田牧大和のレビュー一覧
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内容(ブックデータベースより)
命さえ惜しくない愛に巡りあったとき人は――」
江戸菓子の魅力と人情がたっぷり詰まった大評判の時代小説シリーズ第3弾。
おっとりした菓子職人の晴太郎と、商才に長けたしっかりもの幸次郎の兄弟は、年老いた茂市に手伝ってもらいながら、江戸の菓子司「藍千堂」を営んでいる。
菓子一筋だった晴太郎が、佐菜に恋をして結婚。男所帯の藍千堂に佐菜とその娘のさちが加わったことで、暮らし向きは華やかになった。
そんな時、いとこのお糸は、縁談が発端となり実家の「百瀬屋」が窮地におちいる。
命をかけて愛する相手に出会ったがゆえに絶望の淵に突き落とされた人々を、晴太郎兄弟は和菓子で笑顔に -
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シリーズ6作目の3話
主人公兄弟の亡父の親友で後見人でもある伊勢屋総左衛門からアーモンドが届く。昔父と総左衛門が菓子にしようとしていたと知り、百瀬屋に残っていた昔の菓子帳(レシピや試作の記録)を見つけ、失敗はしていたが次のアイディアが残されていて、そこから晴太郎はアーモンドを粉にして小麦粉と酒粕、ふくらし粉を混ぜて蒸した麩餅の間に、皮付きの粉を混ぜた白餡を挟んだ菓子を作って総左衛門に届ける。
父の美学からは外れるが、食べる人に驚きと感動を与える自分の菓子を目指すことを意識する。
指示されたことだけするよう躾けられた百瀬屋の菓子職人を補うために、お糸は京で修行した伴次という職人を雇うが、こ -
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内容(ブックデータベースより)
江戸・神田の小さな菓子屋を舞台に、おっとりした菓子職人の兄、商才に長けた弟が菓子屋を切り盛りする「藍千堂」シリーズの第2弾。今作は、人日(じんじつ)、上巳(じょうし)、端午(たんご)、七夕(しちせき)、重陽(ちょうよう)といった五節句を題材に、季節の和菓子が登場する。
実はこの兄弟、江戸で名店と謳われる「百瀬屋」先代の息子たち。父母亡きあと、叔父の清右衛門に訳も分からず店から追い出されたのだ。兄弟は、亡き父の教えと「甘いもん」を前にした時の客の「いい顔」を励みに、職人の茂市と三人で店の評判を上げていく。そんなある日、菓子一辺倒”、仕事一筋の兄・晴太郎が恋をし