千葉敏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ比較的サクッと読めた。
目新しいことはないが、改めて守れてなかった点などはあった。
分量が長く、かつアクションが異なることがあれば、そもそもメッセージは分けるようにする。
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PartⅠ:読み手を理解する
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第1章 忙しい人の思考を理解する
この章では、読み手がなぜ「忙しい人」であるかを科学的に説明する。
・読み手は全文を読むことを前提にしていない。
・読む前に「価値があるか」を瞬時に判断し、価値が低いとスルーされる。
・注意資源(集中力)は限られているため、「脳が必要な情報だけを探す」読み方をしている。
・これを理解することが、効果的な文章設計の出発点になる。
・書き手中心ではなく、読み手中心の視点に切り替えることが必要。
第2章 読み手が注目するもの
読み手は、情報の中で目立つものに注意を向ける習性がある。
・視覚的な差(コントラスト)が強い要素を先に認知する。
・太字、見出し、箇条書き、空白などで重要な部分を強調すると視線が誘導される。
・反対に、コントラストのない情報は無意識にスルーされる。
・視覚設計(見た目の構造)を意識した文章が読み手に届きやすい。
・読み手の心理の4ステップ
メッセージを読むか決める → いつ読むかを決める → (読む時)どの程度所用と注意を費やすか決める -> (対応必要な場合)対応や行動をとるかきめる
第3章 読み手の目的に合わせる
人は常に自分の目的で文章を読む。
・判断したい
・答えを得たい
・行動したい
など目的志向で読む。
したがって、読み手が何を求めているかを想像し、文章構成を読み手の目的に合わせて組み立てることが重要。
・冒頭で「何を期待できるか」を明示すると、読み進める可能性が高まる。
・推敲時のポイント
- 読み手に理解してほしい最も重要な情報は?
- 読み手にその情報を理解してもらいやすくするには?
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PartⅡ:6つの原則(読まれる文章の科学)
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第4章 原則1:少ないほどよい
・文章は短く、不要な部分は削る。
←長ければ見落としが発生し、かつ注意力と集中力を消耗させやすい
・内容を削ることで理解速度が上がり、読み手の認知負荷が下がる。
・「削る=情報価値を失う」と考えがちだが、むしろ本質を鋭くする編集行為である。
→短くすることで読みやすさと反応率が同時に上がる。
・長い文章である時点で、読み手は後回しにする
←広報依頼は社員(引用ポスト)と全体(RT)で分けるが良いのでは
第5章:原則2 — 読みやすくする
・難解な語彙・長文・複雑な構文は脳の処理を妨げる。
・平易な言葉と短い文を用いることで読みやすさを保証する。
・読む負担を減らすことが、理解と行動につながる。
・一文一義の徹底で、読み手の処理負荷を下げる。
第6章:原則3 — スキャンしやすくする
・読み手の多くは全文を読まずスクロールや飛ばし読みをする。
・見出し、段落、箇条書きを使うと視線のナビゲーションが生まれる。
・こうした構造化は読むルートを設計することでもある。
・流し読みでも要点に到達できる構造が重要。
第7章:原則4 — フォーマットで意味を伝える
・文章の形式(メール、提案書、報告など)は読む人にとっての期待値を作る。
・適切なフォーマットを選ぶことで、読み手が内容を予測しやすくなる。
・例:メールは結論を最初に示す構成が最も効率的。
・形式自体がコンテキスト(意味づけ)として機能する。
第8章:原則5 — 読むべき理由を示す
・読む前に読む価値がわからないと、離脱されやすい。
・冒頭で読み手が得られる利益を明示すると、最後まで読まれる可能性が増す。
・読み手の関心と行動動機を刺激する。
第9章:原則6 — 行動しやすくする
・文章の最終目的は行動を促すこと。
・次に何をすべきかを明確に示すと、判断が速くなる。
・具体的な選択肢、期限、期待する返信スタイルを提示する。
・行動誘導を設計することで文章の成果が最大化される。
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Part III:原則を実践する(第10章〜第12章)
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第10章:目的を持って書く
