花散るまえに

花散るまえに

小説・文芸
1,980円 (税込)

9pt

今村翔吾氏 推薦!
「たおやかな筆致で描かれる、苛烈な愛のゆくえ。この作品を書く感性をまぶしく思う」

最初に父親から教えられたのは自害の作法……細川忠興は愛を知らなかった。
玉(ガラシャ)は、妻として忠興に寄り添いたいと思う。
しかし父・明智光秀の謀反により、夫婦の運命は暗転。
謀反人の娘となって幽閉された玉は、やがてキリスト教の愛に惹かれていく。
一方、忠興は玉の心を失う孤独と恐怖から、刃を振り上げ――。

本当に大切にすべきものは何だったのか。
物語は歴史上もっとも美しいラストシーンへ。

細川ガラシャと忠興、日本史上もっとも歪んだ純愛を描いた歴史小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文芸単行本
  • タイトル
    :
    花散るまえに
  • タイトルID
    :
    1407833
  • ページ数
    :
    336ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年08月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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花散るまえに のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    細川忠興とその妻・玉(洗礼名ガラシャ)の物語。約30年前、三浦綾子さんの『細川ガラシャ夫人』で読んでいたので、結末は知っていました。それでも、ラストでは涙が止まりませんでした。

    三浦綾子さんの著書は信仰の描写がより深かった記憶がありますが、本書はそれ以上に、忠興と玉という「ひとりの人間」としての苦悩が強く心に残りました。

    信仰を得た後の玉は、さらにまっすぐで、強くて、揺るがない。
    けれどその強さは、ときに忠興の思いを置き去りにしてしまったのではないか。そんな切なさを感じる場面もありました。
    もう少し、忠興の心に寄り添ってあげてもいいのでは?と。

    でも、父・明智光秀のことを思えば、玉がどれほど孤独だったかも想像できる。
    結局、どちらの気持ちも分かってしまうから苦しい。

    作中で何度も語られる、忠興の玉への「歪んだ愛」。確かに玉から見ればそうだったのかもしれない。
    けれど、その歪みは時代が作ったものでもあったのかもしれない。愛さえも、時代から自由ではいられないような・・・。

    玉の辞世の句が深く心に響きます。
    「散りぬべき 時しりてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

    この句を前にしたとき、忠興は何を思ったのだろう。玉の死後、正室を迎えることなく83歳まで生きた忠興。その長い年月の中で、彼はどれほど玉を想い続けたのだろう。

    読み終わって、当事者としてその時代を生きていたら、私はどうしただろうと、そんな想いが心によぎりました。俯瞰して考える余裕なんて絶対になかったことだけは確か。
    そう思うと、遠くから人生を見つめさせてくれる読書という体験の大切さを、しみじみ感じました。そして、だから人は物語を読むのかもしれないなぁと。

    0
    2026年05月06日

    Posted by ブクログ

    途中、忠興の歪んだ愛が苛烈で、読んでいて辛かったけど、最後のあたりで全てが拾い上げられたようで、十字架のところからずっと泣いてしまった
    佐藤雫さんの小説は文章も綺麗で、展開も鮮やかでどんどん読んでしまい、そしてクライマックスはいつもじんとする感動がある…!

    0
    2025年08月11日

    Posted by ブクログ

    歴史小説というより恋愛小説として読んでたけど、ちゃんと歴史の通説もしっかり抑えたうえで、玉と忠興の心情をしっかり描写している。本能寺の変の頃や関ヶ原の時の2人がどんな思いでいたのかを書いた話ってあんま聞いたことなかったので、こういう解釈があるのかと。途中は忠興に食傷気味になるんだけど、最後は泣かされた。
    心のままに、玉は忠興の妻として死ぬことを選んだけど、それはキリシタンとして救いがないわけではないことをオルガンティーノに語らせるとこがまたいい。タイトルが最後にわかるのね、ガラシャと呼んでやればよかったと。
    著者が同年生まれという縁もあって、応援したい。

    0
    2024年06月22日

    Posted by ブクログ

    細川忠興とガラシャの幼少期から結婚、そして細川邸の炎上に至るまでの愛の物語。

    最初から、もう…文体が美しくエロい。いや、違うな…艶があって蠱惑的。
    めちゃめちゃうっとりしました…。
    私は細川忠興様=日本一のモラハラ武将だと記憶しておりましたがね。
    佐藤雫さんが描くと、なんとこんなに美しい愛の物語(一部ご乱心表現あり)になるんだ…とクライマックスは泣きました。
    しかも忠興様、ほぼ全女子が大好物の「不器用&一途」からのグッドルッキング!!口から砂が止まりませんでした。

    そして、織田信長から豊臣秀吉、徳川家康へと政権が変動してい時代の中での細川家とガラシャさんの苦難の運命をここまで細かく知らず、歴史を知る事もできました。

    年明け一発目、苛烈な愛の物語から始まった2024年。たくさんの素敵な物語に出会えますように。

    0
    2024年01月03日

    Posted by ブクログ

    明智光秀の娘・玉とその夫・細川忠興の物語です。
    言葉少ない忠興と心が少しずつ通いあっていくところは心が温まりました。そんな、幸せな夫婦生活が一瞬だったからこそ、もうなんでこんなことに〜!と思いながら読んでたらほんと涙が止まらなくて、後半は涙と鼻水でグズグズでした。

    明智光秀が信長に謀反を起こしてからは、謀反人の娘ということで幽閉されていた玉ですが、再び戻ってきて生活を共にするようになってからの忠興の愛が重たすぎて重たすぎて。
    重すぎるが故に、最愛の妻とどんどんすれ違い心が離れていってしまう忠興も本当に憐れというか不憫というか…。めちゃくちゃ玉を愛していて、そして愛されたいと思ってるのにそれを上手く伝えられなくて…、もうなんて不器用さんなの!

