朝宮運河のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
基本的に大体の時間は良質な恐怖作品を摂取したい!と嗅ぎ回っているような生活をしている。しかしどういうタイプの怖い話を摂取したいか、というのは日によって随分異なる気がする。
アンソロジーの良いところは、特に下調べせず手に取っても、なにかしら気分にぴったりな作品に出会えるところ。
今回しっくりきたのは三津田信三『集まった四人』、小池真理子『山荘奇譚』。
山あいの怪談が気分だったのかもしれない。
ーーーーー以下ネタバレーーーーー
三津田信三『集まった四人』
これ絶対アカンやつ!という序盤の電話シーンや神社絡みの伝説から期待膨らむ。知らない者同士で曰く付きの山に行くとか嫌やなぁ...。山あいに -
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ネタバレ角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
「骨」小松左京
なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
「或るはぐれ者の死」平山夢明
こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
「人獣細工」小林泰三
この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。 -
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Posted by ブクログ
角川ホラー文庫が1993年創刊されて
その30年の遺産とのこと
90年代から現在までの最強セレクション短編8編
選ばれたただけあって半分は既読作品でした
「再生」 綾辻行人 1993年
さすが綾辻さん、女性も魅惑的に書かれます
再生するのはそっちね
「夢の島クルーズ」 鈴木光司 1994年
リングの一連読ませていただきました
この作品も映画化されているらしい
はっきりと出てこないけど
そんなことありそうな生々しさ
仄暗い水の底からの一編
「よけいなものが」 井上雅彦 1983年
ショートショート
私なら老化かもしれない
「五月の陥穽」 福澤徹三
これは既読でしたが 現実の事故でビルの隙 -
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なぜこの本を予約したのかさっぱり思い出せません。ともかく読んでしまう。
1993年角川ホラー文庫創設。そこから30年あまりの作品の中から精選収録のアンソロジー。
竹本建治「恐怖」1983
小松左京「骨」1972
SFっぽさあり
宇佐美まこと「夏休みの計画」2017
新しいなって思う
坂東眞砂子「正月女」1994
女の嫉妬の怖さ
恒川光太郎「ニョラ穴」2013
平山夢明「或るはぐれ者の死」2007
都会の隅で見過ごされる悲しさ
服部まゆみ「雛」1994
雛人形の怖さと女の情念の怖さのダブル
小林泰三「人獣細工」1997
ありえなくもない豚と人間の相互移植
坂東さんの正月女は、言い伝 -
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【2024年10冊目】
ホラー小説のアンソロジー!1作目から怖くて、「どうしよう寝れない怖い」となりましたが、いろんな作家さんのホラー小説が味わえて、結果オーライでした!
1番怖かったのは、やはり「浮遊する水」でしょうか。「仄暗い水の底から」も拝読したことがあるので、多分読んでるはずなんですが、当然のように覚えてなくて、恐怖再来でした。今でもCM覚えてます、蛇口から髪の毛出てくるやつ。あれようお茶の間に向けて流してたな。
「猿祈願」もぎょっとする話で、あんまり想像しないようにして読みました。因果応報なのだろうか、でも子どもに罪はないのに…。
「影牢」はさすがの宮部みゆきさん!といった文体 -
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ネタバレ「子供を沈める」
いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。
被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。
被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。
もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越え