田牧大和のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ第6巻
【収録作品】
序 総左衛門の小さな綻び
一話 遺された菓子帳と「三度目の阿米弁糖(アメンドウ)――アーモンド――」
二話 お糸の啖呵と「栗餡の金鍔」
三話 読売騒ぎと「挽茶の羊羹」
結び 笑う幸次郎
百瀬屋の新入りの菓子職人を巡る話。
性根の腐った人間というのはどこにでもいるわけだが、面白ければよいと噓を拡散するのも変わらずか。
受け手が真に受けなければいいだけなのに、その辺の民度も変わらずというところがなんともはや。拡散の速さと取り消しのできなさという意味では、今のほうがたちが悪い。
とはいえ、明るい兆しが見えて、ようやくこの二人も…という展開はうれしい。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第六弾。
晴太郎と幸次郎兄弟そして職人の茂市が営む菓子司〈藍千堂〉を巡る人情噺、連作三話(&序と結び)が収録されております。
晴太郎と幸次郎兄弟の後見人で、二人の亡き父・先代清右衛門の親友でもあった伊勢屋総左衛門が、いつになく元気がない様子。
相談を受けた晴太郎達は、総左衛門と先代清右衛門の思い出の食材・阿米弁糖(あめんどう/アーモンド)を使った菓子を考案することに・・。
〈伊勢屋〉の従業員たちが、主人・総左衛門の元気がないとザワついた理由が、“(着物と紙入れの)コーディネートが合っていないから”という、まさかのファッションチェックで心配されるあたり、普段の総左衛門の装いが完璧なのだろうな・・とお察しします~w。
と、変なところに食いつくのはこの辺にしときまして(汗)。
今回晴太郎達が総左衛門の為に作ったのが、“アーモンド(阿米弁糖)を使った麩餅”なのですが、モチモチの麩餅×アーモンド風味なんて絶対美味しいヤツ!と“麩餅スキー”の私はつい前のめりになってしまいました。
さらに、この「阿米弁糖」菓子作りを機に、今まで〈百瀬屋〉にあった先代清右衛門の“菓子帳”が晴太郎達の手元に戻ってくることになったのは良かったですね。
一方、お糸が“名代”として切り盛りする〈百瀬屋〉に、新しく雇われた菓子職人の伴次が、傲慢&横柄でホンマに人として酷い代物でして・・この巻は、ほぼほぼこの伴次に引っかきまわされているという印象です。
お糸自身「なぜ、あんな奴を雇ってるのかって、不思議に思っているでしょう」と、伴次にドン引きしている幸次郎に言っていましたが、採用面接(?)の時点で「ダメだコイツ」ってならなかったのですかねー?
ま、それほど〈百瀬屋〉の人手不足が深刻だったということなんですけどね・・。
さて、そんな困ったヤツ・伴次ですが、結局お糸の逆鱗に触れて解雇されてしまうのは想定内として、その後〈藍千堂〉に“雇ってくれ”と押しかけるわ、それがダメならと仕返しに読売屋へ〈百瀬屋〉と〈藍千堂〉の似非ゴシップを売るわで、とんだ迷惑野郎でした。
ただ、これをきっかけにして〈百瀬屋〉の“指示待ち職人トリオ”がしっかりするようになったので、“怪我の功名”ってところでしょうか。
〈百瀬屋〉の名代になってから、お糸は苦労続きでお気の毒なのですが、エピローグの「結び」では、お糸と幸次郎の仲にちょっと進展があったのは嬉しかったですね。
晴太郎も父の道を継ぐだけでなく、“自分の菓子道”を歩むことを決めたようですし、今後も〈藍千堂〉と〈百瀬屋〉の行く先を見守っていきたい所存です~。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第十一弾。
〈鯖猫長屋〉の住人でおはまの兄・貫八が拾楽に助けを求めてきます。
なんでも彼の恩人・お延が「飲むと肌が白くなる水」という怪しげな儲け話に嵌っているようで・・。
詐欺まがいの商法の件を探っていくうちに、「犬神様」なる怪しい信心との絡みを経て、実は過去に関わったとある悪党の親戚による復讐だった・・という背景が明らかになっていく展開です。
基本的に単独行動の拾楽(withサバ)ですが、今回は成田屋の旦那や“鯰の甚右衛門”こと永徳と協力しあって調査をすることに。
永徳に関しては、どこまで信用できるのかまだわからないですが、味方である限り心強いことは確かですし、何より三人の掛け合いが、もう楽しんでいるとしか思えないので、できればずっと“仲良し”でいてほしいですw。
さて、今回の敵は拾楽界隈の事情をリサーチした上で事を仕掛けてきていた、ということもあってなかなか厄介でしたね。
さらに”一匹狼グセ”の抜けない拾楽が勝手に行動した挙句、曼陀羅華を盛られて大ピンチになる場面もあり、ハラハラさせられました。
と、この巻の拾楽は何だか危なっかしい感じでしたが(途中、サバの言うていることがわからなくなる時もありましたし)、それだけに“仲間”のサポートが“グッジョブ!”という感じでした。
加えて、前巻で登場した拝み屋の佑斎とパートナー犬の“天”も再登場して加勢してくれたりと、もうすっかり“チーム”という感じです・・・うん、こういうのも良いですよね。
勿論、我らがサバとさくらも“仕事”をしておりましたよ~・・・特にさくらの成長が著しく、珍しくサバと喧嘩をするという場面も!
ということで、今後のさくら嬢の活躍にご注目です~。