・文章を書く前に次の3つを定義する。
1) 誰に書くのか
2) 何を伝えるのか
3) なぜ伝えるのか
・目的と構成が一致していない文章は理解されない。
・目的の言語化が読み手の理解速度を決める。
第11章:練習とフィードバック
・文章力は訓練によって磨かれる。
・自分の文章を読み手目線で推敲し、他者によるフィードバックを取り入れる。
・回答率や理解度を測定しながら改善する。
・データと反応を基に文章の質を向上させる。
第12章:習慣化と応用
・原則を実践として定着させることが最終的なゴール。
・繰り返し使うことで、雑な文章を書かなくなる。
・読み手との信頼関係そのものを構築できるようになる。
・文章は習慣化された思考の反映であり、信頼へつながる。
全体の核心
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・情報過多の時代では、読む時間が最も貴重な資源である。
・文章は単なる情報伝達ではなく、判断の支援と行動の誘導を設計するツール。
・読み手の注意・理解・行動の流れに合わせて文章を構造化すること。
・読み手中心設計の文章が最も成果を出す。 -
Posted by ブクログ
ネタバレトレーディングフロアや登場する面々の雰囲気はうまく書いているんだろうと思う。
著者は若くしてすぐ稼いですぐ辞めたので勘違いしたままのようだが、著者の能力がすごいから稼いだんじゃなくて、たまたまそこに座ってたから稼げたというのが大前提。他の人間でも額の上下はあれ、相応に稼げたはず。
やってるトレーディングもニッチ市場なんで著者が属するシティバンクの力が大きくて殿様トレーディング。リスクテイクしてポジションとるというよりは注文が来るので、それをさばきつつうまく立ち回って鞘を抜くって感じだろう。音声で注文が来て情報端末とExcelファイルを見て値段を提示するなど昭和的なトレード原始時代の延長線上にあるレベル感なんで。2010年頃っていうのは、まあそんなもんだったということ。
稼いだボーナスをゲットして辞めるために不貞腐れて赴任したエキゾチック日本でプラプラとブー垂れてボーナスゲットしてハッピー!金融はクソだぜ!なんてyoutubeでおしゃべりして今に至るってところかいな。 -
Posted by ブクログ
自伝としてのお話としておもしろく次々と読み進めてってしまう展開が広がってくる。実際、シティバンクで、そして東京支店も含めてこのような取引の時代があったこと、これは外からはなかなか見えないところである。
ただ、取引のとても目を引くところだけが書かれているという印象も強かった。実際にこのような取引を自己ポジションとして利益を上げていくことに。リスク管理など銀行の経営管理のところには言及がほぼない。銀行は無制限に取引できるわけではない。少々、お話を面白くしすぎているようにも見え、後半3分の1ぐらいは惰性で下記進められているような印象も強くなってきた。
やっぱりお話ではある。 -
Posted by ブクログ
面白い。
東ロンドンの貧しい家に生まれた著者は、類まれな数学の才能を武器にトレーダーとして成り上がっていく。
大金を稼いでいくのだが、その一方で虚無感が募っていく。
タイトルにあるようなトレーダーとして活躍していた時の葛藤や信念、責任感やプレッシャーなどに物語の焦点があたっているではなく、トレーダー時代を経た自分の人生がどのように変わっていったかを中心に描かれる自伝的な内容。
「欲望と幻想の市場」の様なトレーダーにとっての箴言などは軽め。
文章がサラサラしていて読みやすいのだが、その分状況説明があっさりしていて、わかりにくい部分もあるが、読み物としては面白かった。
世界の格差が広がり、その溝は広く深い。
実力も運のうちであり、親ガチャの恩恵は計り知れない。
これを読むと、資本主義社会が行き過ぎて来ている気がしてくる。 -
Posted by ブクログ
正しく物事を判断するために、確立思考を身につけたいと考えていたが、人間は本質的には統計に強くない、ということが本書から分かった。少ない標本で誤った結論を導いたり、特定の選択肢を過大/過小評価してしまったりしている。引用も多いため、参考になる。
以下自分用メモ。
1. 指数関数的な成長を見つける。魔法の種は存在しないが、目の前のものが何年で2倍になるか(72の法則)は常に見極める必要あり。なお、本当は71or69が正確。
2 ギャンブルでは破産を防ぐことが重要。せっかく確率的に勝利が近づいていても、破産してしまうと勝負すらできない。なお、ギャンブルではハウスエッジ(胴元の取り分)の考慮が必須。
