福井晴敏のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ戦争というとりわけ重いテーマのノンフィクション調部分と、「美少女が秘密兵器の中核だった」というライトなSF調の部分。
最初はその2つが何だかかけ離れているように思え、どちらの気持ちで読み進めば良いのか戸惑ったが、
長尺で細かく描き込まれた物語を読み進んでいく中で、違和感は払拭された。
その後のストーリーの流れは王道で、ある意味で安心して読むことが出来たように思う。
重いテーマを引き付けて考えさせてくれるというのは、これこそ物語の力だなぁ。
絹見艦長より、田口掌砲長より、フリッツより、
時岡軍医長の最期のシーンに一番胸が詰まった。
他の人たちは何だかんだ言って軍人で、格好良くはあるけどあまり共 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「苦しみぬいた先には きっと光が――」
名前だけは知っていたあの『亡国のイージス』のサイドストーリーとは露知らず衝動買いしてしまったのが運の尽き、これが元で如月行にのめりこむ羽目になろうとは……。
普通の女の子のはずの香奈が、容赦なく混沌のなかに放り込まれて最初は希望を見失いながらも行とのやり取りでそれを取り戻して、最後まで生き延びようとする意志を手放さず持ち続けたのがすごくよかった。勝ち負けがあるとしたら、生き残った方の勝ちなんだろう。行も、辛くても苦しくても生き続ける。素敵な匙加減の少女漫画だった。つよい女の子が大好きだ。
しかし最初にこれを読んだためにわたしの行や渥美さんのイメージ -
Posted by ブクログ
社内吊りの広告に躍る”首都崩壊””死者数千人”といった文字を眺め、
おっかねえと思いながらも、実感が持てないという意味ではいつか訪れ
る死と同義であった首都直下型地震。それが、ついに始まったのだ。
【P12】
「あんな異常の中でも、あなたは折々に”日常の光”を見出した。他人を
救うことが自分を救うことになると知った。それまで当たり前に思ってき
た世界の価値を実感したはずです。」【P138】
「どんなに大地が身震いしても、人の心だけは壊せない。壊すのはいつ
だって自分自身・・・・・・ということは、当然、自分の力で直せるはず
です」【P158】 -
-
-
-
-
-
-