福井晴敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ毎度おなじみの「この国」のネジレの指摘。
超絶能力の主人公、哀愁ありつつ熱いおじさん、残した家族、権力争いする官僚、玉砕覚悟の特攻、アメリカの手の中にいる日本、、、著者の日本軍、自衛隊シリーズはこれで打ち止めとなった。
Twelve Y. O.(講談社、1998年/講談社文庫、2001年)
亡国のイージス(講談社、1999年/講談社文庫、2002年)
川の深さは(講談社、2000年/講談社文庫、2003年)
終戦のローレライ(講談社、2002年/講談社文庫、2005年)
6ステイン(講談社、2004年/講談社文庫、2007年)
Op.ローズダスト(文藝春秋、2006年/文春文庫、2009年) -
Posted by ブクログ
99年に大藪晴彦賞、日本冒険小説協会大賞、日本推理作家協会賞をトリプル受賞した有名な作品。
映画化もされた。
沖縄にある在日米軍基地・辺野古にて前代未聞の大規模な火薬爆発事故が起きた。
この事故により日米安保を見直そうという動きが高まる中、
今度は北朝鮮から日本の大陸を越えたミサイルの発射事件も勃発。
そうした状況の下、イージス級の最新システムを搭載したミサイル護衛艦《いそかぜ》は海上へ訓練に出る。
艦長は直前に不幸な事故で息子を亡くした宮津。先任伍長の仙石はこの航海の直前に妻に別れを告げられる。
そして海士として乗り込んだ如月行は、他の海上自衛官とは違った雰囲気を醸し出していた。
《いそかぜ》はこの後、国家間の策謀に巻き込まれる事になる。。。
とてもボリュームのある小説。上巻読むのにも結構時間がかかってしまった。
読み甲斐があるのだが、言葉が専門的(?)過ぎて飲み込みにくいという方が大きい。
小説を読んでいて、書かれている風景がサッと思い浮かべる事が出来れば読み進めるのも速いのだが、
本書の場合はそうもいかない。
それでも、映画を先に見ていたお陰で多少なりとも「絵」を思い浮かべられたので良かったのだが。
これで映画も観ていなかったら、更に厳しかったかもしれない。
しかし、そんな難しさがあっても読み進めたくなる魅力がこの本にはある。
映画よりも人物描写が深く(当たり前だが)、仙石や宮津の苦悩をより感じ取る事ができる。
上巻だけでも物語が二転三転していき、この先どうなって行くのかが非常に楽しみにもなる。
(映画で先に結末を知ってしまっているのだが。。。)
何となく、『ホワイトアウト』の海上版的な感じもあるが。
この小説は、「日本の防衛」に対する矛盾点をこれでもか、と言わんばかりに突いてくる。
国益ないしは自身の利益のみを優先し、国民の意向や安全を無視した判断をする省庁幹部。
上の決定には何があっても従わなければならず、そこには自意識など存在しない自衛官達。
そうした自分達が施した網にがんじがらめになって動けない「日本」という国に対し、
強烈な挑戦を仕掛けるホン・ヨンファという北朝鮮の工作員。
現実に起こってしまってもやむを得ないと思ってしまうぐらいに、
現在の「日本」という国の危うさを描いているとも言える。
宮津の息子・隆史の論文でも指摘されている『日本のアイデンティティとは何だ』というサジェスチョン。
偏った考えだとは言え、心に響くものがあった。
難解である点などを考えると万人が楽しめるとは言えないが、質の高い小説だと思う。とりあえずは3.5点。
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Posted by ブクログ
テレビでよく震災に遭遇した際のシミュレーションドラマが
あると思いますが、それを文章にしただけでした。
おそらくこのタイトルの本を手にする人は、震災に対して
意識がある人たちだと思うのですが
その人たちなら周知の事が述べられていることが
多かったように思います。
しかしこの作品が発売された時はそうではなかったのかもしれません。
あれから日本はフィクションをはるかに凌駕する大震災を経験しました。
以降、震災に対する人々の意識のフェーズが変わったように思います。
文章は読みやすく主人公にも感情移入しやすいので
ストレスなくすらすらと読むことができます。
いい作品だと思いますが、震災時の身の処し方を知るため
という購入目的でしたので読むタイミングが悪かった気がします。 -
Posted by ブクログ
日本に本当にいるかわからない、日本の6人の諜報員の話。引退したにもかかわらず諜報活動時代に殺めてしまったスパイの兄に復讐される話、爆弾を預かった老婆のもとへ派遣される諜報員の話、普段は諜報活動をしない諜報員の冒険譚、産休明けの諜報員と犯罪者の交流、諜報員の復讐につきあわされる掏摸、諜報員の内通に巻き込まれ、親友を裏切ってしまった運び屋の話で構成。どれも骨太の短編なのだが、文体がとても重く、軽く読み飛ばして楽しみたかった僕には不適。緊迫感の描写が、あまりに重厚な語り口なので、あまり進みが良くなく最後までテンポを掴めなかった、そんな印象を受けた。
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Posted by ブクログ
潜水艦、一度は乗ってみたいな。
海水浴とかで素潜りして海底にとどまると、さっきまでうるさい位に聞こえていた海
水浴場で遊ぶ人達の声が遠くなり
海面を見上げると陽の光がその静かさと調和する。小さい頃から好きな光景。
陸上には余計な音が溢れていて、その中から何か重要な声を聴き取るのは難しいけ
ど、海の中なら聴けそうな気がする。
パウラの感覚には遠く及ばないけど。
戦争ってものに良いものはないけれど、戦争や災害のように抗うことのできない強大なものに対峙した時にこそ出る人間の優しさは本当に良いものだ。
現代社会は物質的に豊かになったからなのか、『政府が、誰かが助けてくれる』的な根拠の無い安心感が奥底にあるのか、危機感が薄い。災害や時には犯罪に出会っても優しさを発動させる初動が遅い気がする。
テロや戦争を推奨する気はないけれど、一度助けの無い絶望を体験することも現代人には必要では・・・
・・・この点は浅倉大佐と近い考えになるのかな?
