野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
野崎まど「ファンタジスタドール・イヴ」は傑作。野崎まど劇場を読んでいただけに、女体に対する主人公の想いや純文学風の文体は最初、悪ふざけにも見えたがガチな作品だった。…文体については多少の悪ふざけ要素はあるだろうけれどw ただ、作品のテーマに相応しい語り口調であるのは確か。
文学的・哲学的なSF作品というと「テクノロジーと倫理」という問題はよく出てくるが、この作品ではSFを背景にしながらも、人間自身を描いているのが面白い。人に言えない異常性に苦しみ、だからこその罪悪感や孤立感に苦しむという、誰しもが持つような苦しみが描かれる。
笠野と遠智の二人の友人の対比もよかった。大兄は自らの異常性に苦し -
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ネットで何でも分かる時代だから
主人公が生きる時代では、人類は脳にもう1つの演算装置である『電子葉』の装着が義務づけられており、ネットの情報がまさにSF的に、日常的に展開される。人々は仮想レイヤーを街に表示させながら歩くことができる……そんな時代だからこそ、主人公の恩師の残した一人の少女が証明するのだ。何でもすぐに調べられて、『知っている』と『調べる』のタイムラグがないそんな時代に。
それでも人間は、見て聞いて触って知るのだと。
本文は大きく分けて2部構成である。
1つは主人公が少女に出会うまでの、万能情報社会。
1つは出会ってからの、新しい階梯へ進む少女との、万能だと感じていたはずの情報化社会について。
我々はネ -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙のイメージで勝手にAIと登山の話だと思ってて、読んだら全然ちがった…!
世界の説明があるわけじゃないのに、家の描写や主人公のAIの使い方の描写なとで、
そ!そんなにAIが進んだんだね!すごい未来だ…!って、すーっと世界観に入り込めた!文才だとおもった!
そんなAIにまさかの鬱病の診断が下りるの。すごい展開になってきた。
途中ドラマチックなシーンもありつつ、AIとのカウンセリングで出した『仕事とは』の答えはすごく納得した。わたしも読みながら一緒に考えてたけど、仕事って、そうかもな〜!
仕事って楽しいと言う人間カッコイイ。
働いている人はきっと影響与えられる、前向きに。 -
Posted by ブクログ
芸大に通う映画好きの二見。
映画サークルから、自主制作映画への出演を打診される。
参加の決め手となったのは、渡された絵コンテだった。
それを描いたのは天才、最原最早(さいはらもはや)。
大学1年である彼女が、監督も務めるという。
最早の作る映画を観てみたいと強く感じた二見は、出演を決めた。
そして、チームでの撮影がスタートする。
とにかく読み終えて感じたのは、ある登場人物の不気味さと、映画好きの人たちでこんな設定の物語にするのか…という、作者野崎さんへの怖さだった。
後半で分かる事実には、映画とは、映像作品とはいったい何なのだろうとモヤモヤしてしまう。
冷水を浴びせられたような感覚の一方で、