河合隼雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心理学は、それを利用する者の思考・視野を拡大させる武器である。我々は、絶え間ない現象の総体としての世界を受け止め、物・心両方の認識と行為による経験を重ねて、老いていく。ユング派の著者がフロイトのエロス主義を乗り越える形で展開された、ユングの心の哲学を紹介したのが本書である。影というモチーフを使い、幽冥・顕在の二元的対立、心が含みうる葛藤・闘争の解釈を加えていく。まず、私としては漠然とした靄として想像した心のイメージが、視覚的に理解しやすい構造を明示した説明のおかげで、ハッキリした形となって掴めるようになった。ユングにしても、その思想は一つの仮説であり、読者にとっては、知覚の冒険のとっかかりを与
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Posted by ブクログ
なかなか面白かった。
一人の女性として、アニムスと母性の対話が興味深く読めた。
四十で不惑というけれど、迷い悩むこと、簡単に答えを出そうとしない所に心の豊かさはあるのだなと思った。
■メモ■
・わたしの人格形成に影響を与えた書物とは?
・日本における子どもの元型の力強さ。母親の多くが、自分の子どもを英雄にしたがる。
・グレートマザー:母性の両面性:生と死、育みと飲み込み、過保護と拒否
・鳥:魂・精神
・母親が父親の役割も担い始めると(過保護)、母親的な役割が希薄になってくる(拒否)。
・怠け者:特に西洋における¨勤勉さ¨への補償作用、自分の心の声(無意識)に気づく。怠け≠創造の放棄
・個人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ河合隼雄が実際に開いたカウンセリング講座を書籍化したものがこの本書であるが、その講座というのは昭和40-43年のこと、つまり今から40年以上前である。しかしながら出版されたのは今から10年ほど前。去年にも増刷がかかっているようである。
ここまで長い間多くの人に支持される理由は何であろうか。それはカウンセラーとして働く方々と河合隼雄とのやり取り、交わされる質問、それに対する回答やロールプレイなどを目の当たりにできるからではないだろうか。息づいている、とでも言い換えられるだろう。現場の実際を垣間見れるという点では、タイトルに「入門」と謳われている割に「応用」でもある。
内容はというと、クライエ -
Posted by ブクログ
曼荼羅がどうだとか、そういう話もあったような気がします。
「はじめに」の部分で、河合隼雄さんが難しい本ではないというような
ことを書かれている。
しかし、それでも、ところどころ難しいです。高校生くらいから読める
とは思いますが、ちゃんと理解するのは難しい。
専門書に比べるとずっと簡単なんだろうけれど。
語る上での仏教との距離感が良かったです。
科学として仏教を見てみたり、心理学から仏教を見てみたり、
仏教にこう、視界を狭めて解こうとしている本ではないです。
学識があるお二人だからこそ、いろいろな視点から仏教を眺めることが出来る。
そのお二人会話を見守るような本ですね。
知らないことが多くて