする時に、それまでの自我による規範を超えなければならない。そういう時に人は意識(自我)と無意識(自己)の間を行きつ戻りつし、主体自体を変化させていくというのが、ちょっと違うかもだけど、ユング心理学の考え方なのだろうか。世界に似たような童話というものが多くあって、そこで喩えられるエピソードは、国を超えて人間という生き物全体が一種納得のいく喩えとして選択したものだということができるだろう。そういう童話の中からグリム童話を題材とし、アニマやアニムス、トリックスター、父性原理、母性原理などユング心理学のキーワードを持ちいて人間の深層心理のありようにせまる。心理学になじみのない人で

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    2015年04月14日
  • 絵本の力

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    河合さんの発言が示唆的だった。松居さん、柳田さんはどこかですでに聞いている話で、新鮮みに欠けた。

    ただ、松居さんがバーレイの『わすれられないおくりもの』は危険と発言されていることは、そういう見方もあるか、メッセージが強すぎる絵本のイデオロギー性の危険に気づかされた。あくまで与え手の問題が大きいと思うが。

    ・絵本というのは実に不思議なものである。0歳から百歳までが楽しめる。小さい、あるいは薄い本でも、そこに込められている内容は極めて広く深い。一度目にすると、それがいつまでもいつまでも残っていたり、ふとしたはずみに思い出されて、気持ちが揺さぶられる。それに、文化の異なるところでも、抵抗なく受け

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    2015年02月03日
  • 「老いる」とはどういうことか

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    河合さんが読売新聞夕刊に110回連載したエッセイ集。自分が老いること、老いた人との付き合い方、社会のありかたなど、老いをテーマにした現実感たっぷりのエッセイには、ハッと気づかされる指摘が多い。

    最後に免疫学の多田教授との対談が掲載されているが、これも秀逸。免疫的にみた老いとはそれぞれの人生における様々な外部への反応が蓄積されたもので、すべての人において異なるもの。老いはまったく一様ではない。言われてみればなるほど。。

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    2015年01月17日
  • 大人の友情

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    ユングの箱庭療法を日本に取り入れ、民間人として文化庁長官にもなった河合さんの読みやすい友情論。
    本当に頭の良い人の文章って、シンプルで読みやすいんだよね。
    文化ごとに違う友情表現の紹介とか、とても面白かったです。
    友だちも数じゃなくて質だよね!

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    2014年09月12日
  • フロイトとユング

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    フロイト派とユング派、日本を代表する両派の第一人者である小此木氏と河合氏の対談が収録されていて、とてもおもしろかった。教科書や専門書だけでは分からない、フロイトとユングの細かい人物像や、最後の方は日本文化論にも及んで、読み応えがあった。日本文化論のところでは、今の日本が抱える問題点が、両氏が対談した昭和53年のころから何も変わってないと思えたり、またこのころすでに予見されてたりして、そういう点も興味深かった。
    ただ、対談、すなわち口語であるので、とても分かりやすい部分と、いまいち伝わりきれてない部分とがあり、その点が少し残念。これからもフロイトとユングのことは勉強していくことになると思うが、折

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    2014年08月30日
  • こころの読書教室

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    臨床心理学者河合隼雄のすすめる本は、どんなのかと読んでみた。
    それぞれの本を、ユング心理学から解き明かす手法に、未読ばかりか既読の本も、再度読んでみたくなる。
    意外と、童話、児童文学関係の本が多いことを、面白く思った。
    「現在はあまりにもわれわれの生活が満たされてきたので、かえって皆、心の中のことに捕まえられることがおおくなってきた。」
    「現代人は下手すると畏れかしこむということができない人が多いですね。」等々、
    河合先生の、箴言が心に響く。

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    2014年08月14日
  • 縦糸横糸

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    そこに書かれてある内容は少し前の話なのだが、今でも充分通用すると、読んでいて感じた。
    章によって話が変わるので、どこから読んでも大丈夫な一冊。

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    2014年06月10日
  • 魂にメスはいらない ユング心理学講義

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    1979年初版発行の本です。
    もう35年も前ですが、今読んでも面白いです。

