河合隼雄のレビュー一覧

  • 「老いる」とはどういうことか

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    とにかく、読みやすい。
    そして、すっきりとした言葉が真っ直ぐに考えることにたどり着く。

    きっと時とともに、その理解は変わるのだろうな。
    また読み返してみようと思う。

    さて、老いるとは自分にとってどういうことなのか?
    どういうこととするのか?

    今だから考えるのではなく、生きることに精いっぱいだったときから考えておきたいことである。

    元気が出る。精が出る。そして、人として、自分にも優しくなれる一冊。

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    2014年04月22日
  • こころの読書教室

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    この世にある無数の本の中から、私たちの『こころ』を開いてくれそうな本を
    臨床心理学者の故・河合隼雄氏がオススメとして紹介し、登場人物たちの
    心の動きを解説してくれる一冊。

    非常に読みやすいです。
    当時行われた講演の語り口を出来るだけ残して文章化されているので、
    河合先生の人柄が文章からにじみ出てくるよう。
    まえがきでご子息にあたる河合俊雄氏が言っておられるように、
    語り部として非常に優れた方だったのだということを改めて感じさせられる。
    もっともっと多くの言葉・物語りを残してくださったら良かったのにと思う。

    心理を本当に学ぶための本ではないので、そういった学問的な要素を
    強く求める方は専門書

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    2014年03月27日
  • コンプレックス

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    河合隼雄先生の本は読んでみたいと思っていて、ようやく読んだ初めての一冊。
    さぞかしお話の上手な方だったのだろうなぁと思いました。古い本だけど、古さを感じさせない。とても面白くて、分かりやすくかった。

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    2014年02月27日
  • こころの読書教室

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    ネタバレ

    同僚の先生からお借りして。
    エマ・ユングの本を読んでみようと思いました。

    わたしは、めったに人を好きになりません。
    「この人しかいない!」みたいに思うことも未だかつてない。これからもないと思う。


    何気ない道を、一人で歩いていて、気づいたら、同じ方向に歩く人がいて、いつの間にか人が二人、三人、って増えていて、気が付いたら、そのうちの一人と手をつないでいた。

    私が人を好きになる感覚は、こんな感じに近い。

    手、繋いでみたけどさ、とりあえずもう少し、このまま歩いて行こうか。(それはいつか離す可能性があることをお互いよく分かってる)

    やっぱりちょっと、距離があった方がいいかもね。離れてみよう

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    2014年02月15日
  • こころの読書教室

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     よく名前を聞く精神心理学者先生の本。最晩年のものとのことで、残念至極。内容は難しいものだったが、紹介される本には絵本や少年少女文学などもあり、驚く。そして自分の思考、嗜好がかなり偏っていることも判明。大人になっても普通にこれら世代の本を読んだって全然構わないのだ。確か柳田氏もそのようなことを言ってたような記憶も出てきた。まだ、何かしら抵抗感があるのか?
     とか思いつつ、紹介された数10冊の本は、少しずつ集めては読んでみたい。時間がかかりそうな書が多そうだが、楽しみにしたい。自分の内面に飛び込む、というのはかなり勇気がいることではあるが・・・・

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    2014年02月13日
  • 対話する人間

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    ひさびさ河合隼雄エッセイ。やや時期が早いのか文章が硬いのと、今の自分は無根拠に「増えているようだ」とか言われると拒絶反応を起こしてしまうのはマイナスであった。他は良い。

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    2013年12月08日
  • 猫だましい

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    猫の小説や絵本、コミックなどから人間と猫との関わりが書かれていました。なかなか楽しく読んだ。その中の気になる本はこれからボチボチ読みます。おかげてまた読みたい本が増えてしまいました!

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    2013年12月03日
  • コンプレックス

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    ネタバレ

    コンプレックスとは何か?について、一歩踏み込んだ考察が書かれている本。人間誰しも持っているコンプレックスが、家族や人生、思考にどのように絡んでいるのか、どこにその源泉があるのか、、どのように解消していくのか、がよく分かると思います。
    若干、言い回しや文言が専門的なため読みにくいと感じるものもあるし、一読では頭に入ってこないところもあるけれど、それほどコンプレックスというものが複雑で多層構造を持っていることの裏返しでもある。
    コンプレックスを船・船長・交渉係にたとえてる部分は秀逸。コンプレックスの動きがよく分かりました。

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    2013年11月29日
  • 〈子どもとファンタジー〉コレクションⅡ ファンタジーを読む

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    海外ファンタジー(主に児童文学に分類されているもの)の名作を河合隼雄が紹介。ここに紹介されている本はどれも有名だがまだ未読だった。しかもあらすじ知ってますます読みたくなった。

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    2013年11月09日
  • 子どもの宇宙

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    誰でも子供のころは自分独自の世界観というものを持っていたのではないだろうか。しかし、オトナになるにつれていつの間にか、それは昔のこととして忘れてしまう。

