あらすじ
昭和20年、日本が滅亡に瀕していた夏。崩壊したナチスドイツからもたらされた戦利潜水艦・伊507が、男たちの、国家の運命をねじ曲げてゆく。五島列島沖に沈む特殊兵器・ローレライとはなにか。終戦という歴史の分岐点を駆け抜けた魂の記録が、この国の現在を問い直す。第24回吉川英治文学新人賞受賞。【2005年3月公開 映画「ローレライ」原作】 (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
ローレライとはなんなのか、背後に隠された事実が少しずつ明るみになる一方、肝心な部分は後半になるまで出てこないもどかしさはあるが、読ませる文章でぐいぐい進んでしまう、混成部隊による潜水艦メンバー一人一人も魅力的
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全4巻。
本棚整理にあわせて再読。
ドイツからもたらされた潜水艦「伊507」とそれに搭載された特殊兵器「ローレライ」めぐる陰謀と戦いを描いた小説。
戦史モノと言うよりはSFに近いが、エンターテインメント作品としてよくできてる。
南方戦線で地獄と人の本性を見たことから「あるべき終戦の形」「国歌としての切腹」をめざす男、それを生きる人々を無視した頭でっかちのくだらない思い込みと反発する少年と伊507の乗員たち。
『亡国のイージス』同様、暑苦しいまでにアツい福井節が炸裂している。
「『甲斐』を見つけろ。そのために生きて、そして死ね」
これもまた『亡国のイージス』と通じるテーマ。
「何のために生き、何のために死ぬ?」というド直球のメッセージを突き付ける、希望へと続く大作。
Posted by ブクログ
これを読んで深夜に一人号泣。
というか何回読んでも泣いてしまう。
フリッツウウゥゥゥ…
日本の現在の在り方を痛烈に問い掛けている一冊。
登場人物たち、特に若い人たちが眩しすぎてどうしよう
そして私は菊正の名前が出る度に身構えてしまう福井ファンの一人です。
Posted by ブクログ
まずは第1巻。
第二次世界大戦末期の1945年。
特殊兵器ローレライを巡る物語が動きはじめます。
戦闘シーンの描写は、とてもリアルで映像が目に浮かびました。
今後の展開にドキドキします。
Posted by ブクログ
2004年(第1回)。8位。第24回吉川英治文学賞新人賞受賞。
「亡国のイージス」の映画監督が、この作家に映画原作を頼み、書かれたのがこれらしい。
太平洋戦争末期ドイツ敗戦後、未来を見据えた敗戦の仕方の考えにより(ここでは明らかになってない)、秘密裏に潜水艦伊507に乗り込むべく広島に集められた軍人たち。アメリカの爆撃にさらされ、なんとか出発する。
伊507にはフリッツが乗船。見た目日本人なのにSS制服、違和感。どうやら祖母が日本人らしい。トイレのドアに貼られた「ヘンショ」。慣れない日本語でフリッツが艦内のいたるところに施設名を貼ったのだ。それを笑われ、紙を捨てたフリッツのエピソードが好き。
潜水艦を任された17歳少年たち。
重厚な序章~ 今後も重厚なはず~
Posted by ブクログ
2005年に公開された映画の原作としての前提で書かれた作品とのことだが、全然知らなかった。戦争の話は好きじゃないのだが、序章から第1章の、全体からだとさわりの部分で引き込まれる。早く先が読みたい気分
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太平洋戦争末期。
ドイツから引き取られた謎の潜水艦。
そしてその潜水艦が落して行った謎の兵器。
この謎の兵器を回収するために、謎の潜水艦は発信する。
本巻は長い小説のまだ序章。
しかし、潜水艦が発進する際の戦闘シーンは壮絶。
これからこの話はどう展開していくのだろう。
まっとうな感覚を持っていると思われる新兵の征人はどう成長していくのだろう。
次巻が楽しみである。
Posted by ブクログ
終戦間際、敗戦となることがほぼ決した中、秘密裏にある作戦を遂行すべく出撃した潜水艦。その目的であるローレライとは何か。
日本人の血を鼓舞するエンターテイメント超大作。手に汗握る戦艦戦。艦長がカッコ良すぎ。
Posted by ブクログ
福井晴敏、好きだなあ。
もう、完全に惚れてしまったよ、その硬質な文体にも、その世界観にも。
そして、福井作品全般、そこここから滲み出てきている、やや頑ななくらいの筆者の“日本国国家観”にも、もう慣れた(笑)。
物語は、まだ序章。
次に期待。
★4つ、8ポイント半。
