福井晴敏のレビュー一覧

  • 川の深さは

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    久しぶりにこの手の本を読んだので新鮮に感じた。何だかんだで主要な登場人物にとって丸く収まる結末だと思った。少し前の時代に書かれた物なので、フロッピーディスクに機密情報が保存されてる設定に現代との違いを感じる。
    前半は状況がイメージしやすくサラサラ読めたが後半の戦闘シーンはイメージしづらく読みとばした箇所も多い。
    世界で起きてる事件や紛争のニュースを聞いても実際の裏事情なんか一般人には届いてないんだろうなと思った。
    あと、「川の深さは」の問いを答えを知らずにされたら、私は淡白な回答をする気がした。

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    2024年01月23日
  • Twelve Y.O.

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    ネタバレ

     これってヱヴァンゲリヲンやんけ。同じテーマと言うか構造を持っている。私怨というか私欲を大義名分で正当化し、親子喧嘩に世界を巻き込み、これって変! と言いたくなるところは同じ。登場人物のキャラクタも似通っている。違うのはヱヴァンゲリヲンは私怨、私欲を最後まで貫き通したたが、本作では言い訳を用意していて潔くない。

     実は二回目。無敵の少女が出てきたところで二回目であることを思い出した。大義名分の説明が、どこかの新聞の社説の用で退屈。アクションシーンはマニアックで迫力あるんだけどな。退屈なモノ語りが中だるみした。

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    2024年01月19日
  • 終戦のローレライ(1)

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    長編の物語の導入部だけあって謎ばかりが増えていく
    ローレライって何らかの装置と思うがまだまだわからない、すでにドイツが降伏している状態から物語が始まるので日本は辛いことしかないだろうと思うが、それがどうなっていくのだろう?
    最後の戦闘シーンで少し動き出した感じがあるので、次巻に期待

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    2024年01月13日
  • 6ステイン

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    かなり久々の福井晴敏!
    面白かった。
    VIVANTよろしく、諜報活動にかかわる短編6編。
    この独特の語り口は短編でも福井晴敏さんですね。

    ■いまできる最善のこと
    退役した男と見ず知らずの子供
    山中で追い詰められていきます。
    まさに、いまできる最善のことを尽くす

    ■畳算
    愛する男を待ち続ける女の悲哀

    ■サクラ
    19歳ながらもSOF上がりの少女との組み合わせ
    任務の裏側にあったものとは..
    ちょっと暖かい気持ちで終わる物語

    ■媽媽
    次作の前編?
    子供を持つ母親がAP。そういうパターンってあるの?
    ターゲットが監視体制のなか戻ってきた理由..
    それが故に母親のAPの気持ちが熱くなります。

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    2023年12月10日
  • Twelve Y.O.

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    国防のあり方を問う。問いたくなるのも分からんではない。しかし「幸福論」という視点から考える時、どうにもそこから遠くはなれてしまっている気がしてならない。どうせなら戦うことを前提としない方向で考えることをしていきたいものだ。
    やはり何事も信じ込んでしまうのは危険なことなんだろうな。

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    2023年07月29日
  • 終戦のローレライ(2)

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    いよいよ出撃。
    緊迫感はあるが、ダラダラと長い文章がちょっと疲れる。
    だけど、ストーリーは面白い。
    漫画的だけどね。

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    2023年07月17日
  • 終戦のローレライ(1)

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    20年ちかく前に読んでますが再読です。
    積読書が切れてたもんで。
    長い長い物語の、まだ序章に過ぎません。
    かなり前に読んでますが大まかな設定は頭の片隅にあります。
    だから、ちょっとドキドキ感が出てこないなぁ。
    面白い小説なんですけどね。
    続けて最後まで読破するか微妙だな。

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    2023年07月07日
  • 人類資金V

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    なかなか長い…この巻自体は過去の核心に触れるところがあり、それに付随する想いには、心動かされるところもあった。しかし、そこからの展開で、また元のペースに戻ってしまって、結局苦痛を伴いながら読んだ。

