野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ展開が2転3転しワクワクが止まらない作品でした。本書の冒頭はよくある展開のように思えましたが、中盤以降の展開は全く予想できないものでした。
大きな謎解き要素もありましたが、小さな伏線もたくさんあり楽しめました。個人的に好きなシーンとして主人公とヒロインの会話で好きな小説について教えあい、主人公はSF、ヒロインは冒険小説が好きと語ります。そして本書はその二つの要素を兼ね備えたものになっているという粋な計らいがとられていました。
以下ネタバレ含みます。
私が本書の中で一番好きなシーンは何事も自分では決められない主人公が苦難を乗り越えた先に「僕」がやりたいことが決められます。しかし、その「僕」がやりたいことは「俺」の指示だったというやりとりはシンプルでありながら奥深いものに感じました。
やはり本作の醍醐味は2人の自分の掛け合いだと思います。未来の自分を先生と呼び、先生は過去の劣っている自分が成長し、先生である今の自分を超えていくそんな熱い展開を披露してもらいとても嬉しく思っています。 -
Posted by ブクログ
バカ小説集の2作目(笑)
前作よりも視覚に頼った作は少ないかな?
ま、それでもカフェの日替わりボードのやつはなかなか面白いアイデアだと思う
なかなかウケたのは、小説家になろうを揶揄した医者バージョンのやつ
オチの部分は、なんでそこまで気づかないんだよ というツッコミが大部分を占める
麻雀のやつは僕は結構笑えたけど、元ネタの麻雀放浪記とか哲也を読んでないと面白さ半減なんじゃなかろうか?
ムダヅモ無き改革の小説って感じかねぇ
個人的に一番好きなのは写経のやつ
チア部か写経かの揺れ動く心理とか
エクセル写経のバカバカしさと、オチを知ってからの「そういうことか」という納得のギャップもなかなか
ジャンルとしてはバカミスになるんじゃなかろうか?
そして前作にも増して1冊の隅々まで張り巡らされたネタ
今回は宣伝の部分まで侵食してるし
表紙詐欺とも言える裏表紙のコンビネーションとか
こんなエンターテイメント要素は好き -
Posted by ブクログ
ネタバレこの章がどうして我々にとって残念なのかと言うと、自殺を大真面目に議論したところで稀代のヴィラネス曲世愛との対決と排除とはなんら関係がないことが、前章までで明らかになっていたからだ。また前章の衝撃的な幕引きを経た以上、次に必ず正崎善の家族が狙われることや、その展開が訪れるまでは単なる茶番か目眩しで実質停滞同然であることも我々は見透かせてしまえたからだ。
だから我々は、おそらく作家がそれなりに真剣に考えて練ったであろう、この章の大部分を占める他国民の思考と議論について、まともに取り合うことなく、活字を然程拾わず、おざなりに受け流して最後まで滑っていけてしまったのだった。(漫画・映像媒体の特色については触れない)ゆえに主要人物の悲劇的な最期にも当然ろくろく没入出来ないし、これで最後の引きが初めから当然視されていた範疇を出ないとなれば、竜頭蛇尾の謗りは免れないだろう。
前章最終場面で曲世愛は初めて例外的な行動をとっており、それは曲世愛が初めて見せた隙でもあったはずなのに、肝心の正崎善がこれを奇貨とし得ないまま、石に齧り付くような地道な捜査に執念深く入れ上げることもなく、ただの大統領の話し相手……はっきりと言えば無策で無能で無価値なままだったことも物語を腰砕けにした。あの弱腰では曲世愛ほどのヴィラネスでなくても嘲笑われてしまう。なんのために渡米したのか。曲世愛におそれをなして家族をおいて逃げたも同然なのにそんな自責も出来ない死に体同然の衰弱には同情するが、「正崎善が復活しない間に世の中では大変なことが起きていました」と省略できてしまう程度の話がこの章である。我々は次回に期待するしかない。 -
Posted by ブクログ
レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
大学を卒業して、アルバイトをしながら小説を書いている、小説家の物見のところに紫依代という女性から、ファンレターが届きます。
初めてのファンレターに物見がメールを返信すると、「小説の書き方を教えていただけないでしょうか」とメールの返信がきます。
会ってみると、紫依代は明裏大学文学部の2年生でたいそう可愛い女性でした。
紫依代は「物見の小説はキャラクターがよい」といい、物見から「小説を学びたい」と言います。
そして「この世で一番面白い小説のアイデアがある」と言い放ちます。
物見は、小説の個別指導という聞くからに詐欺っぽいアルバイトを始めます。週に1度下北沢の喫茶店で、小説を教え始める物見ですが。紫さんは今までに五万冊の本を読んでいるというのに驚きます。
週に1度、2カ月の講義を続けていくうちに物見は可愛い紫さんにちょっとした下心も持ちますが。
紫さんは物見の誘いには一度ものらず、すぐに帰ってしまいます。
何度も出てくるフレーズの”この世で一番面白い小説”とは一体何なのか興味津々で読みました。
ストーリーの展開はこの作品がSFであるらしいことを視野に入れて読めば最初からヒントはたくさん隠されていたと気づいたと思います。
”この世で一番面白い小説”を生むために必要なもの。
”小説を読むこと”と”小説を書くこと”
きっと世界を変えてしまうポイント。
ターニングポイント。
この世界とその小説の前と後の二つに分けてしまうような、読んだらもう二度と前の世界に戻れなくなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才ゆえにどこか常人とは感覚がずれている少女が、友達とは何か?ということについて、数理的に突き詰めていく物語。
そして、やがり辿りついた結論は、友達とは、"友人定数"と"友人方程式"から導き出される、論理的現象であるというもの。
小学生の女子たちがじゃれ合っているという雰囲気で物語は進んでいくが、終盤、ある事件をきっかけに状況は一変する。
果たしてこの物語における最大の食わせ者は誰なのか?最期まで読み終えても必ずしも真実は詳らかにされないが、読後感は悪くない。
物語全体を通して誰かの深い愛情と深慮があったということは間違いないだろう。