2014.09.03.了。
Posted by ブクログ
映画にもなった有名な小説。今頃になって、中古で入手して読んでみたが、もっと早く読むべきだったと後悔するくらい面白かった。
フランス軍の「シュクルーフ」などというトンデモな潜水艦をモチーフにするところなど、作者の「オタク」度も感じられ、心をくすぐる。
「ニュータイプ」的な主人公も、作者がガンダムからオマージュを受けたのか?と感じてしまう。
4冊一気読みしてしまった。
Posted by ブクログ
舞台は、当然ながら第二時世界大戦。それも、日本が敗戦寸前の状態です。
国民も、軍部も、中央政府も、敗戦が濃厚なのは分かり切っている状況。
そんな中で、ある作戦が決行されます。
潜水艦<伊507>である兵器の回収に当たるという任務です。
それは、ローレライと呼ばれる謎の兵器。
そして、<伊507>はローレライをめぐって壮大な旅路に出る。
そこにある『あるべき終戦のかたち』を目指して。
さて、この作品は前半はローレライが中心となって話が進んでいきますが、後半は日本にとっての『あるべき終戦の形』がキーワードとなります。
作品を通して語られるこの戦争の意義、そして日本という国の在り方。
果たして無条件降伏こそが日本のとるべき道なのか、それ以外の道こそが日本を真の意味での敗戦ではないのか。
ぶっちゃけ俺は戦争なんてしたくもないし、起きてほしくもない。
でも、実際はほんの60年前には日本を滅ぼすだけの戦争が起こったんやよな。
この戦争で日本が得て、失ったものは何なんやろうな。
間違いなく日本人の意識の根底にあるものはばっさり変わったんやろうな。
そして、それはきっと今にも影響を与えたあるんやろうな。
もちろんええ意味でも悪い意味でも。
久しぶりに、まじめに戦争について考えさせられた作品です。
Posted by ブクログ
昭和二十年。太平洋戦争末期の日本を舞台に繰り広げられる冒険戦争小説。軍事に関する描写は相変わらず凄い。まだ、四巻のうちの第一巻に過ぎず、ローレライの正体も、これからの展開も全く分からない。この先、どうなるんだろう。
Posted by ブクログ
戦争モノの作品としては最高傑作の一つだと思う。 潜水艦同士の戦闘シーンはまるでその場にいるかのような臨場感で文句なく興奮するし、主人公とパウラの恋愛模様も清々しくて切なくて、心から応援したくなる。 最後の後日譚的な部分が余計な気がして、個人的には無かった方が良いと思うけど(パウラのおばあちゃんになった姿を想像させて欲しくなかった。。。)、それでもすこぶる面白い作品。 読後はすごくテンション上がって、潜水艦に乗ってみたくなった。
Posted by ブクログ
昨年11月から数えて3月ぶりの読書ネタ。老眼に気づいてから、遠ざかっていた読書復活! 福井節が今回は戦争時代に飛んで発揮・・・できるのかどうかを確認したかった。
(全4巻とかなり長編なのが少し不安だったが・・・)
今回は原作を読んですぐに映画「ローレライ」を見るという連続パターンとした。
原作は「ミュータント少女を利用した高性能人力水中ソナーを具備したドイツ製潜水艦を駆る日本軍人たちが、米軍による東京への第三の原爆投下を阻止する」という背景で進む。
だが、私自身はこの安物SFのような人力ソナー部分がどうしても受け入れられずに、エンディングへの興味だけで長編をダラダラと読んでしまった。潜水艦が主たる舞台であり、その舞台の過酷な環境は以前に「深海の使者(吉村昭)」で読んでしまっているだけに、ラストの1対40の戦い部分の迫力もうすっぺらい印象が強い。
しかし、その仮説を無視すれば、組み立てはまさに福井節だし、登場人物も適切なタイミングでその役割を終える。加えて愛とか友情とかいった感性部分が浮き彫りにされる。ETのようなあり得ない設定の中で構築されるファンタジー色がとても濃い。男臭さが薄れ、香水の香りがする作品という表現は言い過ぎだが、それ以上にこの作品を表現する語彙を私は知らない。
対する映画はというと、登場人物も筋も削られたり変更されたりしている部分が多すぎてがっかり。原作はあまりに無駄とも思えるようなサイドストーリーが多すぎる気がするので多少の割愛はシェイプアップでいいんだが、準主役級の扱いがあまりにあっけない。
しかし、役所広司という俳優がとてもいい味で一人舞台とすら感じる。いい役者だなぁと思う。
また、エンディングについては、原作の説教くさいだらだらしたそれよりも映画の方が遙かにすっきりと洗練されており非常に好感がもてる。総じて原作の方がいいが、エピローグ部分は映画の圧勝!