この小説を読む前に呼んだ全く別の小説で『椰子の実』の詩の一部を合言葉として扱うシーンがあった。
敵国に敵国人として潜伏して敵国人のまま死ぬこともあるスパイが『名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ』と聞かれた答えは次の節の『故郷の岸を離れて汝はそも波に幾月』ではなく最後の節の『いずれの日にか故国に帰らん』。
『終戦のローレライ』はこの詩から始まる。何か運命的なものもあるかも知れないけど、それよりもこんな素敵な詩が日本にはあったことを知れたことが嬉しかった。(知らなかったのが恥ずかしい?) -
Posted by ブクログ
潜水艦、一度は乗ってみたいな。
海水浴とかで素潜りして海底にとどまると、さっきまでうるさい位に聞こえていた海
水浴場で遊ぶ人達の声が遠くなり
海面を見上げると陽の光がその静かさと調和する。小さい頃から好きな光景。
陸上には余計な音が溢れていて、その中から何か重要な声を聴き取るのは難しいけ
ど、海の中なら聴けそうな気がする。
パウラの感覚には遠く及ばないけど。
戦争ってものに良いものはないけれど、戦争や災害のように抗うことのできない強大なものに対峙した時にこそ出る人間の優しさは本当に良いものだ。
現代社会は物質的に豊かになったからなのか、『政府が、誰かが助けてくれる』的な根拠の無い安心感が奥底にあるのか、危機感が薄い。災害や時には犯罪に出会っても優しさを発動させる初動が遅い気がする。
テロや戦争を推奨する気はないけれど、一度助けの無い絶望を体験することも現代人には必要では・・・
・・・この点は浅倉大佐と近い考えになるのかな?
この小説を読む前に呼んだ全く別の小説で『椰子の実』の詩の一部を合言葉として扱うシーンがあった。
敵国に敵国人として潜伏して敵国人のまま死ぬこともあるスパイが『名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ』と聞かれた答えは次の節の『故郷の岸を離れて汝はそも波に幾月』ではなく最後の節の『いずれの日にか故国に帰らん』。
『終戦のローレライ』はこの詩から始まる。何か運命的なものもあるかも知れないけど、それよりもこんな素敵な詩が日本にはあったことを知れたことが嬉しかった。(知らなかったのが恥ずかしい?) -
Posted by ブクログ
潜水艦、一度は乗ってみたいな。
海水浴とかで素潜りして海底にとどまると、さっきまでうるさい位に聞こえていた海
水浴場で遊ぶ人達の声が遠くなり
海面を見上げると陽の光がその静かさと調和する。小さい頃から好きな光景。
陸上には余計な音が溢れていて、その中から何か重要な声を聴き取るのは難しいけ
ど、海の中なら聴けそうな気がする。
パウラの感覚には遠く及ばないけど。
戦争ってものに良いものはないけれど、戦争や災害のように抗うことのできない強大なものに対峙した時にこそ出る人間の優しさは本当に良いものだ。
現代社会は物質的に豊かになったからなのか、『政府が、誰かが助けてくれる』的な根拠の無い安心感が奥底にあるのか、危機感が薄い。災害や時には犯罪に出会っても優しさを発動させる初動が遅い気がする。
テロや戦争を推奨する気はないけれど、一度助けの無い絶望を体験することも現代人には必要では・・・
・・・この点は浅倉大佐と近い考えになるのかな?
この小説を読む前に呼んだ全く別の小説で『椰子の実』の詩の一部を合言葉として扱うシーンがあった。
敵国に敵国人として潜伏して敵国人のまま死ぬこともあるスパイが『名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ』と聞かれた答えは次の節の『故郷の岸を離れて汝はそも波に幾月』ではなく最後の節の『いずれの日にか故国に帰らん』。
『終戦のローレライ』はこの詩から始まる。何か運命的なものもあるかも知れないけど、それよりもこんな素敵な詩が日本にはあったことを知れたことが嬉しかった。(知らなかったのが恥ずかしい?)