    そして最後に玉が選んだ選択肢もやっぱりめちゃくちゃ泣ける。
    すれ違いはあったもののお互いに深い愛情があったんだな、と。

    いや、もうこれだから歴史小説は面白いんですよ。
    実際に生きてた人たちだから。
    どんなやり取りがあったのか、何を思い、何を感じ、何を考えていたかなんて想像の範疇でしかないけれど、ひとりの人間として生きていたことは事実なんですよね。
    この時代の女性は10代で顔も知らぬ男性のもとへ嫁ぎ、子どもを産んで育てる。敵と味方が日々頻繁に入れ替わる。身内が明日には我が敵に、なんてことも日常茶飯事。
    そんな中で生きていくなんて本当になんて逞しいんでしょう。

    0
    2023年10月10日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに感動した。思わず涙が!素晴らしい書籍に出会えた。沢山の人に読んでもらいたい本だった。小生の妻も突然の死だった。涙も出ずただ茫然としていた。薬道(くすりみち)共に歩みて半世紀これから先はひとり歩まん。下手な短歌で失礼。

    0
    2023年10月10日

    Posted by ブクログ

    私はあまり玉に共感できなかった。
    父の明智光秀が謀反を起こしたなら、加勢は細川家全体を危険に晒すからできるわけない。
    離縁するのが得策だったろうけど、忠興に深く愛されるが故に父の元へ行くことができない、願いを叶えてくれないは我儘でしかないような。
    思い違いはあったにせよ、幽閉も側室も仕方ないし、同じく離れて辛かった忠興に寄り添わない態度だから忠興は玉へより強く執着したような。
    辛いことから逃げたくてキリシタンになったのは理解するけど、夫を支えずに御心のままにと言われても、前線で戦う忠興が不憫。
    神など介入せずにただ愛してくれればいいのにと言う忠興に、そのとおりと思った。
    玉にモヤモヤしてしまったけど、歴史小説としておもしろいし、感情の移り変わりが丁寧に描かれていた。
    ラストはよかったなと思う。
    佐藤雫さんは3作目ですが、「玻璃」と「さざなみ」が多用されるのでお気に入りワードなのかも?

    0
    2025年02月15日

    Posted by ブクログ

    細川ガラシャの生い立ちを詳しくしれた一方で、細川忠興の一生も知れたのは個人的に読み応えがあった。
    また、キリスト教を信仰する者の思考・姿勢を読み解くことができたのは嬉しく思った。

    これを踏まえて、本作におけるキリスト教の教えに触れて感じたことが一つある。
    それは、なぜ神は、決断が迫られたとき自分の意志に委ねるよう教えを説くのかが疑問に思ったことだ。

    「神の御心のままに」と純粋無垢に教えてに従っていた人たちに対して、肝心なときに自分の思いに従うようにする教えがどうも矛盾しているように思えた。

    だから、細川ガラシャは父光秀の謀反以来、本当に救われたのだろうかと思ってしまう。
    心の拠り所を見つけられたという意味では救われたのかもしれないが、時代が生んだ悲しい女性だったのだという印象が強く残ってしまった。

    0
    2024年07月21日

    Posted by ブクログ

    久しぶりの時代小説

    忠興と玉の夫婦の物語
    戦国時代にはあまり詳しくなくて、正直どちらもほとんど知らないのですが知らなくてもすっと物語に入っていけました

    心が通ったと思ったらすれ違っていく二人
    お互いを想っているのになぜここまですれ違っていくのだろうと切なくなり

    これもこの時代の特性なのかな…
    最後まで読んで、表紙とタイトルのつながりを感じてさらに悲しくなり
    もう本当に号泣しながら読みました

    桔梗を見るたびに、思い出しそうです

    0
    2024年03月16日

    Posted by ブクログ

    装丁の美しさに見惚れて手に取りましたが、中身も負けず劣らず美しかったです。


    ずっと独りで生きてきた細川忠興の絞り出す思いを初めて拾い上げたのが玉でした。
    二人の心が通じ合っている時代は長く続かず、玉の父である明智光秀による謀反のために玉は幽閉されます。
    玉が再び正妻として忠興の元に戻るも、忠興の愛はどんどん歪んみ、苦しむ玉の心ははキリスト教の神の愛に救われます。

    私は、玉が傷つけられることは、耐えられない。

    愛しているがゆえに玉をたくさん傷つけてしまった忠興の、そして玉もといガラシャの最後の決断に涙が止まりませんでした。

    散りぬべき 時しりてこそ 世の中の 
    花も花なれ 人も人なれ


    One of my friends who was born and baptized as a Roman Catholic person told me that she prays not only for herself but also for everyone like our family, friends, sick people, etc.
    By doing this she believes God will be happy and bless us more.
    I think this way of thinking is beautiful.

    0
    2024年01月22日

花散るまえに の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文芸単行本
  • タイトル
    :
    花散るまえに
  • タイトルID
    :
    1407833
  • ページ数
    :
    336ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年08月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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