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    2023年02月12日
  • 人類資金VI

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    ネタバレ

    前半めちゃめちゃ退屈でした。
    美由紀がどうして今の立ち位置にいるのかとか暢人とのなれそめとかこれまでの美由紀の人生を振り返るような。
    なぜ退屈に感じたかというと、美由紀が「おんな」なんですよね。冷静に小隊を率いて体術にすぐれ銃火器も操る美女。
    それが、ただただ暢人に対しては「ただのおんな」なんです。がっかりしましたよぉ~。
    ものすごい努力をして才能を磨き、あらゆる計算と判断の上で行動してきたクセに はぁ?

    それで読み始めて数か月放置した。
    でも本読みの読み終えたい根性が出てきて再開したら中盤以降美由紀が目覚めるじゃないですか!真舟とか石に触発されたのか。遅いわっっっとは思ったけど、俄然面白く

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    2023年02月06日
  • 小説 機動戦士ガンダムNT

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    U.C.0097。ラプラス事変の一年後の地球圏。消息不明となっていたユニコーンガンダムの3号機「フェネクス」。フルサイコフレームMSをめぐって騒乱再び。
    というざっくりストーリー。

    小説版も劇場版も見たけれど、人類の進化の先にあるニュータイプ。人と人とが誤解なくコミュニケーションをとることのできる存在、というニュータイプの定義(だいぶ端折った言い方)に沿っているのであれば、その行き着く先がリタのような精神生命体になってしまうというのは悲しすぎるよなぁ。普遍的無意識の存在になってしまった、という考えであるならば「誤解のないコミュニケーション」は可能なだろうけども。
    その存在はララァが代表だと思

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    2023年02月06日
  • 人類資金II

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    ネタバレ

    話は動き出したけれど、なかなかペースは上がらず。Mとの出会い、入り口に立って、そのドアを開けるのか否か。そして市ヶ谷。

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    2023年01月29日
  • 亡国のイージス(上)

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    上下巻感想。

    護衛艦乗っ取りが始まるまでは、複数の人物のエピソードが丁寧かつ面白く描かれていてワクワクしたけど、乗っ取りが始まってからはハリウッド映画でよく見るようなシチュエーションになってしまって残念だった。

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    2022年12月28日
  • 人類資金I

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    長いシリーズものを読んみたいと手に取った。M資金(エムしきん)とか言われる秘密資金を融資すると持ちかける詐欺をテーマにした小説で、前半はよくわからない話が続き、半分を過ぎたあたりで詐欺師の話だとわかった。続きは読まないかな。

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    2022年09月15日
  • 機動戦士ガンダムNT(6)

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    ゼータプラスを駆る防衛隊員はここで退場か……。そもそも名前が明かされていない時点で事前に示唆されていたとも言えるんだけど


    ゾルタンが切り札のつもりで出撃させたⅡネオ・ジオングがとんでもない事に…!というよりナラティブがヤバいパターンか、これ?
    『UC』ではユニコーンとバンシィ等多くの者を苦しめたラスボス機体の後継機、それを一瞬とはいえ新主人公がジャックしかけるなんて……
    NT-Dすら超越するニュータイプ。幾度も戦場をひっくり返してきたニュータイプがここに来て見せる新たな奇蹟。ただ、ヨナのそれは方向性を持たないから誰かを助けるものではなく、破壊する力になりかねないわけで…


    ようやく明かさ

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    2022年09月12日
  • 6ステイン

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    国益という身勝手な理屈に振り回され、煮え湯を幾度も飲まされながらも、信念を曲げずに行動する人たち。
    そんな人達の短編集。

    最後の話以外は結構良かったんだが・・・

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    2022年09月07日
  • 機動戦士ガンダムNT(3)

