あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
動き出す。
その前の物語の静けさの中の喧騒。
蠢く。
まさに物語中に出てくる言葉の通りだ。
業を背負って生まれたものたちが、
それぞれの業に動かされながら、
その個々人の業と業とが重なり合う。
それを時に
縁
という。
一人一人の人生だけれど、
誰かの人生の中にも生き、
自分の人生だけれど、
誰かが人生の中に生きている。
一体、ひとりの人間の人生に
どれくらいの人の人生が関わるのだろう。
直接は関係しなくても、
不思議と繋がってしまうことがある。
私はどれくらいの人の中に
生きることができるだろうか。
死してなお生きることがかなうのは
人が記憶と共に生きる動物だから。
生命の死 -
Posted by ブクログ
また新たなキャラクターが登場した
三堂貢。
彼もまた、走ることに心奪われた一人なのだろうか。
ランナー1で、魅力的なキャラクターが多いといことに触れたが、
この貢もまた、
「やられたー」
と感じるキャラクターだった。
きっと私は何かに一心になっている人に
人間的魅力を感じるのだと思う。
それは年齢に関係なく、
子どもでも、大人でも、だ。
嫉妬に近い憧れなのだろう。
自分自身が、
一つのことをやりきった
という経験にあまりに乏しいから。
熱中することで何かを失ったり手放したくない
と思ったことがないから。
あまりに平均的で、平凡。
そういう意味でも
貢選手の今後の活躍に期待してしまった。 -
Posted by ブクログ
№6の#8。こんな薄い本を1年毎に出すこともなかろうと思いながら、さりとてまとめて読むことも出来ず、今年もまた手に取る。
前巻の内容を朧に思い出しつつ読むお話は、紫苑とネズミの脱出行を中心に、イヌカシと力河、火藍と混乱した市民達というパートに分かれて進み、いつものように気になる青臭さは残しつつも、引き続きスピーディーに展開する。
矯正施設の秘密やマザーの謎はあんまり良く分らず、『もうすぐアレが覚醒する』とか『やっと来たか、お前を待っていた』の続きがこれかいという感じなのだけど、取り敢えず漸く佳境に差し掛かり、これまでのお話がどう収束するのか、ちゃんと終わるんでしょうねって感じで、to be c -
Posted by ブクログ
単行本みて、文庫化を待ち望んでいたので発売してて嬉しかったです。2日くらいで読み終えました。
「バッテリー」では、ピッチャー目線中心で書かれていましたが、こちらはキャッチャー目線が多くかかれています。
あさのさんらしい心の強い少年が主人公です。主人公の瑞希は整っていない環境のなかで、諦めたり、仕方ないと納得してしまったりすることを嫌だと思える雄気堂々とした心を持っています。そして、ピッチャー透哉は過去にいろいろあり、野球から逃げ、それでも野球を捨てることが出来なかった大人しい子です。私は主人公のキャッチャーよりもピッチャーの方が、個性が強くて好きです。
透哉は、色んな人に影響をあたえる子