あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ死者の魂を行くべき場所に行かせるべく、死者と生者との橋渡しをする存在、白兎をめぐるシリーズ2作目。
このシリーズはどうやら自覚のない死者が出てくるのがお約束のようなので、誰が死んでいて誰が生きているのか推測しながら読んだけど見事に外れた。今回の主役は心中未遂(?)をおこした女性で、当然ながら彼女の内面はかなり暗いものだったけど、だんだんと謎が解明されていき、最終的にはなかなかいい読後感で終わってよかった。
しかしあさのさんは児童文学も書くので、最初はこの表紙といい本のサイズといい児童文学かと思って手に取ったので、ちょっと驚いた。間違って児童書の棚に置かれたら結構まずいんじゃないかと思う。 -
Posted by ブクログ
遂に矯正施設最上階へ到達。
あさのあつこの詩的な心情表現は好きなのだが、あまりに入れ込みすぎるのも如何なものかと最近思うようになった。そうでなくても展開が遅いのに、現実枠の時間経過より、回想場面の描写の方が多くなっているように思う。回想の中で更に回想、という場面もあり…とにかくなかなか進まない。
紫苑とネズミの立ち位置がいまだ安定しない。極限に追い込まれていけば、お互いに今まで知らなかった部分が表出してくることもあるだろうが、この薄い1冊の中だけでもフラフラとしていて、少しだけイラっとしてしまった。
新書版はもう最終巻まで発刊しているそうなので、文庫版もさっさと出して欲しいところなのだが、大人の事情でそうはしてくれないのだろうな。 -
Posted by ブクログ
前作を読んだのが2006年のクリスマスということで、私が人生の中で一番本を読んだ年ですね。あれから早いもので、4年以上が過ぎてしまいました。
前回、「主人公はまだ17歳ということで、この後、20歳くらいに成長した話も読んでみたい気がします。」と書いていますが、あまりストーリーが思い出せません(笑)。だから、今回読んだ話が、前作とどう関わっているのか、全く分かりません。ともかく、主人公たちは18歳になり、今まさに高校生活最後の夏を迎えようとしています。
印象的な場面は、第二章の冒頭。主人公が自分たちのおしゃべりについて分析するところ。私は高三の女子高生になったことはありませんが、きっとこんな感じなんだろうなあと、思わずニヤリとさせられました。
もう一つは、美咲が面会謝絶で入院してしまう場面。近頃の本は登場人物を簡単に殺してしまうけど、美咲は死なないでよかった。でも、退院した美咲の言葉が、胸に染みます。
結局、大きな事件らしい事件は起きないで終わってしまいます。でも、それが普通というか、らしい感じがします。筆者は後書きで、「そして、書きたかった。メディアによって流布される少女像ではなく、ささやかな日常を力強く闊歩する生々しい肉体と精神を有した女の子たちを書きたかった。」と言っています。まさに、普通すぎる女の子が主人公のこのお話は、作者の、この思いが書かせたのだなと。
前回読んだときより、少し楽しめたのかなあ。って、前読んだときのことを、ほとんど覚えてないのによく言います(笑)。ただどうしても、誰が男の子で誰が女の子なのか、最後までイマイチつかみきれなかったのは、私がおじさんになった証拠でしょう。