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    フェネクスの暴走と失踪、そしてリタの行方不明。これらが描かれた事でようやく『不死鳥狩り』の物語が本格始動したように思えるよ
    また、本作だけに関わる『不死鳥狩り』の始まりだけでなく、ダカール演説に絡む宇宙と地球の対立、そして強化人間への注力などこれまでの宇宙世紀にも関わる部分が描かれたのは印象的
    こういった描写が挟まれる事により、今回の騒乱がごく一部の人間達の物語ではなく、ニュータイプそのものを巡る因縁に含まれる歴史の一つだと感じられるね

    ただ、そこに巻き込まれたリタ達にとってそういった歴史はそれはそれで関係のないのだろうけど
    『奇蹟の子供たち』として注目を集めてしまったリタ達がテレビの面白ネ

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    2022年09月03日
  • 機動戦士ガンダムNT(1)

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    『ラプラスの箱』解放から1年が経った宇宙世紀が舞台の物語ですか。あれだけの騒乱と覚悟と願いの果てに『箱』が開かれたというのに、大して世の中が変わらなかったというのは虚しいね…
    ただ、本作の場合は単純に『箱』解放から1年が経った世の中を舞台とするだけでなく、むしろジオンが地球にコロニーを落としてきた悲劇をこそ源流としているのか

    予知のような形で人々を悲劇から救った三人の子供達、『奇蹟の子供たち』こそ新たなる騒乱の始まりのようで

    源流のズレは新たなる物語の開始を意味するわけだけど、それでもUCとNTを繋ぐ存在が居れば物語は繋がっていると感じさせる。その役はあのマーサに任せられた感じか
    ユニコー

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    2022年08月25日
  • 機動戦士ガンダムUC バンデシネ(17)

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    圧倒的な物量でユニコーンやバンシィを押し潰さんとするネオ・ジオング。おまけにフル・フロンタルが見せてくるのは刻の終わりですか
    どれだけの奇跡によって可能性が示されても変わらずに争いを続けた人類が行き着く先。それこそがフル・フロンタルが見たニュータイプとしての絶望か…

    未来への可能性を考えられなくなったフル・フロンタルにバナージが示すのは「それでも…」という人間の可能性と刻の終わりに至らない永遠の光
    正直、この辺りの描写の意味は観念的過ぎて自分にはよく判らなかったりするのだけど、空っぽの器でしかなかったフル・フロンタルが本物のシャア・アズナブルと巡り会えた、その一点でフル・フロンタルが持ち得な

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    2022年08月19日
  • 機動戦士ガンダムUC バンデシネ(16)

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    サイアム・ビストが語る宇宙世紀の始まりと、そこに秘められたささやかな善意。
    これから果てしない世界へ送り出される宇宙棄民への贖罪の一文。最初は何の意味もなかったそれがジオン勃興とニュータイプ神話に拠って意味が様変わりし、憲章に関わる人々を呪い縛り、それが知られた時に何が起きるか判らないという恐怖を刻み込んだ
    それこそが『ラプラスの箱』の正体だったわけだ

    いわば『箱』は可能性そのものだね。憲章の一文も未来の可能性に言及しただけ、その憲章を今持ち出しても連邦が認める可能性は少ない。だが旗印にしたい者達が新たな闘争の御旗として掲げてしまう可能性がある
    ユニコーンガンダムを巡る一連の旅もいわば可能性

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    2022年08月11日
  • 機動戦士ガンダムUC バンデシネ(13)

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    本作において、かなり異質なエピソードを含むこの13巻。けど同時にネェル・アーガマでの内紛を描くことで異なる立場の集団による信頼や許容の難しさをこれでもかと表現しているね
    前巻ではユニコーンが発する虹の光に包まれた事で連邦とジオンの間に和解への道が開かれたのではないかと思われた。でも、その程度の奇跡で和解できるなら、それこそアクシズショックの時に和解できていたはず
    それを思い知らされる内容だったね

    ネェル・アーガマに拾われマリーダも救出できた状況。ジンネマン達としてはそれだけで充分と言えるかもしれないのに、戦争が終わったわけではない彼らはその程度で平和なんて享受できない
    というよりも対策と監視

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    2022年07月08日