野﨑まどのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この『2』を読むために、先人の助言に従って前作5冊を順番に読んできた。どの作品もそれぞれにテーマがあり、独立した物語として十分に楽しめるものばかりだった。
しかし、『2』を読み進めていくうちに、これまでの物語すべてが一つの構想のもとで緻密に繋がっていたことに気づかされる。
登場人物の再登場は、単なるファンサービスではない。
『2』という舞台に向けた“役作り”として、過去作が存在していたかのように感じた。
物語の構造が徐々に姿を現し、過去作をも取り込んでようやく辿り着ける読後感は、なかなか得がたい読書ならではの体験だったと思う。
「創作に触れる前後で人は別人になる。」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『【映】アムリタ』から『パーフェクトフレンド』を経てシリーズの集大成となる本作は、日本一の劇団『パンドラ』に入団するも、一人の女性によって『パンドラ』が壊滅するという出来事に遭ってしまった主人公が彼女と映画制作を始めるという、これからどうなるのか先の読めない展開に加えてこれまでのシリーズ作品の登場人物やSFの要素がたくさん出てきて面白さと同時に「あぁ、これまで順番にこのシリーズを読んで良かった。」という満足感もあった。ラストの怒涛の展開や明かされる衝撃の事実も心底驚かされるものだった。「記憶を消して最初からシリーズを読みたい。」と改めて強く思えるシリーズだった。
-
Posted by ブクログ
野崎まど小説作品は初。アニメ『バビロン』の衝撃を受け観終わった後すぐに購入していたが他の読書に気を取られ積読。しかし、読み始めると止まらず久々の一気読みに陥る。
テーマは攻殻機動隊とかにも見られる、IT技術を脳に搭載して爆発的に扱える知識量が増大しているという世界。ではあるが、物語の幅とそのディテールが半端ない。縦横無尽に話題は移ろい、仏教の悟りからイザナギとイザナミの古代神話、果てはエデンの園までとその情報量の洪水で知的好奇心への刺激がいい。
そんな中にも一貫したテーマである知ること=生きることというへと収束させていくこの手腕。圧巻のストーリーテーラーです。ゾクっとする、手に汗握る、ふふ