3. 絶対に負けない勝負法などない。マーチンゲール法などが有名だが、結局は負ける、破産する可能性が高い。ただし、ケリー基準というのは負ける確率を下げてくれる(ただし大勝ちもできない) 為替などはヘッジングでリスクを減らせる。人間は統計が非常に苦手で、往々にして小さな標本で意思決定してしまう。ギャンブラーの誤謬、ホットハンドの誤謬、平均への回帰は要理解。重要なのはこれまでの流れと、次の事象の発生確率は独立しており、関係ないということ。(ルーレットで黒が続いているから次に赤が出る確率が上がるということはない)ランダムな標本には往々にして何かしら規則性のようなものが見られる。ランダム=全く規則性がない、ではない。
4. 株の価値判断にはPERとPERを5年間の利益成長率で割ったPEGレシオが一般的。色々分析は可能だが、使い慣れた計数を。複数の株を保有する場合、ポートフォリオを考える上で、共分散を求める。ケインズは株式投資は美人投票といった。自分が美人と思う人に投票するのではなく、みんなが美人だと思うであろう人に投票する。ケリー基準を使って、リスクの高い資産に投資する際は、投資しようと思った金額よりも少なくすべき、と算出可能。チャーティズムをはじめとする、ランダムなものに規則性を見出せるという手法は大抵眉唾物。
5. システムのハックは可能なのであれば効果的。ブラックジャックのカウンティングはギャンブラー側、逆に、ポンジスキームやその他多くの詐欺は一見すると勝算がありそうだが、持ちかけた側が得をする仕組み。それ以外にも宝くじやクイズ番組はハックされた実績がある。また直感で理解しにくいのはモンティ・ホール問題。またホールインワンギャング(ホールインワンはトーナメントで五分五分の確率で出るが、賭け金はそうなっていない穴をついた)。モンテカルロ法はランダムに物を落とすことで円周率の近似値を求められる。世論調査はなかなか当たらない。標本を正しく選出したり、重み付けしたり、外れ値を取り入れることができないから。また絶対に当てることはできず、確率であることも要注意。
6. IT企業は数学的土台で成り立っているケースも多い。Googleの検索システムは被リンクという概念を行列化している。また銀行などで使われている公開鍵暗号も巨大な素数同士の掛け算(半素数)を用いているが、コンピューターの性能向上、半素数計算手法が出る中で、陳腐化。ブロックチェーンはビザンチン将軍問題が土台。デリバティブはブラックショールズモデルで算出可能。デリバティブ全てが悪いのではなく、中身の問題。さらなるアービトラージを求めて高頻度取引を行うクオンツも多い。
7. データを扱う際は、標本の量を担保しつつ、統計的有意性(有意水準5%以内)を確認する。これによって相関が最小化される。相関≠因果であり、ありとあらゆる説明を考える必要がある。とはいえ、仮説、統計的有意性は重要な観点。人間はランダム性を誤解するため、これはまぐれなのかもと常に考えるようにせよ。宝くじは高い賞金をちらつかせると成約率が上がる。ジニ係数は国の格差、パレードの法則で自分が時間を投下すべき対象を決める。借入する際は利子の算出方法に要注意。78分法。
8. ビール予想、リーマン予想(素数の音楽)、P対NP、ポアンカレ予想、ゴールドバッハの予想、双子素数 -
Posted by ブクログ
半導体の歴史について、バリューチェーンと各国との関係性の観点から、アメリカを中心に俯瞰的に勉強できたと思います。
個人的に文章が冗長に感じ、基本的に各章の最初と最後の段落さえ読めば追っていけるような気がしました。ジャーナリズムというか、ドキュメンタリーチックなストーリー仕立てにしたかったのかもしれないのですが、あまり入り込めませんでした。
また、設計・装置・製造に関する各国のプレイヤーやアメリカ、中国、ソ連といった主要国の政策を知ることができましたが、技術的な構造については、本書からではイメージしにくく、別で技術補完したいなと思いました。 -
Posted by ブクログ
効率的市場仮説の不完全性を補完する新しい考え方についての経済本。600ページの分厚さだけど、著者のポエムや昔話などもかなりのボリュームがあって、無味乾燥でお堅い学説といった雰囲気は無い。
金融市場は経済法則だけで動くものではなく、人間が進化の過程で獲得してきた特質によって生物学的に説明されるとしている。
どこまでの範囲を仮説と呼んでいるのか?事例紹介はあるけれど科学的根拠の裏付けがあるのか?など、不明点はいろいろあるけれど、考え方として面白いなと感じた。
■基本原理
・人間は常に合理的でも非合理的でもない。進化によって特徴づけられる気まぐれな存在である。
・人間の行動にはバイアスがある。過去の経験に学んだ結果である。
・人間は思考の速さで進化する。抽象思考、未来予測、環境変化をしうる。
・生存することが競争、革新、適応の原動力である。