あさのあつこのレビュー一覧

  • 渦の中へ おいち不思議がたり

    Posted by ブクログ

    おいち不思議がたりシリーズの6巻目。前作から、新吉と祝言を上げ、医者の仕事も続けていく覚悟を持ったおいち。渦の中へと自ら飛び込んでいったおいちの勇気と気概はいつの時代であれ簡単に値する。

    毒物混入事件が起きた浦之屋、おいちは祝言の中、父松庵と兄十斗が呼び出されたのをみて、飛び出していく。浦之屋の若旦那の乳母が服毒死したものの15人の命が救われた。そんな矢先、浦之屋の三代目当主・卯太郎衛門が蔵で落ちてきた荷物の下敷きになり大怪我を負う。これもおいちと松庵の外科手術で一命を取り留める。
    菖蒲長屋の元住人の巳助がどちらも自分が犯人だと名乗り出るが・・・。おいちの不思議な力で巳助が闇に呑み込まれてい

    0
    2025年05月30日
  • アーセナルにおいでよ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「アーセナル」ってそういう意味だったんだ。
    読んでいてとてもワクワクしたし、胸が熱くなった。こういう思いを持って生きられることに心底羨ましさを感じた。

    0
    2025年05月18日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #7

    Posted by ブクログ

    紫苑とネズミの内面の変化が面白い。大事なものを得て強くなるのか弱くなるのか。
    登場人物が簡単に死んでしまうのはちょっと切ない。

    0
    2025年05月16日
  • あなただけの物語のために ――どうすれば自分を信頼できる?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小説を書きたい人はもちろんエッセイ、ブログ、詞、日記、レポートや論文を自分の文章で書きたいと思っている人に向けた作品です。

    あさの先生が小説家になられた経緯や昨今のSNS、AIについての個人的見解が書かれていました。
    しかしメインは「自分だけの文章を書きたいけど、その方法がわからない…」「自分の言葉で書きたいのに言葉が思いつかない」と悩んでいる人たちに向けて自分の心にある感情や思い、見たこと、感じたことを文章で表現できるようにするための訓練法についてです。

    字で物事を描写する、漫画や絵画におけるスケッチのやり方が大変勉強になりました。

    0
    2025年05月13日
  • グリーン・グリーン 新米教師二年目の試練

    Posted by ブクログ

    都会育ちの真緑(グリーングリーン)は農林高校で国語の教師として働く。1年目で少々頼りないが一生懸命奮闘している姿が応援したくなる。周りの人や生徒に愛される真緑の成長を見守りたい。

    0
    2025年05月12日
  • 春立つ風

    Posted by ブクログ

    「出羽屋」での事件と並行して、遠野屋と八代屋の新しい取引の話が進む。背表紙にあるのがきっとそれが入った巾着なのですね。いつもながら冷や汗たらたらで2人を伺う伊佐冶親分が人として好きだなとしみじみ感じます。最初の頃の話を忘れてしまっている気がするのでまた読み返したいといつも思うのですが…。

    0
    2025年05月06日
  • 春立つ風

    Posted by ブクログ

    捕物帖、自死事件の始末記いろいろ重なり合って後どうなるんだろう?なんて考えながら読み進めた。
    江戸時代の世相と商家のあるじと使用人までを含めての上下関係等々そしてその謎解きが面白かった!読み応えのある一冊だった!

    0
    2025年05月02日
  • 花下(かか)に舞う

    Posted by ブクログ

    信次郎の母についての描写がある1作。
    今回は謎ときとしてはいつもの爽快感はあまりなく、1つの解決が見えたと思えばさらに違う側面が見え、さらに深堀する……謎のどんでん返しということはなく、ある事実についての様々な面からの関わりが明かされるという感じ。
    現実の謎解きに近いのかもしれない。

    今回は信次郎寄りの描写が多い中で、ほっこりするのはおこまちゃんの出番がいつもより多いこと。成長していく様子に、それだけこの小説の中でも時が流れているのだなと実感した。

    0
    2025年05月02日
  • 鬼を待つ

    Posted by ブクログ

    ある男が喧嘩で怪我をした。怪我をさせたものは死に、怪我をした方は後日殺された。そこから始まる騒動。信次郎の読みが外れ、清之介はおりんと似た女と出会い何だかいつもの二人では無い様子。
    しかしそんな2人が己らしくあるのは、やはり2人が交わった時。
    ということで今回は二人がかかわり合うのは割と遅め。それでも切っては切り離せぬ2人の関係と、清之介の人たらしっぷりも伺えるそんな1作。

    0
    2025年04月30日
  • 雲の果(はたて)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    遠野屋の番頭が死んだ。だがその死は予想もしていないものと結びつく。焼けた死体の帯。毒蛾の繭。
    女と女の情。信次郎に巻き込まれ暗殺者と戦う清之介など、今回も読み応えあり。

    ただ一方で最近は信次郎に対して清之介が狼狽えるような描写が多く、信次郎が清之介に対して抱いている感情があまり見えなくなってきた……それが少し物足りないように感じる

