野﨑まどのレビュー一覧

  • バビロン3 ―終―

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    ネタバレ

    最終巻のつもりで読んだら「そーゆー事かい」とまた続きを待たされる羽目に。早よ続き読みたい。続く事が善い事、終わる事が悪い事。、

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    2019年10月27日
  • 2

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    『怖い』

    300ページを一気に読んでしまうことくらいざらにある。読み終わるのが惜しいと思う作品だってたくさん出会ってきた。でも野﨑まどの作品は違う。早く終わって欲しい。自分に主導権のない夢を永遠と見せられているような。まだ終わらないのか。まだ、読まなければならないのか、そんな恐怖が襲ってくる。

    コミカルでもシニカルでもない、よくわからなければ、簡単に何かに例えてしまえるような、100円で買えるスナック菓子のような。騙されないと意気込みながら、300万を持って銀行のATMに走らされるような。わかりやすく例えようとするとなにも伝わらない。脳を洗われるような怖い。

    『本を閉じて、私は』


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    2018年04月23日
  • 死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~

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    今回も野崎まどの見事な伏線、作品を司る魅力的なテーマ、印象に残るキャラクター達にどっぷりハマりました。

    主人公同様に不思議な世界に入り込み、「えっ?どういうこと」と疑問を投げかけられ、回答を探る。

    本当にアッという間にエンディングを迎えました。

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    2018年04月21日
  • バビロン2 ―死―

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    おもしろい。ぐいぐいひきつけられてこの巻も一気読み。
    「絶対に現実では起こらないようなファンタジーもの」はあまり好きじゃない自分にとって、「もしかしたら現実に起こるかもしれない…くらいの世界観」を描く、野崎さんの作品は好きです。
    あと、例の「悪い女」本格的に登場。その女とのやりとり。ラノベっぽいポップ?な感じで個人的にツボ。その中身はとてもグロいのですが…。

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    2018年02月06日
  • バビロン1 ―女―

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    まだ一巻目なのだが、おもしろい。
    文体が野崎さんらしからぬ硬さだったのもあって、中盤まで正直少し退屈気味だったけど、中盤以降引き込まれた。いつものようにヘンな「女」が出てきた。今回もぶっ飛んでそうで、期待がもてる(笑)

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    2018年02月05日
  • バビロン1 ―女―

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    ただただ面白い。最後の最後まで先が気になってしょうがなかった。非常に高いリーダビリティと、一見その可読性に反するような重厚感のある捜査パート。巨悪に食いつく特捜部検事正崎善と文緒の軽妙なやりとりと、次第に見えてくる「女」の存在。謎と謎とがなかなか繋がらず、全てが繋がるときには既に・・・・・・。中盤以降の衝撃の連発と、後半の迫り上がる感情の揺さぶりは他の作品でなかなか味わえるものではない。現代のバビロンたる新域が象徴するものがなんなのか、正義がわからなくなる物語の序章。続きを読まずにはいられない。

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    2018年01月06日
  • [映]アムリタ

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    『読み終わった時に残ったこのなんとも言い難い気持ちも仕掛けられたものなのかもしれない』

    映画をモチーフにした小説で好きな物は双桑綴の「モノジェニック・ムービー」がある。その作品を彷彿とさせるような、後味の悪さがある。

    表紙に騙されるというか、全てが仕組まれているんじゃないかって思わされる。

    私が私自身でこの感情を抱いているのか、抱かされているのかそれを確かめるすべがない。

    もしもこの作品を読もうとするのならば、わかろうとしないことだ。わからないまま読む、それが一番面白いと思う。わかる?

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    2017年12月22日
  • 舞面真面とお面の女

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    何しろ謎解きだと思っていたら
    謎解きではない という
    着地点に驚かされます
    真面は 「人でなし」に
    なってます
    小粋で軽妙な会話だけでも
    楽しめる小説です
    ヒロイン水面ちゃんが
    大化けして欲しかったなぁ
    やはり 美女には
    大暴れしてもらいたいのです

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    2017年12月19日
  • バビロン3 ―終―

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    サブタイトルが「終」なので最終巻かと思ったら、まだ続いてた。
    舞台は一転してアメリカに。話の中心となる大統領のキャラを丹念の描いてる。そしてサミットにおける善悪に関する議論は面白かった。それだけにものすごく後味が悪い。
    このお話はどこに着地するんだろう。

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    2017年12月02日
  • バビロン3 ―終―

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    読み終える。タイトルを見直す。そして、絶望が背筋を襲う。

    なんだこれは、哲学なのか、宗教なのか、野﨑まどはどこに向かっているんだ。最後の30ページほどで味わわされる、知的快感と嫌悪感。これだけ心をぞわぞわさせる読書は久しぶりだ。

    日本で提唱された「自殺法」の思想が世界に広がりつつある中、対応を検討するサミット首脳たち。その思想実験とも言える過程は、考えることが好きな人間として軽い興奮すら覚える。そしてそれをすべて塗りつぶす曲世愛という“存在”。神でも悪魔でも良いが、圧倒的な存在とは人をここまで打ちのめすか。

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    2017年11月23日
  • バビロン2 ―死―

