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自動車や家電だけでなく、ロケットやミサイルにもふんだんに使われる半導体は、今や原油を超える「世界最重要資源」だった。国家の命運は、「計算能力」をどう活かせるかにかかっている。複雑怪奇な業界の仕組みから国家間の思惑までを、気鋭の経済史家が網羅的に解説。NYタイムズベストセラー、待望の日本語訳!
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Posted by ブクログ
ここまで重要な半導体に対してなぜ今まで無知だったのか!と気付かさせる良書。 半導体をめぐる世界情勢の理解、投資で話題の半導体の今後を見据える上でも、必読だと思います。
クリス・ミラーの『半導体戦争』を読んで、私の世界の見方がガラリと変わりました。 そもそも私は「半導体って何?」というレベルからのスタートだったのですが、この本のおかげで、その歴史や経済、そして世界の安全保障にどれほど深く関わっているかを学ぶことができました。小さなチップの裏側には、天才的な研究者たち...続きを読むが血の滲むような努力で積み上げてきた、気が遠くなるような知恵の結晶が詰まっています。 特にハッとさせられたのは、製造を海外に任せる「オフショアリング」が進んだことで、かえって世界中に複雑なリスクが生まれてしまったこと。 そして、最先端の技術をめぐって大国が激しく火花を散らしている現状です。今のウクライナとロシアの戦争を見てもわかるように、これからの戦争にAIは絶対に切り離せない時代に入っています。最先端の半導体を勝ち取ることこそが、国の命運を分けるのだと知りました。 AIの登場は、私たちの暮らしを劇的に便利にしてくれる一方で、人を傷つける恐ろしい武器も生み出してしまいます。これほど便利なものを扱うからこそ、今、私たち「人間の資質」が厳しく問われているのだと感じます。 現実問題として、この世界から戦争を完全になくすことは難しいのかもしれません。だとしたら、私たちはただ目を背けるのではなく、危機感を持って世界の仕組みを正しく知ることから始めるしかないのだと思います。激動の時代を生き抜くために、半導体という「世界の中心」で起きていることを学ぶのは、現代を生きる私たちにとって、とても大切なことなのだと痛感しました。
IntelとAMDの競争について知識をつけたいと思い購入。 本屋でパラ見した程度ではそのような内容だと考えていた。 しかし、読み進めていくと、いつの間にか国単位の話になっていた。 まさか、仕事でITをやっていたら戦争や法律、制度の話がでてくるなんて、、。 それはファンタジーの世界だけだと考えていま...続きを読むしたが、現実は小説より奇なりでした。 とても勉強になりました。
傑作としか言いようが無い、素晴らしい書籍。 半導体の始まりを形作った偉大な米国人が、日本の台頭に振り回されながらも、やがて復活を果たすまでの栄枯盛衰の話。今では考えられないですが、当時、ソニー盛田さんと石原慎太郎さんが日本が世界を牛耳る的な米国を挑発する書籍を共著で出して、米国に波紋を広げたという話...続きを読むは面白かったです。その後湾岸戦争、ソ連崩壊、日本のバブル崩壊で、米国一強体制になったものの、その後慢心した米国を横目に、韓国と台湾がモノづくり革命の中心地となるというのも、今にもつながってますよね。最後にファーウェイへの経済制裁で苦しみながらもそれを逆境にして挑戦し這い上がった中国が、TSMC有する台湾を力づくで取得するかどうかの地政学リスクの話も。 半導体は大国間の攻防という文脈で語られる事が多いものの、やっぱり半導体と言えども、根本はものづくり作りなんですよね。いかにコストを抑えるか、どこで作るか、誰に売るか、みたいな。そういう飽くなき探究心と野望を持った男達の泥臭い話もふんだんに盛り込まれていて、感動的でもありましたね。
9月4日のNHKスペシャルは「1兆円を託された男 ~ニッポン半導体 復活のシナリオ~」という番組でした。恥ずかしながら視聴するまでファブレスとファウンダリの違いがわかっていませんでした。つまり半導体会社の世界ランキング1位NVIDIAと2位のTSMCの違いです。慌てて積読だったこの本を開きました。自...続きを読む分の世代の理系の優秀な奴らはNECとか富士通とか日立に就職しています。そろそろ会社から離れ始めた彼らと飲むと日本の会社の半導体事業戦略の失敗と通産省(また経済産業省になる前!)の失策を吐き出すように語ったりしています。そんな日本半導体の成功と凋落も本書のテーマの一部ですが、もっともっと大きな物語、興奮しながら満喫しました。無茶苦茶面白く、世界情勢についての解像度も滅茶苦茶上がります。ローマ帝国興亡史ならぬシリコン帝国興亡史。でも、それは現在進行形の歴史です。書名の「半導体戦争」はビール戦争、液晶戦争のようなビジネスアナロジーとして読み始めましたが、後半にはストレートな意味での戦争と半導体の一体感に慄然としました。AIの発展で半導体は人間生活のますます奥深くに埋め込まれていくと思われます。それは国際政治の緊張感とダイレクトに繋がっていく時代なのだと思いました。
半導体についてトランジスタ誕生から現在のサプライチェーンまで学べる本。黎明期のシリコンバレーの様子、ソ連の半導体、黄金期の日の丸半導体、そしていかにして台湾が半導体生産の主役に躍り出たか等よくわかる。以前感想を書いた『2030半導体地政学』とともに読んでおいて損はない本。
めちゃくちゃ面白かった。 半導体が、どこかひとつの国ではなく「多くの国々の共同作品」になるまでの戦国絵巻。地政学的観点が連動する理由がひしと分かる。これからのニュースの見方が明らかに変わる1冊でした
産業の米ともいうべき半導体の国家間戦争。日本がいかに米国の尾を踏み、技術的にハブにされ、オランダや韓国/台湾に中心地を移されていったか。日本人の視点から読めばまた米国読者と違う世界が浮かび上がる。 とはいえ半導体全盛のころの金曜日夜の羽田は週末バイトで台湾や韓国に向かう、NECや日立の技術者で溢れか...続きを読むえっていたというから自業自得と言えば自業自得。大層な話は一つもなく自分たちで技術流出させて死んだだけなのかもしれん。
半導体産業の歴史から詳細に解説されており、産業構造について理解が進む。例えば、何故半導体産業は不況期でも巨額投資を行う必要があるのか?は、日本の半導体産業の没落、および韓国半導体企業の隆盛という観点から解説がされている。分厚いが読みやすいのも良かった。
半導体を取り巻く国家間の課題と歴史を学び、国家間の戦いの内幕を想像することができた。半導体は重要な戦略的資源であり、装置メーカーやサプライチェーンを含めても決して多いとはいえないプレイヤーたちが国家間で微妙なバランスの上に立っていることがわかった。同じ戦略的資源の石油は採掘できる場所は神しか決めるこ...続きを読むとはできないが、半導体を作る場所は人間が決められる。故に国家間の駆け引きは戦争に通づるものがあるようにも感じる。人がつくる戦略的資源の行く末と、米中を中心とした静かでしたたかで狡猾な戦いに注目したい。
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