Posted by ブクログ
『亡国のイージス』を読んでから気になっていた作品。2年かかってやっと読めました。読み応え十分でこちらもすばらしい作品だと思います。特に戦闘シーンの臨場感や迫力がいいですね。『イージス』のほうがちょっと好きなので差をつけて4点です。
Posted by ブクログ
オヤジ達がかっこよすぎる・・・艦長惚れますw
マンガのような設定だけど、実際の戦争が下敷きなので、結構読むのは辛いです。
でも、最後まで読むと希望に救われる。
Posted by ブクログ
これは空想の小説というよりも、緻密な調査と整然とした史観に基づいた、壮大な歴史小説であると思った。
第二次世界大戦がどういう戦争だったのか、戦時中の日本人のメンタリティーがどういうものであったのか、この本を読むととてもよくわかる。
第二次世界大戦は、人類に考えるテーマを様々と与えた戦争だった。
ナチスの異民族虐殺と人体実験、南太平洋のミッドウェー海戦での極限の飢餓状態、原子爆弾で一瞬のうちに起こる、街の消滅。戦争でしか起こりえないシチュエーションの中で、自分だったらどう行動するだろうと想像せずにはいられない。
日本にとっての「あるべき終戦」とは何だったのか。1945年8月、日本はこの先どういうことになるかまったく想像がつかない分岐点に立たされていた。敗けることは必至ではあっても、本土決戦で1億人が全滅するまで戦うことになるのか、ソ連とアメリカとの分割統治になるのか、3つ目、4つ目の原爆が投下されて人口を調整された後にアメリカの一州となるのか。そのいずれに転んでも、まったく不思議はない状況だった。
筆者は、やたらと難しい言い回しを好んで使うので、あまり読みやすくはないけれども、その分、重厚感がある。ただの空想ではない、十分にあり得た「違った形の終戦」を垣間見れる作品だった。
「四方を海に守られ、他国と接する国境線もなく、大規模な侵略を受けた経験もない。”他国””他民族”という言葉が持つ本当の意味から隔離されてきた国民は、人の立ち入らない入り江に棲む魚と同じで、ある日突然、銛に突き刺されて地を流す時まで、他者との間に横たわる断絶の深さ、不可知の恐怖を想像できないのだろう。」(p.171)
Posted by ブクログ
絹見真一
戦利潜水艦《伊507》艦長。日本海軍少佐。43歳。
高須成美
戦利潜水艦《伊507》先任将校兼水雷長。大尉。36歳。
田口徳太郎
戦利潜水艦《伊507》掌砲長。兵曹長。42歳。
折笠征人
戦利潜水艦《伊507》乗務員。上等工作兵。17歳。
清永喜久雄
戦利潜水艦《伊507》乗務員。上等工作兵。17歳。
岩村七五郎
戦利潜水艦《伊507》機関長。機関大尉。51歳。
木崎茂房
戦利潜水艦《伊507》航海長。大尉。37歳
早川芳栄
戦利潜水艦《伊507》乗務員。特殊潜航艇《海龍》艇長。中尉。33歳。
小松秀彦
戦利潜水艦《伊507》甲板士官。少尉。24歳
時岡纏
戦利潜水艦《伊507》軍医長。軍医大尉。38歳。
フリッツ・S・エブナー
元ナチス親衛隊士官。少尉。21歳。
カール・ヤニングス
独潜水艦《UF4》艦長。43歳。
スコット・キャンベル
米潜水艦《トリガー》艦長。42歳。
エドワード・ファレル
米潜水艦《トリガー》副長。35歳。
おケイ
広島の料亭の内芸者。30歳。
大湊三吉
軍令部第三部第五課長。大佐。45歳。
中村政之助
海軍大尉。35歳。
浅倉良橘
軍令部第一部第一課長。大佐。45歳。
ハーブ・アディ
合衆国海軍太平洋艦隊潜水艦隊所属、ガトー級潜水艦SS-223《ボーンフィッシュ》の新米水兵。
日野
少尉。
板橋
少尉。
絹見忠輝
絹真一の弟。
石炭運搬船の船長
仲田
大尉。
J・S・マッケーン
中将。
Posted by ブクログ
気合を入れて読み始める第一巻。
特殊兵器ローレライの全貌はまだ分からないが、若者たちが直面する戦争の恐怖、緊迫感、絶望が、後半に怒涛のように押し寄せてきて眉間にしわを寄せながら読んだ。
潜水艦の圧迫感も感じながら次巻へ続く。
Posted by ブクログ
長編の物語の導入部だけあって謎ばかりが増えていく
ローレライって何らかの装置と思うがまだまだわからない、すでにドイツが降伏している状態から物語が始まるので日本は辛いことしかないだろうと思うが、それがどうなっていくのだろう?