    ざっくりとしてわかりやすく、
    河合さんがご自身のしている心理療法のベースとなる
    ユングの考えや経験、ご自身の所見などを語っていきます。
    谷川さんはあくまでわき役として、質問を投げかけていきます。

    これは!と思ったところを引用すると、

    ___

    谷川:普通の人間は、その自己治癒能力ですか、それを不断に働かせているわけですね。

    河合:普通は、それが適当にうまく働いているわけです。
       だから深く悩むこともなく深く治ることもなく、みんな生きているわけでしょう。
       いわば普通の人間は自分で自分なりの治療行為をして

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    2014年06月08日
  • 働きざかりの心理学

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    仕事場、家庭における様々なトラブル、負の感情に対する考え方を優しく示してくれる本。人生の相談本として、一章手元においておきたいと思った。

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    2014年04月29日
  • 「老いる」とはどういうことか

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    とにかく、読みやすい。
    そして、すっきりとした言葉が真っ直ぐに考えることにたどり着く。

    きっと時とともに、その理解は変わるのだろうな。
    また読み返してみようと思う。

    さて、老いるとは自分にとってどういうことなのか?
    どういうこととするのか?

    今だから考えるのではなく、生きることに精いっぱいだったときから考えておきたいことである。

    元気が出る。精が出る。そして、人として、自分にも優しくなれる一冊。

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    2014年04月22日
  • こころの読書教室

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    この世にある無数の本の中から、私たちの『こころ』を開いてくれそうな本を
    臨床心理学者の故・河合隼雄氏がオススメとして紹介し、登場人物たちの
    心の動きを解説してくれる一冊。

    非常に読みやすいです。
    当時行われた講演の語り口を出来るだけ残して文章化されているので、
    河合先生の人柄が文章からにじみ出てくるよう。
    まえがきでご子息にあたる河合俊雄氏が言っておられるように、
    語り部として非常に優れた方だったのだということを改めて感じさせられる。
    もっともっと多くの言葉・物語りを残してくださったら良かったのにと思う。

    心理を本当に学ぶための本ではないので、そういった学問的な要素を
    強く求める方は専門書

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    2014年03月27日
  • コンプレックス

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    河合隼雄先生の本は読んでみたいと思っていて、ようやく読んだ初めての一冊。
    さぞかしお話の上手な方だったのだろうなぁと思いました。古い本だけど、古さを感じさせない。とても面白くて、分かりやすくかった。

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    2014年02月27日
  • こころの読書教室

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    ネタバレ

    同僚の先生からお借りして。
    エマ・ユングの本を読んでみようと思いました。

    わたしは、めったに人を好きになりません。
    「この人しかいない!」みたいに思うことも未だかつてない。これからもないと思う。


    何気ない道を、一人で歩いていて、気づいたら、同じ方向に歩く人がいて、いつの間にか人が二人、三人、って増えていて、気が付いたら、そのうちの一人と手をつないでいた。

    私が人を好きになる感覚は、こんな感じに近い。

    手、繋いでみたけどさ、とりあえずもう少し、このまま歩いて行こうか。(それはいつか離す可能性があることをお互いよく分かってる)

    やっぱりちょっと、距離があった方がいいかもね。離れてみよう

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    2014年02月15日
  • こころの読書教室

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     よく名前を聞く精神心理学者先生の本。最晩年のものとのことで、残念至極。内容は難しいものだったが、紹介される本には絵本や少年少女文学などもあり、驚く。そして自分の思考、嗜好がかなり偏っていることも判明。大人になっても普通にこれら世代の本を読んだって全然構わないのだ。確か柳田氏もそのようなことを言ってたような記憶も出てきた。まだ、何かしら抵抗感があるのか?
     とか思いつつ、紹介された数10冊の本は、少しずつ集めては読んでみたい。時間がかかりそうな書が多そうだが、楽しみにしたい。自分の内面に飛び込む、というのはかなり勇気がいることではあるが・・・・

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    2014年02月13日
  • 対話する人間

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    ひさびさ河合隼雄エッセイ。やや時期が早いのか文章が硬いのと、今の自分は無根拠に「増えているようだ」とか言われると拒絶反応を起こしてしまうのはマイナスであった。他は良い。

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    2013年12月08日