佐藤雫のレビュー一覧
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匿名
購入済み一気に読みました
静かに、美しい文章で、涙も誘われ、実朝夫婦の生き様を、読ませていただいた感じです。
世が世なら、きっと、武に頼らず、言の葉で導こうとした権力者は慕われたであろうに…、と、切なくなりました。 -
Posted by ブクログ
幕府は悪で、新しい時代を作った薩長中心の勢力がヒーローのような教科書的な印象が覆された。
攘夷を叫んでいた勢力が、裏ではイギリスに依存し軍備を固め、暴動・内乱を起こして幕府財政を破壊。その結果、諸外国への賠償金は日本国家の莫大な借金につながり、関税は改悪。
モヤモヤした気持ちで読み終わった。
小栗忠順は、百年後に生きる人にとってのネジになったのだろうか?
コムペニー(株式会社)や造船所の建建設の構想といい、小栗忠順の先を見据えた考え方に感心した。
「幕府の命運に限りがあっても、この国の命運に限りはない。この国の政を担うものとして、それだけは、忘れてはならない」
この時代にこんな言葉を言え -
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匿名
購入済み覚悟の物語
この時代ならではの人間模様が描かれているものであった。それぞれの登場人物について断片的な知識のみ持ち合わせていたものが本書を読むことによって、一部繋がっていく感覚がある。信長・秀吉・家康という歴史の教科書に現れるだけであった名前たちが、色を帯びていく。
歴史小説初心者には非常に読みやすい本であった。 -
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Posted by ブクログ
私はあまり玉に共感できなかった。
父の明智光秀が謀反を起こしたなら、加勢は細川家全体を危険に晒すからできるわけない。
離縁するのが得策だったろうけど、忠興に深く愛されるが故に父の元へ行くことができない、願いを叶えてくれないは我儘でしかないような。
思い違いはあったにせよ、幽閉も側室も仕方ないし、同じく離れて辛かった忠興に寄り添わない態度だから忠興は玉へより強く執着したような。
辛いことから逃げたくてキリシタンになったのは理解するけど、夫を支えずに御心のままにと言われても、前線で戦う忠興が不憫。
神など介入せずにただ愛してくれればいいのにと言う忠興に、そのとおりと思った。
玉にモヤモヤしてしまっ -
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Posted by ブクログ
細川ガラシャの生い立ちを詳しくしれた一方で、細川忠興の一生も知れたのは個人的に読み応えがあった。
また、キリスト教を信仰する者の思考・姿勢を読み解くことができたのは嬉しく思った。
これを踏まえて、本作におけるキリスト教の教えに触れて感じたことが一つある。
それは、なぜ神は、決断が迫られたとき自分の意志に委ねるよう教えを説くのかが疑問に思ったことだ。
「神の御心のままに」と純粋無垢に教えてに従っていた人たちに対して、肝心なときに自分の思いに従うようにする教えがどうも矛盾しているように思えた。
だから、細川ガラシャは父光秀の謀反以来、本当に救われたのだろうかと思ってしまう。
心の拠り所を見つ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ以前食を題材にした小説を読んだが、本当にあるのか調べたりしたので
本作は有難い。
それこそ温泉、とか喫茶店、とか細かくジャンル分けしても作家さんそれぞれのオススメがあるはずなので
シリーズ化しないかなぁ。。
雰囲気や、ピンポイントの品物目当て、また何を食べても美味しくて通う、と色々なエピソード。
また個人店の儚さと切なさも。。
三浦しをん 京王線千歳鳥山 『Ho 100%drunker』 ベルギービール煮込み
→たかぎなおこ氏のバクダン納豆といい、京王線沿いには魅力的なお店が。。
西加奈子 渋谷 『虎子食堂』スパイス系
→渋谷も新宿も駅近ですますので、開拓したい。。
中江有里 三軒茶 -