あさのあつこのレビュー一覧
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あのNo.6の続編!
ついに再会の日がきたー!
崩壊したNo.6に残りその再建に尽力した紫苑と、己の役割はここまでとばかりNo.6を去ったネズミ。
再建委員会のトップになりその手腕で見事No.6を立ち直らせた紫苑だが、その心の片隅にはいつもネズミのことかあった。
『再会を必ず』
その言葉とともに去ったネズミがついに戻り、紫苑との再会を果たす。
どこでなにをしていたのか、そしてなぜ今戻ったのか。
綻びを見せ始めたNo.6。
殺人事件。
何者かに襲われる紫苑。
そしてネズミがささやく。
『破壊が始まろうとしている。間もなく、な』
この#1のラストから一気に不穏感が漂い始めるけれど、 -
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「昔、深夜にノイタミナで見て面白かったなーよく覚えてないけど」くらいの記憶しかなかったんですが、どうやら続編がスタートしたとこのことで本屋に積まれていたので「これは読むしかない!」と手に取りました。そしたらこれが面白い面白い!いきすぎた管理社会を描くディストピアものの導入として完璧に近い構成だと思いました。No.6や謎の寄生蜂の謎、主人公2人の関係など、まだまだ本当に触りしか触れられてないですが、今後の展開がとても楽しみです。
※以下、余談
まったくあらすじとか見ずに手に取ったこともあり、主人公2人の関係性が思った以上に湿度高くてちょっとビックリしました。アニメもそんなんだっけ?こっち方面も -
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「贅沢は敵だ 欲しがりません勝つまでは」
そんな厳しい戦時下でも輝きを失わなず前向きに必死に生きようとする少女達の
友情と青春物語。
青春物語が得意なあさのさんならではの
小説。
戦時下でも今と変わらない少女達のおしゃれへの憧れ、美味しいものが食べたい、友人とのおしゃべり、恋ばな、と思春期の女の子の
「好き」の気持ちが良く伝わってくる。
戦時下では大声で笑ってはダメ、服装はモンペだけ、敵性語を口にしたらダメ、などダメなことのフルコース。
そんな中でもささやかな喜びを支えに少女達の明るさが物語を照らしてくれているので戦争ものだけど暗くなく、むしろ眩しく感じるシーンもある。
4人が美しい布で -
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内容(ブックデータベースより)
数千の男女が蠢き、夥しい金が動く。幻の花が咲く街・吉原。
遊女たちの命を次々に奪う病の正体は!?
おゑんは、複雑な事情を抱える女たちを診ることを生業とする闇医者だ。吉原の廓・美濃屋で花魁の安芸を診察した帰り、甲三郎と名乗る謎めいた男がおゑんに声をかけてくる。美濃屋の主・久五郎と吉原の惣名主である平左衛門のもとにいざなわれたおゑんは、三日前に倒れた遊女・春駒を診て欲しいと二人に頼まれる。しかし、これまでおゑんが見たこともない症状で病み窶れている春駒は、治療も虚しく命を落としてしまう。平左衛門によると、最近、同様に亡くなった遊女は春駒で三人目だという――。「婦人 -
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ネタバレ去年の新刊案内で気になっていた『おもみいたします 凍空と日だまりと』(あさのあつこ)。
揉み師の盲目17歳少女と、その患者達の話でしたが…
内容はもちろん、【凝りが解れた人の心理】や【江戸の警備組織】などを知れて面白かったー。
トップが言ってる事は揺らいじゃならないし、全て正しいものとされるという理不尽には今もイラッと来てて、
今が江戸幕府下じゃなくて良かったと思ってしまいます。
本書がキッカケでシーシャのお店のお姉さんと話せたし、『信長のシェフ』(西村ミツル 梶川卓郎)にも【諸白】という日本酒が出てきたと部分的な事を何故か思い出せたので、
嬉しかったー。
こういう繋がりっていい -
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怖かったり、切なかったり、温かい気持ちになれたり、様々な感情を呼び起こされる短編集でした。海の美しさと青さを描く「仕舞い夏の海」は文章力の高さに惚れ惚れとしながら読みましたし、達樹の傍から茉莉がいなくなってしまう寂しさも伝わってきて、引き込まれました。「うちの猫は鼠を捕りません」では夢を見ているかのような気持ちにさせてくれる不思議なBARの雰囲気と、仲の良かった夫婦が引き裂かれていく様子を堪能することができました。「夢女房」では時代劇を見ているかのような気分で読むことができました。下駄を作る職人である矢八の妻を想う気持ちと、受けた恩に報いようとする姿には胸を打たれるものがありました。どうして和
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シリーズ6作目となると安定した面白さに、登場人物たちも友人知人かのように思えてくる。
父の診療所を手伝いながら医者を者を目指すおいちは、飾り職人・新吉と結婚する。その祝言を挙げている時に、商家で毒物混入事件が起き、事件の幕が切って落とされる。
おいちの長屋の元住人が犯人は自分だと名乗り出るが、彼の無実を信じるおいちは、岡っ仙五郎親分と力を合わせ、真相解明に奮闘する。
このシリーズの魅力の一つにおいちの父松庵と伯母おうたとの掛け合いがあり、今回も楽しませてくれる。さらに、おいちと新吉とのいちゃいちゃ問答も加わり、楽しみが倍加する。
おいちが通う医塾に3人の娘が入塾し、またおいちの身にもある変化が