    この本を読んでみて、また自分が子供だったころを思い返してみて、子供は大人が思っているよりも真剣にものごとを考えているのだと思われた。

    本書曰く
    ひとりひとりの子供の内面に広大な宇宙が存在することを、大人はつい忘れがちである。子供たちの澄んだ目は、この宇宙を見すえて、日々新たな発見をしている。

    子供のころ、住んでいた町の探検などを思い出してしまった。

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    2013年10月26日
  • こころの最終講義

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    ・例えば、高島易断を見て、飛行機が落ちると思ったときに、そんなばかなことを考えるなとか、あるいは易なんていうのは当たるんだとか、当たらないんだとか、そんな議論じゃなくて、それを見て不安に感じた自分にとっての意味、その意味は何かということですね。先ほども言いましたように、自分は祖国というものに対して、あまりにも高いイメージを持ちすぎていなかったか。そして、そこへ今から自分が帰っていくということ、そこを訪ねていくということの意味をどう考えようかという問題になりますので、その人がどう生きていったらいいかということの意味がはっきりわかる。これが、私は大事なことだと思うんです。
    例えば、私が学校に行かな

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    2013年12月29日
  • 魂にメスはいらない ユング心理学講義

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    これも「ユング心理学」と並行して読み進めました。谷川俊太郎との対談の中でユング心理学と解きほぐしている。

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    2013年10月16日
  • ユングと心理療法 心理療法の本(上)

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    河合隼雄の著作から、ユング心理療法を知りたいと思い読んでみました。多くの著作の中に心理療法の解釈として、患者自らが一人一人の物語が作れるように寄り添うことしかできない、治すという立場でカウンセリングはできないとあります。表層に出てくる意識の底にある、無意識の世界が夢の中に理解できるというのは何となく理解できそう。

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    2013年10月16日
  • 猫だましい

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    河合隼雄氏の本を知人に勧められて、選んだのが猫好きなので、こちら。猫が登場する、いろいろな物語を読んでみたくなるキッカケ本となりました。猫と庄造と二人のおんな、牝猫、トマシーナをさっそく購入!

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    2013年09月24日
  • 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話

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    まず注意したいのは巻末に原文が全て掲載されているという事!私は一通り読み終わってから気づき膝から崩れ落ちる思いでした(ちゃんと目次読め)
    おとぎ話自体殆ど読んだ事が無い私でも、興味深く読めました。
    伝承のためのお話という普遍的なテーマを、心理学者独特の視点から丹念に分析しています。

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    2013年10月22日
  • 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話

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    (memo)

    ◇心的エネルギーの退行
    (P71)
    "人間の自我はその活動にふさわしい心的エネルギーを必要とする。ところが、その心的エネルギーが自我から無意識へと流れ、自我が利用しうるエネルギーが少なくなるときがある。それを心的エネルギーの退行という。
     このような退行状態では、人は活動できないし、意識的統制の少ない空想にふけったり、幼児的な願望が強く前面に出てきたりする。退行状態におちいると、われわれは他人の少しの親切を無闇にありがたく感じたり、少しの冷たい仕打ちを極端に冷酷に感じたりする。それは現実とずれたものではあるが、観点を変えると、より真実を把握している―拡大した形で―とも

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    2013年09月02日
  • 父親の力 母親の力 「イエ」を出て「家」に帰る

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    なかなか微妙だったけど、結論は読んでよかった、面白かったです。

    河合隼雄さんという人の本を読んだことなかったので、一度読んでみよう。
    というだけの動機でした。
    どの本を読もうかなあ、と考えたのは、
    ①電子書籍であること。合間合間で読みやすいから。
    ②最近の本であること。物語本じゃないから、あんまり昔のものだと、ピンとこないかも。
    ③あんまり分厚くないこと。
    というわがままな条件にひっかかったのが、この本でした。

    内容は、題名の通り、家族の問題について、全国の臨床心理士さんが河合隼雄さんに質問を寄せ、そのいくつかについて答えるカタチで、河合隼雄さんが自説を述べる、という本。
    いちおう、200

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    2013年07月03日
  • 父親の力 母親の力 「イエ」を出て「家」に帰る

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    今起こっている問題に関する考察については、うならされる内容だった。
    懐古的な記述内容については、疑問。それほど昔がよかったのかについて、公正な目で検証できているとは思えない内容だった。
    今後に関する考察については、もう少し踏み込んでみて欲しかったな、と思う。

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    2013年06月09日
  • おはなし おはなし

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    とても知性的な文章で、気持ちよく読めた。
    著者の専門と非専門の線引きがしっかりしているのもよかった。

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    2013年06月09日
  • 臨床とことば

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    対話の部分がとても読みやすい。
    偶然で解決したことを言語化しないで居ることは、臨床をやってる人だからこそじゃないだろうか。専門的に学んでて時間があって余裕のない学生なら、下手に言語化してしまう気がする。

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    2013年05月11日