河合隼雄のレビュー一覧

  • 心理療法個人授業

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    「村上春樹 河合準雄に会いにいく」以来、河合先生のおっかけ?です。個人のご著書は高尚すぎて歯が立たないこともありますが、対談形式のものはわかりやすくていいですね。南伸坊さんのお顔しか存じませんでしたが、鋭い観察眼と頭良い方なのですね。特に誰の書いたものという表示がなかったので時々どちらの書いたものなのかわからなくなるほど、鋭い指摘が多々あったのが印象的。中でも「物語がミソだった」の章は目からうろこでした。

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    2012年03月26日
  • 対話する人間

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    心理療法という「対話」のプロである著者の考えが味わえる本。

    戦後、個人主義を取り入れ、日本特有のしがらみを悪として取り去ろうと努めた結果、現代の日本人は孤立しているという。
    そこで、これからは「対話」が大切になってくると。

    この本は、様々な他者との対話はもちろん、自分との対話についても書かれています。

    特に私は、矛盾した自分の性質についての第五章「夢と現実」の中の片子の話が印象的でした。

    対話はすごく心のエネルギーが必要で、それから逃げない、という心構えが大切なのかなと思いました。

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    2012年03月18日
  • 働きざかりの心理学

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    ちょっと表現や研究成果が古いのでは?と気になる部分やもっと突っ込んで欲しい、という高望みが出てしまう部分もあるが、視点としては現在も興味深い箇所が多数ある。

    私は今、39歳。まさに働きざかりなので、自分事として読み通すことが出来た。

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    2012年03月13日
  • 影の現象学

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    光あるところに影は必ずあらわれる。影は自分と正反対の自分であり、道化でありトリックスターである。それは時に人を成長させ、またある時に人を死に至らしめる。科学が発展し、客観的なパースペクティブがより重要視される現代において、「影」という主観的側面に“スポットライトを当てて”その重要性を説いた良書である。

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    2012年03月07日
  • コンプレックス

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    心理学者としてこんなにもバランス感覚の取れた人は珍しいのではないか。自身の学派、心理学自体の価値を過信することなく、冷静に、適切に、解説を書いているように思う。
    個人的には、就職活動の前に読んでおきたかった気がする。

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    2012年03月06日
  • 絵本の力

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    絵本は0歳から百歳までが楽しめるという河合氏の言葉や、絵本は人生に三度という柳田氏の言葉が心に残った。臨床心理士の河合氏、編集者の松居氏、ノンフィクション作家の柳田氏という組合せも面白い。
    最近は子どもや親のウケを意識した作品も多くて、こういう絵本は20年も30年も読み続けられるのか心配になります。

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    2012年02月19日
  • ユングと心理療法 心理療法の本(上)

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    「無意識」にも思考があり、「意識」はその上に
    立脚している、と捉えればいいんだろうか。
    夢や箱庭という「意識」に基づく言語化とは違った方法で
    内面を断片的に(そして固定的に)切り出す。
    その対象をセラピストとともに分析することで内面を探る。
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    自分が言語化して「考えている」ことというのは
    自分の内面の本当に少しの部分でしかない。
    「言語化できていない意識」
    「意識化できていない無意識」
    「無意識を作り出している経験」
    「経験を作り出している文化」
    「そもそもの知覚や思考の器質的特性」
    などなど…
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    2012年01月29日
  • カウンセリングを語る(下)

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    上巻に続く、カウンセリング講座の講義をまとめた本です。カウンセラーは、常に自分を知ることを続け、クライアントの問題を自分の中の一部にもある、たましいの一部であることを認めていくという作業が必要不可欠であるということが解りました。

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    2012年01月12日
  • カウンセリングを語る(上)

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    河合隼雄先生のカウンセリング講座をまとめた本です。人と人が関わりあう時の接し方が、体験に基づいて話されていて、とても興味深いです。いつも謙虚な河合先生のスタンスは尊敬します。

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    2012年01月07日
  • カウンセリングを語る(上)

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    講演を元にした河合氏のカウンセリング論。
    すでに他書で重複する部分も多いが、繰り返し述べられていることの重要性は痛感した。

    以下、感銘した内容
    ・自分で考えて他人の役に立つと思ってすることが、かえって有害であることも多い。勝手に「分かった」と思っても、それは真の理解からほど遠いことが多い。

    ・弱いものの勘は冴えてくる(クライエントがカウンセラーや医師に対抗できるのは勘しかないから相手を見る眼が肥える)

    ・中学生、高校生のカウンセリングは顔を見たときに決まる。「このおっさん、ましや」と思ってくれるかどうかです。彼らはそういうことを非常によく知っている。

    ・カウンセラーが「おま

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    2011年12月10日
  • カウンセリングを語る(下)

