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根津権現にほど近い「鯖猫長屋」に、隻眼の盗賊「鯰の甚右衛門」が姿を現す。牢屋敷を出た甚右衛門は蘭方医になりすまし、再び仕事を始めるために必要な相棒を探していた。狙いは、長屋を“仕切る”猫サバの飼い主で、もとは独り働きの盗人だった画描きの拾楽だ。ところが、悪の道に引き戻されそうになっている主を横目で見つつも、サバは動かない。拾楽の運命は? そんな折、歌舞伎役者の卵が長屋に転がり込み、涼太の部屋には座敷童まで現れる。長屋の面々をも巻き込んだ怪事件に拾楽、そしてサバの大将は――。江戸を舞台にした謎解き&人情ばなし第九弾。文庫書き下ろし。
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Posted by ブクログ
盗賊「鯰の甚右衛門」が小伝馬町牢屋敷から出た。
そして甚右衛門には明らかな目的があった。
信頼できる、信頼に足りる腕利きの相棒をつくること。
なんでもいうことを聞く手下ではなく、互いが信じられ命を預けられる相棒を。
そして甚右衛門には第一候補があった。
拾楽だ。
黒ひょっとこの拾楽は今では猫の絵師として、盗人家業から足を洗い、信頼できる長屋の友達や、あろうことか同心からも信頼されている。
誰にも頼らず、弱いものには迷惑をかけずという信念も自分と同様だと。
少しづつ近づいてくる甚右衛門。
甚右衛門が仕掛けた罠も、そうでない罠も降りかかる長屋。
どうなってゆくのか?
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