山田詠美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アラサー以上の年代に刺さる言葉が溢れているのではないだろうか。恐らく二十代の頃の私は冬ちゃん側の熱烈なひたむきさをまだ持っていた。
三十代の今、夏美と一浩は理想の夫婦だ。すれたな自分と感じるが、余裕ができたな、とも感じる。
実際問題こういう夫婦は意外といるんじゃないかと思ったりもする。ただ周りが必要以上に騒ぎ立てるので口には決して出さないが。
外で恋をしたから慰謝料とってさよなら、じゃなくてお互い傷つきながらもそれがスパイスとなり、気づきがあり、帰る場所になっている。そんな強固な関係ってめちゃくちゃ大人だなぁ。子どもがいない夫婦だから『お互い』が成立し、かっこよく描けたのだろうけれど。
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Posted by ブクログ
ネタバレなんか、怖い…と思いました。
何がって、百合と真由子の執着…。
百合の方は、生まれながらにあらゆるものを持っている真由子への執着。
真由子の方は、諒一への執着(これは愛?)。
真由子について怖いとはじめ思ったのは、
真由子の直巳への態度でした。
それは、百合への復讐でもあったようですが、
最後に、実は諒一への執着でもあったのではないかと気づきました。
直巳との関係が百合にばれたと分かったときに、
諒一に電話してしまうところとか、
諒一が倒れたと聞いて、車を飛ばしてかけつけようとするところとか。
私の考え過ぎかな?
最後に百合は亡くなり、
真由子は不自由な体となり、
諒一は新しく若い奥さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みごたえがありました。
それは本が分厚いからというのではなく、内容がヘヴィーだったから。
こんなにこんなに言葉を尽して他人と話したり自省したりするってことが、日本人はあまりないのではないだろうか。
けれどアメリカでの評価は掘り込みが浅い、だったそうだ。
欧米の恋愛は、または人間関係は、それほどにヘヴィーなのか。
愛している男・リックとの生活に疲れ果てている女・ココ。
ココはただ、リックを愛しているだけだ。
愛を伝える。
彼のために献身する。
二人の時間を楽しみたい。
しかし、そんなココの態度が、リックを追いつめる。
黒人として生まれ、幸せだったと思うことなく大人になったリックは、愛情とい -
匿名
購入済み読むのやめられない!
まず、韓国人なので日本語がとても下手な点、ご了承ください。 学生時代から山田詠美さんのすごいファンです。韓国で出版された本はすべて購入して読んできました。 まだ出版されていない本まで、このように原書で購入して読むほど、熱烈なファンです。
(いや、ただのファンよりも、もうマニアに近いだと思います!!)
彼女の影響を受けて、今、文章を書く仕事をしているのだから、これ以上言うまでもないでしょう。
本作品の「ジェントルマン」のオノ·ヨーコとジョン·レノンの写真は私も普段から大好きでしたので、本を開いてすぐに「あっ!」と嬉しかったです。もう、その瞬間から完全に気が浮かれて、すらすらと読み進め -
Posted by ブクログ
あーえいみさんの小説だ。
一つ読み終えるごとに顔を上げて感傷に浸る。なかなか言葉にできない。作り上げてきた私の薄っぺらい価値観。えぐられてぐちゃぐちゃに掻き回されていく感じ。この複雑な愉悦(光悦、恍惚?)に陥るお決まりパターン。うっとりする。
1番すきなのは「アトリエ」。あーちゃんが私のようで驚いた。私だってつじつまが合わない。納得がいく酷い過去を持ち合わせない。ほんとうはないもないのに、心の中が重くて仕方ない。この世界に生まれた、人間として命をもった。生きているだけなのに。運命を全うしているだけなのに。なぜかいつも辛い。逃げ出したい生まれ変わりたい。そんな毎日。どんくさくて社会不適合者な