あらすじ
根津権現にほど近い「鯖猫長屋」に、隻眼の盗賊「鯰の甚右衛門」が姿を現す。牢屋敷を出た甚右衛門は蘭方医になりすまし、再び仕事を始めるために必要な相棒を探していた。狙いは、長屋を“仕切る”猫サバの飼い主で、もとは独り働きの盗人だった画描きの拾楽だ。ところが、悪の道に引き戻されそうになっている主を横目で見つつも、サバは動かない。拾楽の運命は? そんな折、歌舞伎役者の卵が長屋に転がり込み、涼太の部屋には座敷童まで現れる。長屋の面々をも巻き込んだ怪事件に拾楽、そしてサバの大将は――。江戸を舞台にした謎解き&人情ばなし第九弾。文庫書き下ろし。
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Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
根津権現にほど近い「鯖猫長屋」に、盗賊「鯰の甚右衛門」が蘭方医になりすまし、姿を現す。相棒を探しているらしいが、狙いは元盗人で、長屋を“仕切る”猫サバの飼い主である画描きの拾楽―。主の危機にもかかわらず、サバはなぜか動かない。そんな折、歌舞伎役者の卵が長屋に転がり込み、涼太の部屋には座敷童まで現れて…。猫好きにはたまらない、謎解き&人情ばなし第九弾。文庫書き下ろし。
令和5年5月18日~21日
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新キャラだ!
今後も登場しそうだし、拾楽、というか黒ひょっとこを狙っているのが気がかり。
その執着がいろんな波紋を起こしていきそう。
サバは、今回はちょっと大人しかったかな。
大車輪だったのがあいつだもんなぁ。
そして、転がり込んできた元お武家さま。
ああいう女性って怖いわー。絶対に反省とか自省とかしないだろうし。最後のあれは溜飲が下がった。
今回はおはまちゃんとの進展がなかったのは残念。
拾楽が、過去のこともあって引いちゃってるもんなぁ。
読み終わったらすでに次が待ち遠しい。
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まだまだ続いていきそうなことが
兎も角嬉しかった
あの長屋の傍らに、自分が存在している気分のまま読み進めたシリーズ。
気にしたり怒ったりビビったり頑張ったり
これからも長屋の端っこか屋根上で見届けたいですね
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盗賊「鯰の甚右衛門」が小伝馬町牢屋敷から出た。
そして甚右衛門には明らかな目的があった。
信頼できる、信頼に足りる腕利きの相棒をつくること。
なんでもいうことを聞く手下ではなく、互いが信じられ命を預けられる相棒を。
そして甚右衛門には第一候補があった。
拾楽だ。
黒ひょっとこの拾楽は今では猫の絵師として、盗人家業から足を洗い、信頼できる長屋の友達や、あろうことか同心からも信頼されている。
誰にも頼らず、弱いものには迷惑をかけずという信念も自分と同様だと。
少しづつ近づいてくる甚右衛門。
甚右衛門が仕掛けた罠も、そうでない罠も降りかかる長屋。
どうなってゆくのか?
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やっぱりサバはかっこいいですね♪
沢山の猫たちを引き連れて、猫VS座敷童子ww
迫力あるシーンですね
拾楽を悪の道に引きずり込もうとする
鯰の甚右衛門、やばいのに目をつけられた・・
今の所は長屋の皆んなから信頼されてるけど、
どう出てくるのかこれからです
今回は瀬津という、自分しか愛せない
ご都合主義の娘が登場
堺家をはじめ、長屋までかき回しました
自分は悪くないって思ってるんだろうな・・
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シリーズ第9弾。
新たに鯰の甚右衛門の登場。
大盗人だが、信の置ける無右腕を亡くし、拾楽を身内に引き込みたいようだが、どこか憎めない。
また暫くの間は長屋は静かではいられなそう。
座敷童についてきた3匹の子犬は堺家に引き取られることになったのか、気になるところだ。
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シリーズ9作目。今回もサバが妖を相手に解決する!笑 座敷童が人にくっつく・・・というのが奇怪ではあったものの、総合してその意味が最後にわかると、そういうことね?と納得できた。
それにしても、新たな不穏キャラの正体がつかめず、ちょっとやきもき。次の巻が出てくれるのが待ち遠しい。相変わらずサバはすごいね。笑 スーパー鯖猫の活躍を今後も期待したい。
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後半の疾走感が凄い。あれよあれよと言う間に話が進んで行く。拾楽、ちょっとサバに頼り過ぎじゃ?
役者崩れの元武家が長屋に転がり込むところから始まり、牢屋敷から出所?した大泥棒のが絡み、驚きの騒動に。一本気な思い込み女の執念の怖さや、なぜかの妖まで登場。大物悪人「鯰」の所々に入るつぶやきがいい感じで物語をただの江戸長屋話ではなかったコトを思い出させてくれる。そしてラスト、続く…。かぁ。
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其の一 太市の傷
其の二 貫八の病
其の三 役者の妹
其の四 座敷童の怒り
サバとさくら、猫って不思議。
人間のことを見下しているような、操っているような、何か教えてくれるような……気がするのよね。思い込みかもしれないけれど、ホントかなって感じる時がある。気心が知れたらいいのに
Posted by ブクログ
座敷童が人について移動するとは。。。
人の執着が事件を起こすが、座敷童の執着は人を幸せにする?
盗賊「鯰の甚右衛門」の登場、この巻で拾楽との対決があると思いきや、まだまだ話は先まで続きそう。
新たな人物の登場で、話は先に進むだろうか?
Posted by ブクログ
前巻でも思ったけど派手なファンタジー色が強くなってきた?
今回の長屋は座敷わらしと悪意のない人間の恐ろしさに振り回されます。
黒ひょっとこが大物盗人にスカウトを狙われたりも。これは次巻以降に持ち越し。まだまだゴタゴタしそうです。
あと拾楽さんの好きな人、色んな悪人にバレすぎててちょっと愉快になってきた。
本人には伝わらないのにね。
瀬津さんは不幸な境遇で自分を守ることだけにいっぱいいっぱいだからこそ、悪意のない悪意が大変自己中心的で恐ろしくて物語的によかったです。
実際には関わりたくはないタイプ。
Posted by ブクログ
今回は座敷童子と裏稼業からのスカウトの二本立て。このページ数でちょっと収まるかなと思ったら、案の定「鯰の諶右衛門」は次回作まで居座るようだ。楽しみ。
Posted by ブクログ
シリーズ第九弾。
成田屋の旦那から、同輩同心の息子で実家を飛び出した、“役者志望”の亀次を「鯖猫長屋」で面倒を見てほしいと頼まれた拾楽。
元役者の涼太の部屋に居候することになった、亀次with座敷童ですが、彼が実家を出た背景が別にありそうで・・・。
亀次の実家・堺家を引っ掻き回した、エゴモンスター・瀬津ですが、罪の意識が全くなくて、ある意味サイコで怖かったです。
終盤で“鯰の甚右衛門”に脅されていましたが、恐怖はしても反省はしていないでしょうね・・。
で、今チラっと書いた“鯰の甚右衛門”ですが、拾楽を闇の道に引きずりこもうと、虎視眈々と狙う様子が不気味です。彼の今後の動向が気になりますが、きっと、サバが助けてくれるはず。と思いたいところです。