田牧大和のレビュー一覧
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シリーズ第五弾。
晴太郎と幸次郎兄弟そして職人の茂市が営む菓子司〈藍千堂〉を巡る人情噺、連作三話(&序)が収録されております。
今回はお子様スペシャル。
序章は晴太郎の妻・佐菜の連れ子である、さちのモノローグから始まり、第一話、第二話は、さちの友達・おとみの母が、おとみを残して再縁したことから起こる騒動の話。
第三話は、前述のおとみの騒動をきっかけに、自分と“とと様”の関係に疑問を抱いて悩むさちの姿が描かれています。
さちやおとみの年頃の子どもって、大人が思っている以上に大人の顔色をうかがっているんですよね。
それゆえに、小さな心に色々抱え込んでしまう、おとみとさちが健気でなりませんでし -
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おもしろかった!縞柄三毛猫がオスという珍しい猫がいる鯖猫長屋のお話。
とにかくキャラがめちゃくちゃイキイキしていて良し!三毛猫オスの名前はサバ(笑)そのサバがめちゃ威張りんぼで、長屋で1番偉い☆
サバの飼い主の拾楽さんは訳ありで…これ本当どうやってまとめるんだろって感じでどんどん読めます。
仕切り屋おてるさんや差配の磯兵衛さん、長屋のおはまちゃんやお智さんみんな良い!
サバも変に擬人化してないのも好みでした。
続編も機会があれば読んでみたいです。
主人公の拾楽は松山ケンイチさん、おてるさんは黒沢あすかさん、差配の磯兵衛は武田鉄矢さん、掛井の旦那は竹財輝之助さんで脳内再生されました☆ -
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シリーズ第十弾。
〈鯖猫長屋〉への入居を希望して、差配の磯兵衛のところにやってきた、元拝み屋で今は“呪い札”を売っている佑斎。彼が〈鯖猫長屋〉にこだわる訳とは・・。
札書きの佑斎は、登場当初は怪しさ満点で拾楽も警戒モードでしたが、彼が涼太も認めるほどの霊媒能力を持ち、その能力によって心に傷を抱えている事がわかってきます。
佑斎と共に暮らす犬の“天”が、これまた賢くて健気なんですよね~・・。このシリーズに登場する“ゲスト犬”は本当、いい子ばかりで癒されます。
そして、表向きは腕の良い医者・杉野永徳で、実は大盗賊の頭・“鯰の甚右衛門”も、前巻で登場した時は不気味な印象でしたが、今回は拾楽や成田 -
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シリーズ第四弾。
前作からかなり間が空いたので、シリーズ1~3をザザっと再読してから本書に臨みました。
佐菜と前夫の件や、お糸と彦三郎のくだり等、ほぼ忘れていたのでその辺り復習できて良かったです。
さて、何かと〈藍千堂〉の邪魔をしてきた〈百瀬屋〉の主人で、晴太郎と幸次郎兄弟の叔父・清右衛門が病に倒れ、店を離れて療養することに。
〈百瀬屋〉はお糸が継ぐことになり、晴太郎たちの協力も得ながらなんとか滑り出します。
そんな折、〈藍千堂〉に訳アリ癖アリ注文が相次ぎ、どうも何らかの思惑が蠢いているようで・・・。
ピンチに陥った〈百瀬屋〉ではありますが、これを機に質の良い砂糖を仕入れる等、真っ当な菓