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    宗教のあたり、とても面白い。河合氏の主張は「常に物事は二律相反する性質を持っている」というもの。宗教に関しても、消長があるのは、とてもよく分かる。その上で、「100人、200人の人のためになるよりも、自分の子どものために尽くす方が人間にとって難しい」という一文は唸ってしまった。

    そして、

    《カウンセラー》は
    ・心理学だけ修めていればいいと言うわけではなくて、文学などを通して人間を究める必要がある。
    ・日本のカウンセラーは母性の上に父性や厳しさを持つ必要がある。
    ・普通の人が嫁姑、三角関係、不倫などと名前を付けて見るべきところを、そういうところではクライエントを見ない。カウンセリン

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    2011年12月10日
  • 日本人と心理療法 心理療法の本(下)

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    母性社会の日本での、心理療法について書かれた本です。対人における仕事をする者にとって、知っておく必要性がある日本人の歴史や性質を分かりやすい文体で書かれています。

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    2011年12月08日
  • 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして

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    実際の授業の会話を本にしたものです。理論ではなく、実情が分かる内容になっています。人の話に傾聴することの大切さを教えてくれます。

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    2011年12月08日
  • 宗教を知る 人間を知る

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    大抵の日本人は自らを無宗教者としていますが、日本人の日常生活には宗教的行動がたくさん浸透しています。
    そのような「宗教」という物の日本人の考え方や宗教の意味、そして人間にとって宗教はなぜ必要なのかなど、4人の著者が幅広く考察して論じています。
    私も本書を読むまでは宗教そのものの意味もよく分からず、偏見でしか宗教を見る事ができませんでした。しかし本書によって「宗教」そのものの意味や存在理由を知ることができ、宗教に対する観方がずいぶん変わりました。
    国際化していく現代で日本人独特の宗教に対する偏見を見直して、本書によって世界ではあたりまえのように信仰されている宗教について知る事も重要だと思い

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    2011年09月26日
  • 泣き虫ハァちゃん

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    河合隼雄自身の少年時代の出来事をモチーフに書かれた12話。著者本人であるハァちゃんは感受性が豊かで、とっても優しい子。何かにつけて、すぐに泣いてしまう。優しい両親と頼りになる兄弟に囲まれ、逞しく成長してゆく。私自身が親になる前に、この本に出会えていたら、子育ての方法も変わっていたに違いないと思えた。これから、親になる方にお勧めの1冊です。

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    2011年08月21日
  • おはなし おはなし

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    朝日新聞のコラム欄に連載を文庫化したもの。

    1つ1つは、なにげない1、2ページのエッセイなのだけど、示唆に富んでいて、ふむふむ、と思って読める。

    電車の中で読み終わった。

    軽い感じで読める。

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    2011年08月14日
  • 母性社会日本の病理

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    単行本化された、雑誌等に寄稿した作品の集まり。

    ユング心理学研究所や、日本が母性社会として父性がなくなっていることなどを述べている。日本や人間関係を読み解くにはよいかもしれない。

    いわゆる日本人論ブームの1つに数えられる本である。

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    2011年08月13日
  • 紫マンダラ 源氏物語の構図

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    ネタバレ

    これは、ある程度、ちょっと深く源氏物語を読んでないと、引用が分からないかも。



    源氏物語は視点を変えると別なモノになる。

    母系社会(古代)と父系社会(キリスト教・中世近代)。

    日本は、その二つが複雑に絡み合ってるらしい。



    源氏物語に登場する女性たちは、紫式部の分身(当たり前)。

    男(光源氏)に対して、母なのか、妻なのか、娘なのか、娼(愛人?)なのか、としての女性たちの生き方、考え方。

    書き進めるうちに、それらを越えた個としての女性像を描こうとしたのではないか。それが、ラストを飾る「浮舟」。彼女が高みで心の平安を得たのに対し、薫も匂宮も世俗の域を出られない。

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    2011年08月02日
  • 昔話の深層 ユング心理学とグリム童話

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    昔話を心理学の視点から解き明かす。西洋と日本の昔話の共通点からは普遍的無意識をかいまみることができる。
    河合先生とユングの話はしっくりくる。自分と影とが葛藤し摩擦を起こり、そこから第3の道につながることもあると。そこから個性化が始まると。厳しくも温かい言葉だ。

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    2011年07月30日
  • 「老いる」とはどういうことか

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      "老いるとはどういうことか" は入試の小論文で私が出された課題そのものでした。参考になるかもしれないと本を購入したものの、読むことによって影響を受け、自分自身の考えを書くことができなくなるんじゃないかという不安から、結局今まで読むことができませんでした。いざ読んでみると、110のコラムから成るこの本は私に、新しい考えを次々と分け与えてくれました。

      この本はハウツー本ではなく、こういう考え方もあるんだよという様々な引用や著者自身の考えが述べられています。見開き1ページで1つのコラムという形式から気軽に読むこともできるし、何より押し付けが全くないため素直に読むことがで

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    2011年07月29日