田牧大和のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。
人情あり、怪異あり、ミステリーありの時代劇連作短編集、第二弾。
其の一 色男、来る・・・鯖猫長屋存亡の危機に、長屋を買い取る
者が現れる。一方、入居した団扇売りの涼太には難儀な事が・・・。
其の二 戯作者、憑かれる・・・ニセ「黒ひょっとこ」が与えた
金が原因で、大工一家に禍が。戯作者豊山から頼まれる拾楽。
其の三 猫描き、預かる・・・拾楽が預かった翠の玉の持ち主は、
三人の内の誰か?ちょっぴり怪異だが犬の話が秀逸。
其の四 縞三毛、世話を焼く・・・ニセ「黒ひょっとこ」の正体を
暴くために動く、拾楽と掛井。
ちょっとした過ちが家族と人生を狂わせてしまう怖さ。
画師・拾楽と猫のサバのコンビが活躍する、時代劇の2冊目。
最初の1冊は7つの話でしたが、今回は4つ。
各話の奥行きが深くなりました。そして、裏に潜む謎を示す、
各話の冒頭にある“問わず語り”も効いてます。
成田屋こと定廻り同心の掛井は、この巻で男振りが向上。
元・盗賊の拾楽と良いコンビとなってきました。
相変わらずの、長屋のまとめ役おてると差配の磯兵衛。
新登場の深川の主と手伝いの太市は今後の登場が楽しみです。
個性豊かな登場人物に、猫たち。
サバの力量は1冊目以上に発揮されていますね。
そして其の四最後の後日譚となる長屋の今後と其の三の後始末。
これまた良かった!続きを読みたくなってしまうじゃないの(^^♪ -
Posted by ブクログ
鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。
人情あり、怪異あり、ミステリーありの時代劇連作短編集。
其の一 猫描き拾楽・・・長屋に越してきたお智がもたらす、
恋の騒動。その落としどころはどこにある?
其の二 開運うちわ・・・魚屋の貫八が高値で売ったうちわが、
強請まがいの事件に。拾楽の話が解決へ導く。
其の三 いたずら幽霊・・・仕舞っても枕元に現れる書きかけの紙束。
読本作者の豊山が悩まされる怪異の顛末。
其の四 猫を欲しがる客・・・サバを譲れと現れた商家の手代。
新たな長屋の住民・主水介と同心・「成田屋」登場!
其の五 アジの人探し・・・大晦日に迷い込んだ犬のアジ。
芸達者な犬の飼い主を探すが・・・犬の健気さに涙。
其の六 俄か差配・・・寝込んだ磯兵衛の代理の差配を任された
拾楽だが、彼の留守中にお智の部屋が荒らされた。
其の七 その男の正体・・・殺人、誘拐と、ついにあの男が動く。
明かされる正体。対峙する拾楽。そして意外な助っ人登場!
鯖猫長屋の住民たちの周辺は様々な事件が起こる。
画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバを主役に、
解決していくのですが、その事件に見え隠れする不可解さと、
各話の冒頭にある“問わず語り”が裏に潜む謎を示します。
それは芝居の幕間のモノローグのよう。
そして終盤、お智の、拾楽の事情が明らかになります。
物語が進むにつれ、謎が増え、或いは解明。
拾楽の正体とサバの能力、双方の魅力が増していき、
良い作品に仕上がっていました。うん、人情たっぷりだなぁ。
シリーズ化しているというので、続きも読みたいです。