あらすじ
絶望の淵に突き落とされた人を、和菓子で笑顔にしたい!
命さえ惜しくない愛に巡りあったとき人は――」
江戸菓子の魅力と人情がたっぷり詰まった大評判の「藍千堂菓子噺」シリーズ第3弾。
おっとりした菓子職人の晴太郎と、商才に長けたしっかりもの幸次郎の兄弟は、
年老いた茂市に手伝ってもらいながら、江戸の菓子司「藍千堂」を営んでいる。
菓子一筋だった晴太郎が、佐菜に恋をして結婚。男所帯の藍千堂に
佐菜とその娘のさちが加わったことで、暮らし向きは華やかになった。
そんな時、従妹のお糸の縁談が発端となり、実家の「百瀬屋」が窮地に陥る。
命をかけて愛する相手に出会ったがゆえに絶望の淵に突き落とされた人々を、
晴太郎兄弟は和菓子で笑顔にできるのか。
寒天入りの飴が練りこまれた「変わりわらび餅」、極上の砂糖を煮詰めた「かるめいら」など、
晴太郎が工夫を凝らして作り上げるお菓子の描写が食欲をそそります。
解説=細谷正充
※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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内容(ブックデータベースより)
命さえ惜しくない愛に巡りあったとき人は――」
江戸菓子の魅力と人情がたっぷり詰まった大評判の時代小説シリーズ第3弾。
おっとりした菓子職人の晴太郎と、商才に長けたしっかりもの幸次郎の兄弟は、年老いた茂市に手伝ってもらいながら、江戸の菓子司「藍千堂」を営んでいる。
菓子一筋だった晴太郎が、佐菜に恋をして結婚。男所帯の藍千堂に佐菜とその娘のさちが加わったことで、暮らし向きは華やかになった。
そんな時、いとこのお糸は、縁談が発端となり実家の「百瀬屋」が窮地におちいる。
命をかけて愛する相手に出会ったがゆえに絶望の淵に突き落とされた人々を、晴太郎兄弟は和菓子で笑顔にできるのか。
寒天入りの飴が練りこまれた「変わりわらび餅」、極上の砂糖を煮詰めた「かるめいら」など、晴太郎が工夫を凝らして作り上げるお菓子の描写が食欲をそそります。
令和7年5月31日~6月2日
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全て雨にまつわる話です。遣らずの雨(大切な人を引き止める雨)、袖傘雨(袖でしのげる雨)、狐の嫁入り(お天気雨)、通り雨、逆さ虹(寒い日雨の後にでる虹)、全て所帯を持った晴太郎を中心に進む話ですが、今回は従姉妹の気丈なお糸の話と茂市さんの過去のお話が切なかったです。
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全て雨にまつわる話です。遣らずの雨(大切な人を引き止める雨)、袖傘雨(袖でしのげる雨)、狐の嫁入り(お天気雨)、通り雨、逆さ虹(寒い日雨の後にでる虹)、全て所帯を持った晴太郎を中心に進む話ですが、今回は従姉妹の気丈なお糸の話と茂市さんの過去のお話が切なかったです。
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「百瀬屋」に新たな婿候補がやってきます。何でも話せると分かったお糸は次第に惹かれていくのだけど、悲しい事件が。持ち前の気の強さで、誰も恨むことなく、頑張る糸の姿には涙が止まりません
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上菓子屋を舞台にしたシリーズの第3作目
いつものように美味しそうなお菓子と晴太郎と佐菜を中心とした家族のほのぼの話に
お糸の絡んだ少し辛い話の全5話
幸次郎の恋の行方が気になり
第4作が楽しみ
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叔父の二代目清右衛門が百瀬屋を継いでからというもの、商いを大きく変えた。憧れであった兄、初代清右衛門が実は血がつながっていなかった。両親は実子である自分よりも、兄を大事にし、商売替えまでした。そして、いつかは追いつこうとしていた兄の技に、血縁のない自分はその才能もないと絶望という何等しいくら闇に。
それからというもの甥っ子の藍千堂の商売をことごとく目の仇にして邪魔をし、周りも物を貶めた。それは恨みを買うことも少なくなかった。
その恨みが悲劇を生む。
詳しくは本を読んで楽しんでください。
涙も誘われるような感動作品になっています。
もちろん次回作が楽しみです!
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まさかの兄さん嫁取り、それでも湧いてくる小さな和菓子屋をめぐる
アレコレ騒動。兄弟はどうやって乗り越えていくのか。
甘いは正義。つくづく思うわー。
時代物って、刀の出番がないほうが好き。
Posted by ブクログ
遣らずの雨/袖笠雨/狐の嫁入り/通り雨/逆さ虹
いろいろな雨に降られながらも雨上がりには虹を見る。
そんな優しいお互いを思いやる人たちのゆったりとした暮らしが揺蕩っている感じでした。
お糸さんと幸次郎さんが幸せになる日を思い描いています