あさのあつこのレビュー一覧

  • 夜叉桜

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    やっぱり面白い弥勒シリーズ。
    今回は次々と喉を突かれて殺されていく女郎たち。その女たちが持つ小物がまた遠野屋を事件へと結びつける。今回は遠野屋の手代(信三)の人となりもよく分かる一巻。そして、出てくる赤子。
    死について描かれることが多かった作品の、若い生。
    清之介と信次郎の関係性も少し深くなるそんな夜叉桜。

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    2025年04月15日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #9

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    ネタバレ

     「再会」の出版を知らずに読みはじめたので、読み終わった今、続編のために5月末までタイムスリップをしたい気分。

     都市規模の話
     ネズミと紫苑の話
     この二つが最後に無理に交差させられてしまって、色々とぶった切られたよう。
     そこが、この釈然としない気持ちの原因だろうか。

     街に住む一人一人に焦点を当て、ディストピアや蜂の恐ろしさを強調する描写があったのなら、最後の方も名もなき市民の姿を丁寧に描いて欲しかった。暴動が紫苑の「待て」で収まるのもやや不自然だ。

     そして、ネズミが去る必要性、本当に「紫苑のことがわからないから」くらいしか理由ないんじゃないだろうか。(森の民として約束した以上、

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    2025年04月13日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #1

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     中学生の頃、1巻だけ読んだ記憶がある。今もう一度読み直しはじめて、どうしてあの時止まってしまったんだ??と目を白黒している。

     当時はSFよりも伝説&自然要素の強いファンタジーに傾倒していたからかもしれない。清潔感あふれる都市よりは、妖精が息づく野山の小説が好きだった。
     紫苑の天然っぷりも、どこか苛立ちを覚えるもので、それも続きを手に取らなかった理由の一つだろう。

     大人になった今、紫苑の言動は天然である以上に、彼の生まれ持った強さなのだとわかる。素直に、かっこいいな、と思えるようになったのは、私自身の成長(?)なのか...

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    2025年04月13日
  • バッテリー (角川つばさ文庫)

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    漢字 大人レベル
    フリガナ あり(全ての漢字に)
    文字の大きさ 小
    長さ 長い(266ページ)
    出版年 2010年(オリジナル1996年)
    内容 中学入学前の春休みに引っ越してきた主人公が、家族や、野球を通じて仲良くなった友達と関わりながら成長する物語。
    感想 野球よりも少年の心の成長や家族関係、友人関係が中心なので、単純に野球好きな子に勧めても読まないかもしれない。逆に、野球をよく知らなくても楽しめるし、主人公を取り巻く大人たちの物語も面白いので、親世代にもむしろ勧めたい。主人公は寂しがりやで攻撃的、ピッチャーとして「強い」(相手を倒す)ことだけをアイデンティティの柱にしており、周囲の人々と

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    2025年04月11日
  • 光のしるべ えにし屋春秋

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    えにし屋の第二弾。長編ながら一気に読み進められる。人の話の小さな違和感を少しずつ解き明かしていく過程が良い。とても面白かった。何より明るい兆しが見えるラストが好きだ。次回は御蔵屋の縁談話だろうか?楽しみだ。

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    2025年04月08日
  • 野火、奔(はし)る

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    信次郎の推測が神がかってます。考えるだけでほぼ動かず、高みの見物と決め込んでるのが粋で、薄情さに磨きがかかってます。遠野屋さんには、穏やかに商いをしていってもらいたいのに、いつも不穏で不憫です(笑)。
    梅屋の料理が食べたいなぁ。おくみちゃんいいこだなぁ。

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    2025年04月07日
  • 闇医者おゑん秘録帖 碧空の音

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    今回は女性の生き様に焦点を当てると言うより、謎解きの要素が大きい。ついつい読み進めて一気読み。人の心の中に巣くう闇に呑み込まれないように冷静に対処しようと踏ん張る主人公に心揺さぶられる。きちんと解決してスッキリとした終わり方に、読後心地良い眠りにつけた。次回作も楽しみだ。

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    2025年04月07日
  • アーセナルにおいでよ

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    2025.04.04
    爽やかな青春物語
    途中からもっと毒のある展開になるかと思いきや、終わり方もあっさりの感。
    これはワタシがおじさんだからそう思うのであり、若者にとっては「他人と違っていてもいいんだ」と勇気づけられる作品なのかもしれない。

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    2025年04月04日
  • 東雲(しののめ)の途(みち)

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    商にのみ生きようとしても何かと事件に巻き込まれる遠野屋。信次郎と伊佐治に自分の過去を明かし、過去との因縁を完全に断ち切るために故郷に帰り瑪瑙の謎を解き明かす。
    これで少なくとも過去からは解放されたのかな?

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    2025年03月27日
  • かんかん橋の向こう側

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    前作から成長して高校生になった真子。津雲から出て自分の将来を切り拓くのか、初めての恋も悩みの種。義母の奈央に対する苛立ちや申し訳ない気持、思春期だね!
    和久くんや野々村さんのストーリーも含め、ぜひシリーズ化してほしい!