最後の戦闘シーンで少し動き出した感じがあるので、次巻に期待
Posted by ブクログ
20年ちかく前に読んでますが再読です。
積読書が切れてたもんで。
長い長い物語の、まだ序章に過ぎません。
かなり前に読んでますが大まかな設定は頭の片隅にあります。
だから、ちょっとドキドキ感が出てこないなぁ。
面白い小説なんですけどね。
続けて最後まで読破するか微妙だな。
Posted by ブクログ
ようやく任務のため「伊507」に乗り込んだところで終了。せっかく8月なので戦争ものをたくさん読みたいのだが、終戦記念日までに読み終えられるだろうか。
学校の授業で習ったときは、「お国のために」と言って死ねるなんて昔の人はすごいと思っていたが、戦争関連の本を読んで決してそんなことはなかったことを知った。疑問を感じながらも、従いたくもない命令に従っていただけだったんだと、胸が苦しくなる。
冒頭からなかなかの描写があり、この重苦しい雰囲気がさらに増していくことを思うと気が滅入る。心して読まねば。
Posted by ブクログ
2002年度 第21回日本冒険小説協会大賞、2003年度 第24回吉川英治文学新人賞、2004年度 このミステリーがすごい!2位、第1回本屋大賞8位、と数々の賞に輝く大作。文庫では4冊に分冊されており、読み応えも十分。
本書はその一冊目。序章と第1章が収められている。まだ物語は始まったばかりだが、すでに絶望感が漂うこの展開はなんだろう。空虚感と戦うもの、それが戦争なのだろうか。誰も幸せにしない破壊行為。そんな太平洋戦争の中で、ある特殊任務につく人々の人間模様を描く。
Posted by ブクログ
潜水艦、一度は乗ってみたいな。
海水浴とかで素潜りして海底にとどまると、さっきまでうるさい位に聞こえていた海
水浴場で遊ぶ人達の声が遠くなり
海面を見上げると陽の光がその静かさと調和する。小さい頃から好きな光景。
陸上には余計な音が溢れていて、その中から何か重要な声を聴き取るのは難しいけ
ど、海の中なら聴けそうな気がする。
パウラの感覚には遠く及ばないけど。
戦争ってものに良いものはないけれど、戦争や災害のように抗うことのできない強大なものに対峙した時にこそ出る人間の優しさは本当に良いものだ。
現代社会は物質的に豊かになったからなのか、『政府が、誰かが助けてくれる』的な根拠の無い安心感が奥底にあるのか、危機感が薄い。災害や時には犯罪に出会っても優しさを発動させる初動が遅い気がする。
テロや戦争を推奨する気はないけれど、一度助けの無い絶望を体験することも現代人には必要では・・・
・・・この点は浅倉大佐と近い考えになるのかな?
この小説を読む前に呼んだ全く別の小説で『椰子の実』の詩の一部を合言葉として扱うシーンがあった。
敵国に敵国人として潜伏して敵国人のまま死ぬこともあるスパイが『名も知らぬ遠き島より流れ寄る椰子の実一つ』と聞かれた答えは次の節の『故郷の岸を離れて汝はそも波に幾月』ではなく最後の節の『いずれの日にか故国に帰らん』。
『終戦のローレライ』はこの詩から始まる。何か運命的なものもあるかも知れないけど、それよりもこんな素敵な詩が日本にはあったことを知れたことが嬉しかった。(知らなかったのが恥ずかしい?)
Posted by ブクログ
「ローレライ」がどんな兵器なのか、興味をあおる冒頭部分だと思う。
1巻は前段に過ぎず、物語が進むのはこれから。
大戦ものは普段読まないので、時代考証がどれだけ正しいかは不明です。
自身の不毛さにあえぐ登場人物が福井ワールドっぽい。
詳しい感想は4巻で。
(先が長い!)