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    うわぁ、なんか、すごい…
    曲世に犯される、という表現になんかぞわぞわして、最後は正崎さんと同じように祈る気持ちでページをめくり、絶望する。
    真逆の人、でも、その人とだけ、分かり合えるのかもしれない。いや、どうかな。でも、そうなのかな。
    考え続けてその先が理解だとしたら、それはどこに行き着くのだろう。

    二巻、三巻出るまで読まなくて良かった…(発狂するところだった

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    2017年11月23日
  • ファンタジスタドール イヴ

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    え?これアニメだと美少女日常系なの?嘘でしょ?と感じてしまった、「ファンタジスタドール」というアニメの前日譚を書いた小説。アニメは見ていないのだが、これを読んでいるとてっきり鬱々としたSF作品かと思った。

    そう、本作はエンタメSF版私小説とでも言おうか、根暗な主人公の一人称で語られる展開や言葉選びや音引きの使い方など、大正期から昭和初期の純文学を思わせるのだ。その癖読みやすいのだから、著者の筆力に脱帽だ。

    男女間に限らない、情愛と心の距離と体の変化、その機微もよく描かれ心が痛む。

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    2017年09月19日
  • バビロン2 ―死―

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    この読後感……最悪。そして、最悪という感情を植え付けてきた作品に敬意を表する。

    サスペンスとミステリーと政治ドラマが渾然一体となって物語を推し進めた結果、圧倒的な「死」を以って第二幕の緞帳が下りた。これもある意味のどんでん返しだろう。

    「死の権利」という、社会性の中で考えさせられるものをその有り無し両面から提示し読者に考えさせる一方で、最悪の死そのものを描写する。この二面性を抱えたまま、さてこの先どのように物語を展開&収束していくのか。目の離せない作品になってきた。‬

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    2017年08月15日
  • バビロン1 ―女―

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    神話によれば、人は天に達しようとバベルの塔を作り、それを憂えた神によって言葉が別たれたという。ではこの物語で第二東京とその庁舎に設定されたバビロン、そして為政者は、何を成し、如何な咎を受ける(あるいは受けない)のだろうか。

    東京地検特捜部と巨悪を動かす政治家とが丁々発止するポリティカル・フィクションかと思いきや(それとしても充分面白かったが)、突如舞い寄る「死ぬ権利」と、著者お得意の「(天才的)謎の女」が物語をかき乱す。

    まだまだ序盤、最初のカタルシスが訪れたばかりで、先が楽しみ。‬

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    2017年08月15日
  • 死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~

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    不死の方法が
    2種類あるのが 斬新だなぁ
    頭脳のみ生き続ける
    「バケモノじみた」方法と
    「本当のバケモノ」

    女学生たちに振り回される
    伊藤先生と同じく
    真相が分かるたびに
    あんぐり・・・と口があいて
    最後にもう一回どーーんと
    底からひっくり返されます

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    2017年08月02日
  • 2

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    過去作から順番に読んだ方が良いと勧められて読んだが、まさにその通りだと感じた。
    単に過去作のキャラクターが出てくるという代物ではなく、それぞれの物語、テーマが本作の重要要素として織り込まれている。
    本作を完成形として、逆算して過去作を書いていたとしか思えない見事な作り込みだ。最初から掌の上で踊らされていたような感覚すら覚える。

    ミステリとして読んだら納得いかないだろうが、これはどちらかと言えばSFだ。
    ラノベ調といつもの超展開を受け入れる必要はあるが、中身は深遠なテーマを取り扱う読み応えのある作品である。

    隠れシリーズ物の完成度としては、随一ではなかろうか。

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    2017年07月17日
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

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    鴨が偏愛するコミック・アーティスト、弐瓶勉氏の代表作「BLAME!」を元ネタに、現代日本を代表するSF作家が腕を振るった二次創作アンソロジー。
    「BLAME!」を読んだことのある方ならお分かりの通り、あの作品は世界設定が全てです。その世界の中で、どれだけ物語を展開できるかが腕の見せ所なわけで、プロのSF作家としても面白いお題だったんじゃないかと思いますねー。収録された5作品は、どれも全く異なるテイストの作品でありながら、ちゃんと「BLAME!」の世界の中で展開しており、なおかつ幅広いイメージを読者の眼前に提示します。「BLAME!」の世界観の揺るぎなさ(換言すると、細かいところは各自の想像に委

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    2017年06月20日
  • 小説家の作り方

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    『アムリタ』『舞面〜』『死なない生徒〜』の中では一番完成度が高いと思います。
    オチも含めて綺麗に纏まってる。

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    2017年06月11日
  • BLAME! THE ANTHOLOGY

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    原作を知らないのに作家陣に興味があって購入。
    原作未読でも十分楽しめる作品もあったが、漫画も読んでみたい!

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    2017年05月13日
  • 独創短編シリーズ 野崎まど劇場【電子特別版】

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    超短短編集の第2集目迄読んだ。

    第1集目。しょうもない話を非常に手の込んだ編集デザインで披露した奇本。
    悪ふざけだけと思ったら最後に切ない話を持っこられて、まんまとやられました。

    第2集目
    無意識の先入観に捻りの効いたコークスクリューの数々 悪乗りを極めた先の純文学

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    2017年01月23日