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    2025年03月19日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #4

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    王になりたい市長とその片腕の恐怖の医者、まるでトランプとマスクか?さあ沙布を助けに矯正施設にネズミと乗り込む。

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    2025年03月14日
  • 弥勒(みろく)の月

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    たくさん続刊があるらしい、あさのあつこの時代小説シリーズの一作目。

    なかなか巧い。よく練られた小説だ。
    暗いけど面白かった。

    微エロ成分は私には不要だった。
    青年誌マンガの原作のよう。

    岡本綺堂→藤沢周平→宮部みゆき→あさのあつこという流れを感じました。
    キャラクターを前面に出した作品構成もマンガっぽい。
    ところで、《月》はもうちょっとストーリーに絡んでもよいのでは…?

    今まであさの作品はほぼ読んでこなかったのだが(あさの版のバナナフィッシュたる、ディストピアブロマンスだけ読んだ)、こちらの時代小説のほうが私には面白かった。
    伊佐治に感情移入してしまうな。

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    2025年03月08日
  • 火花散る おいち不思議がたり

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    299ページ
    1700円
    2025年2月27日〜3月6日

    ドラマを見たあとに読んだので、俳優さんの顔を思い浮かべながら読んだ。十助ちゃんの今後の幸せな生活を願いながら読み終えた。おいちと新吉に進展がなかったのが少し残念。読みやすく、展開が気になってスイスイ読めた。

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    2025年03月06日
  • アーセナルにおいでよ

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    ネタバレ

    久しぶりのあさのあつこ作品は4年ぶりの現代青春小説!
    凄いなぁ〜69歳…こんな瑞々しい感覚で物語を紡げるんだ
    4人のキャラクターと成長、未知の世界であるスタートアップ起業のリアル、甲斐を通してあさのさんが伝えたかった「生きるための武器」
    「諦めなくていいと信じられたら、死のうとは思わない」そういうサードプレイスが沢山の中から選べる世界になると良いな

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    2025年03月04日
  • えにし屋春秋

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    浮世には結びたい縁もあれば切りたい縁もある。縁(えにし)を商いとするえにし屋に持ち込まれる依頼は、からまった人間模様が紐解かれていくと驚きに真実が現れてくる。えにし屋の面々はビジュアルが浮かんできそう。映像化されると良い時代劇になりそう。

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    2025年03月04日
  • かんかん橋を渡ったら

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    真子ちゃんがお父さんと義理のお母さんになる奈央さんに大事に育まれていく姿がすごく愛おしい。
    菊おばあちゃんの婚礼の唄を歌ってくれた国見さん、真子ちゃんの友達の鮎美ちゃん、ののやの常連の和久くん、素敵なキャラが多すぎ!

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    2025年03月03日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #9

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    お気に入りのイラストレーターが、no.6のネズミが描きたくて絵を始めたとつぶやいていたので最終巻まで読んだ。なるほど魅力的なキャラクターばかりで、ファンタジーの良し悪しは登場人物に依るところが大きいなあと感じた。

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    2025年03月03日
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #3

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    次第にスリルとスピード感を増してゆく物語に、次の展開への期待が高まります。

    恵まれた環境で何不自由なく暮らしてきた元エリート・紫苑がネズミら「西ブロック」で過酷なその日暮らしをしている面々と協力しながら、No.6へ反旗を翻そうとする、その予感がひしひしと伝わってくる第3巻でした。

    囚われの身となった幼馴染を救うためにNo.6に潜入することを決める紫苑たち。彼らがどのような作戦を立てるのか、次巻が気になります。

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    2025年03月01日
  • あなただけの物語のために ――どうすれば自分を信頼できる?

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    【目次】
    第1章 夢と生きづらさ
    第2章 溶けるもの、溶けないもの── 決めつけの正体
    第3章 書いてみよう
    第4章 字スケッチをやってみよう
    第5章 自分の物語は

    ちくまQブックス とは、見返しによると、
    「身近な「なぜ?」(Question)がスタート地点。「知りたい」に答えます。/正解することよりも、探究(Quest)することの大切さを伝えます。/読み終えたときには、次のQが生まれてくるかも? スタート地点とはちょっと違った世界が見えてきます。」とのこと。
    小学校高学年以上に向けた、意欲的なレーベルのように感じられる。

    著者らしい若者へのエールが溢れている。
    文章を書くための基礎トレ

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    2025年02月21日
  • 野火、奔(はし)る

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    弥勒シリーズ12冊目。今回は遠野屋の清之介も伊佐治親分の活躍は薄め。木暮同心の名推理のみが光る展開。
    遠野屋の紅餅を積んだ船が消息を断ち、清之介が必死に手配し捜すも、行方は知れず。ここで木暮同心が違うトラブルから真相に迫って行く。同行している親分には皆目見当が付かず右往左往。
    あまり木暮同心の切れ味が良すぎて引いてしまいそう。清之介の剣での闘いも無く残念。最後の場面も次回に含みを持たせるダークな終わり方。黒幕との闘いが続きそうな予感。

    追記(2025/2/18)
    八代屋の殺人事件が思い出せなくて、1年前の事件ということで前作、前々作と読み返し、その3作前にやっと辿り着いた。その時の因縁が、今

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    2025年02月15日