【感想・ネタバレ】心理療法個人授業のレビュー

あらすじ

生徒「人の心ってどこまでわかるのですか?」先生「わかってたまるか(笑)。でも、僕らは最大限の努力はします。心理療法は命がけの仕事なのです」生徒「ワカランワカラン言っていて治療できるのですか? 箱庭を作ると治るんじゃないんですか?」先生「ハハハ」──人の心は不思議で深遠、謎ばかり。シンボーさんと少し勉強してみませんか? 楽しいイラスト満載。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやはや、心理とは難しい難しいとは思ってはいたが、改めて分からないことだらけだと痛感。ただ、その「分からない」と言う河合隼雄の言葉には深みが感じられた。
「発見的に分かる道をともにするためには、”分からない”と自覚する謙虚さが必要だが、これはまったく自身がないのとは異なる。自信がないのはハナからまったく分からない人である。”分かる”に分からないをつなぐ人は分かる自信と分からない謙虚さを持ち合わせている」

つなぐ。大事なことだと思います。下線引いたり太字にできるならそう表示したいです。

全てはわからない。分かる部分に分からないをつなげて分かろうとすることが臨床心理士の仕事だと河合隼雄は言う。臨床心理士の仕事とは何か?-100人の臨床心理士に聞けば100通りの答えが返ってきそうである。自分の中で、この答えはその一つ目として心にしまっておくことにします。

それにしても、この河合隼雄の本をもっとたくさん読みたくなってきた。(この本は河合隼雄だけが書いた訳じゃないですが・・・南しんぼうさんのかいた部分もおもしろかったdす、もちろん。)次は「人の心はどこまでわかるか」に挑戦してその後色々読み込みます。

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2011年12月28日

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心理療法…というか、臨床心理学というものに対して抱いていた疑問について、いくつかの解答が得られた。
心理療法、精神分析、カウンセリング…似て非なるものの違いと共通点や、「心理学は科学なのか?」についての回答、どれも興味深かった。

南伸坊の質問は実によいところをついている。僕が以前から疑問に思っていたところを聞いてくれている。

臨床系の友人と会うときに、さーっと読み返したい本だな。

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2010年09月25日

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人間の心の中は判らなくて当たり前。判らないものを判らないなりに判ろうとする過程が重要なんだな。何でも厳密に要素還元すればいい訳じゃないし、そんなことは出来ない。

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2009年10月07日

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心を癒す勉強を始めようとして3冊目に買った本ですが、心理療法の歴史から手法や問題点などがすんなりココロに入ってくる内容。私はこの本のおかげで、臨床心理学に俄然興味が湧いてきました!

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2009年10月04日

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心理療法の誕生や歴史、ヨーロッパからアメリカへの流入の流れなどが印象に残っている。
どのような歴史を辿って心理療法が発展してきたのか、タイトルの通り講義方式で語られるところがとてもわかり易く興味深かった。

ユングやフロイトなど聞き慣れた人物がいくつか登場した。
彼らがどのような立場で治療をしたのか紹介されたいた。
たくさんある症状からそれぞれの療法の特性に合わせて様々なアプローチの仕方があるのだなと思った。

心理療法の大枠をざっくりと理解する
入り口としてとっつきやすい本だと感じた。

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2020年01月09日

Posted by ブクログ

河合隼雄さんの個人授業を受けて思ったことを書いたものに河合先生が後にコメントをつけるといった体裁。理解が南伸坊さんなので、素朴な切り口、素人ならではの見方、感じ方に河合先生がって感じなので、あんまり専門的にならずに、心理学の輪郭を感じさせる。素朴な誤解だとか、安易な理解だとかを丁寧に解く感じ。平明で非常にわかりやすいと思う。

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2017年12月18日

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「村上春樹 河合準雄に会いにいく」以来、河合先生のおっかけ?です。個人のご著書は高尚すぎて歯が立たないこともありますが、対談形式のものはわかりやすくていいですね。南伸坊さんのお顔しか存じませんでしたが、鋭い観察眼と頭良い方なのですね。特に誰の書いたものという表示がなかったので時々どちらの書いたものなのかわからなくなるほど、鋭い指摘が多々あったのが印象的。中でも「物語がミソだった」の章は目からうろこでした。