    0
    2025年04月28日
  • 春立つ風

    Posted by ブクログ

    「弥勒」シリーズ13巻

    『出羽屋』の息子・一郎太が短刀で喉をつき死んだ。
    状況から自死だと思われたが、信次郎は拘る。

    持ってはいるが使わない者と持ちたいが使えない者
    全てを無くした者と全てを捨てて新たな先を見る者

    それぞれの者たちの心の揺らぎが見えてくる

    頑なに商人であろうとする清之介
    それを弄ぶような信次郎

    ラストの二人のやり取りはヒリヒリした
    今後の二人がどうなっていくのか、作者がどう纏めるのか、続きを待ちたい

    0
    2025年04月28日
  • 花を呑む

    Posted by ブクログ

    牡丹と幽霊騒動と強かな女の話。
    家を飛び出したおけいが危険なことに巻き込まれたり、信次郎が風邪をひいたり、伊佐冶と清之介の息がぴったりになってきたり……盛りだくさんの1作。

    0
    2025年04月25日
  • 地に巣くう

    Posted by ブクログ

    信次郎の父の過去に迫る1作。平凡な父だと思っていたが、自身が父に間違われ刺されたことから父の過去と関係があると思われる事件を調べ始める信次郎。
    信次郎の父を慕う伊佐冶や、父に命じられるまま人殺しとなった清之介を巻き込みながら謎を紐解いていく。
    信次郎中心の話と見せかけて、その実清之介の心理描写が多く、清之介の内側を知ることになる作品。また、伊佐冶の岡っ引きとしての矜恃も垣間見える良作

    0
    2025年04月24日
  • おもみいたします

    Posted by ブクログ

    あさのさんのいろいろな作品を混ぜ合わせたような小説。針と剣でも出てきた仙五朗親分が出てきて、一緒に事件を解決して行く。盲目で揉み治療を行うお梅を助けるのは犬とネズミ。常時控えるのは犬の十丸、揉み方を教えたのはネズミの先生。
    小さい頃に見えていたお梅の目が見えなくなった理由と、二匹の動物の関係が明かされるのは、最後の章。疑問が最後まで引っ張られてしまう。
    事件は解決するが、暗い内容だった。シリーズ化されているようなので、楽しみになる。

    0
    2025年04月24日
  • 冬天の昴

    Posted by ブクログ

    シリーズ5作目。同僚の赤田が心中したと聞き、その死に不信感を抱いた信次郎が2人を巻き込みながら事件を解決していく。
    いつもより人間味があるようにも感じられた。1巻目では分かりにくかった清之介の心理描写が増えてきているのでこちらは凄くわかりやすい。
    今回はそんな人らの周りに生きる女たちが何人も出てくる。その人たちもまた魅力的なキャラクターの1人。強く生きる女性は素晴らしい。
    さあ。次はどんな話だろう

    0
    2025年04月22日
  • 東雲(しののめ)の途(みち)

    Posted by ブクログ

    良い!面白さに電車でニヤニヤしてしまうことが増えてきた。
    死体から見つかった瑠璃について、遠野屋と伊佐冶、小暮の3人だけでなく、江戸以外の藩も巻き込んだ騒動に繋がっていく。スケールは大きいが、話が散らかることなくまとまっていて読みやすい。
    最後の方には過去を完全に切り捨てるではなく、過去さえも飲み込んだ遠野屋の姿に感服……。

    0
    2025年04月21日
  • 春立つ風

    Posted by ブクログ

    シリーズ最初から読み続けている。
    遠野屋の商売の裾野が広がり、一見順風満帆のようだが、主自身が無理やり納得しようとしているのもわかる。
    その迷いをもて遊ぶ同心、必ず遠野屋を事件に巻き込んでいく。
    この小説は、ドラマの時代劇として見たかった。

    1
    2025年04月19日
  • 木練柿(こねりがき)

    Posted by ブクログ

    いくつかの短編からなる今回の木練柿。主要な登場人物たちの周りを固める人たちに焦点をあてた物語。おみつ、おけいなど女性たちに焦点が当てられた物語が多かった印象。
    おこまが攫われた話や、おけいが夕顔を見ると気分が悪くなることから始まる話、商いの話や、おみつが貰った文が汗で読めなくなってしまった話など多種多様で、どれも遠野屋らしさと信次郎らしさかある。
    さて、次は長編かな?

    0
    2025年04月17日
  • 風を紡ぐ

    Posted by ブクログ

    あさのさんの作品の中では、珍しく明るさのある作品。今回も道場の師範代の源之丞と夫婦漫才のようなやり取り、母親との家事の手伝いとのやり取りなど満載でホッコリさせられる。
    また、捕物に絡む事件帖なのだが悲惨な殺人等が少ないので安心して読める。今回は他の人には価値が低い品物のコソ泥のような事件がキッカケ。剣道が達人の域に近いおちえも、寝ている内に枕元の竹刀を盗まれた。おちえ以上に腕利きの一居も気づかない伝説の泥棒か?
    それが、おちえの父親の最高傑作である刺繍の縫箔が、納入先で盗難に会う事件に結びつく。さらに、ある日、その縫箔が死体に掛けられて見つかる。誰が何の目的で実施したのか。おちえと一居と岡っ引

    0
    2025年04月17日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #5

    Posted by ブクログ

    矯正施設に潜入。
    やっと物語が動き出した感じ。
    紫苑、ネズミ、イヌカシ、力河、沙布、火藍、それぞれのストーリーがそれぞれ進んでいる。
    どうやって、1つになるのか楽しみ。
    そしてラストに新メンバー登場?ネズミとの関係は?面白くなってきた!

    0
    2025年04月15日