田牧大和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
サバという名前の猫様が仕切る鯖猫長屋を舞台に巻き起こる事件。
タイトルで、猫が活躍する江戸の人情ほっこり日常の謎系かな?と思って読んでみれば、
サバの飼い主、情けない猫描き拾楽さんはただ者ではなさそうだ……。
長屋に越してきた人たち、なにか問題がありそうだ……。
生命力満ちる男前な同心、掛井さんの狙いはなんだ……。
なんてきな臭さに思わずページが進みます。
サバは、雄の三毛猫という大層珍しい存在で、長屋の人々にも頼りにされる不思議な猫様。
猫がメインになる物語って多い気がする。
自由ですこしミステリアスな雰囲気が物語に合うんですかね。
しかしこの一冊、とても賢い犬も出てきます。
サバの子 -
Posted by ブクログ
鯖猫長屋の画師・拾楽と長屋を仕切る猫のサバ。
人情あり、怪異あり、ミステリーありの
時代劇連作短編集、第十一弾。
マルチ商法からの霊感商法。その背景には過去の事件に
関わった者たちへの剣呑な陰謀が潜んでいた。更にオカルト!
そして拾楽の危機。事件の行方はどうなるのか?
其の一 雪の玉水・・・魚屋・寛八の恩人が絡む、怪しげな水。
その詐欺は霊感商法の様相も。詐欺の元締めの正体は
不明だが、拾楽とサバの事は相手に知られていた。
其の二 曼陀羅華・・・掛井と英徳が動く中、拾楽は佑斎を訪ねる。
犬のはちの行方が事件のカギを握るようだ。ところが、
危ういと思いながらも先走った拾楽 -
Posted by ブクログ
鯖猫長屋ふしぎ草紙、4作目。
お江戸のとある長屋で、一番偉いのは猫のサバ。
賢い猫に見透かされながら、いちおう飼い主の絵師・拾楽も活躍します。
鯖猫長屋で派手な夫婦げんかが。その理由とは。
サバの妹分の可愛い猫・さくらに、化け猫疑惑が持ち上がる?
ほうってはおけない拾楽と、成田屋こと掛井同心。
助けられた狐が恩を返そうとしてとり憑くという怪異。
こんな話が出てくるのがさすが「ふしぎ草紙」です。
怖さがあっても、人情話。
軽やかなサバのカッコよさ、一見へにゃへにゃしているが腕には覚えがある拾楽。
そして、存在感は濃く熱いが腕はからっきしの掛井の旦那。そこに意外な特技が‥! 笑えます。
大店の