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2012年03月26日

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最近、はまってる河合隼雄の本。
この本は入門本とはいえ、
まるっきり知識がない分野なので
毎日少しずつ読んだ。
河合隼雄の本を読んでから
臨床心理士とかカウンセラーの仕事って
おもしろそうと勝手に思っていたけど
この本を読むと、本当に大変そうで、
ストレスのたまるお仕事。。。
人間の幅とか経験とかも不可欠だよなあ。
それにしても、毎回思うことだけど
河合隼雄は本当にユニークで
この本もとてもおもしろかった。
生徒役の南伸坊のつっこみもするどくてよかった。

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2011年01月18日

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心理療法家の河合隼雄さんが先生役をつとめ、エッセイストの南伸坊さんが生徒役をつとめるという形で「心理療法」や「心理学」の世界に迫っていくという内容。個人授業を通して河合さんから学んだ内容を南さんがレポートとして文章にまとめ、それに先生が一言申し述べるという感じの構成。心理学の歴史から心理療法の話や「物語」など、心理学が扱う広範囲の事柄の要点が分かりやすく書かれている。フロイトの精神分析学やユングの分析心理学、臨床心理学などの入門編として、非常に分かりやすく参考になった。

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2009年10月04日

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先日なくなられた河合隼雄さんの授業。
河合さんの講演は何度か聞きましたが、ほんとおもしろいです。
そんなおもしろさがぎっしり詰まってます。

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2009年10月04日

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河合隼雄と南伸坊の心理療法個人授業を読みました。心理療法士の草分けの河合隼雄から南伸坊が講義を受けるという形式の心理療法の解説書でした。ちゃんとした訓練と知識なしに心理療法の仕事をしてはいけない、という指摘は生兵法は怪我の元ということわざを連想します。心理学の解説書を読んでいるとなんとなくわかったつもりでいますが、これが一番よくないのかもしれません。二者択一の質問に対しては必ずしもどちらかで答える必要はない、という指摘も、先週読んだ掌の中の小鳥のテーマとダブっていて、私はいつもそこまで深く考えて応対しているかなあ、と自分を振り返ってしまいました。人間はどうも豊かな状態で生きていくように設計されていない、という指摘も私の考えと合致するところがあって納得できました。

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2011年07月18日

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南伸坊が心理療法にユング派の権威の河合隼雄と心理療法について語った一冊。

対談形式ではないのであまり読みやすくはないけど、勉強にはなった。

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2019年05月15日

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二人の著者でなんかあまり噛み合ってない、というか二人の書いた部分が識別しにくかった。事実と意見とかも…

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2013年12月25日

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ユング派の第一人者、心理療法士の河合隼雄さんに南伸坊さんが生徒として入門するような本です。南さんの素人ぶりは、ほんとうにまっさらなくらいのものなので、何も知らない読者が読んでもついていけますが、そのぶん、深みにかけるところがあるかもしれません。

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2011年07月03日

Posted by ブクログ

なんとなく、再読。
どちらの方も基本的に好きなんです。
ただ、どちらも一見のらりくらりとしているので結果、この本はのらりくらりとしております。答えはこの本では見つからないです。きっと。

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2010年08月28日

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人の心ほどよくわからないものはないと思うけど、でも、だからこそ何がどうなっているのか知りたい。で、いつものように河合先生の本を読み、結局「わかってきたこともあるけど、わからないこともありますなあ」とか言われてしまうわけなんだが、それがまた心地よいという不思議。

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2011年08月06日

Posted by ブクログ

高校生の頃かな、カウンセラーや精神科医になりたいと思った時期があった。
今考えれば無謀な夢だったのかもしれないけど、そういうふうに、誰かを助けられたらいいな、などど考えていた。
簡単にいってしまえば、あの頃の自分は思春期真っ只中で、いろいろ考えたり、悩んだりしていたんだと思います。
だから、そういう夢をちょっと抱いたのでしょう。
さすがに今は思いませんが。

でも、この本がもし、あの頃あったら、よくわからなかったカウンセラーと精神科医の違いとか、理解できて、進んだ道は違ったかな…なんて。

「ものが豊かになった分だけ、こころのほうも努力しないといけない。」
この言葉がとても印象に残りました。

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2009年10月04日

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