あらすじ
「この学校に、永遠の命を持った生徒がいるらしいんですよ」 生物教師・伊藤が着任した女子校 「私立藤凰学院」 にはそんな噂があった。話半分に聞いていた伊藤だったが、後日学校にて、不意にある生徒から声をかけられる。自分がその 「死なない生徒」 だと言ってはばからない彼女は、どこか老練な言葉遣いと、学生ではありえない知識をもって伊藤を翻弄するが……二日後、彼女は何者かの手によって殺害されてしまう――。果たして 「不死」 の意味とは? そして犯人の目的は!? 第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞者・野崎まどが放つ、独創的ミステリ!
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Posted by ブクログ
野崎まど先生の作品読むたびに毎回とんでもねえな…10選入りだわ…ってさせられてる。そんな中でも断トツの余韻。読んでる時もシンプルにめちゃめちゃおもれー!なのに、ラストの終わり方も余韻も好きすぎる。とにかくずっとおもれー!ただただおもれー…それって凄い。
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knowの野崎まどの著作。
タイトル的に、ミステリ色の強い作品で、SF作家としての野崎まどの登場には期待せずに読み始めるも、SF的な面が顔を覗かせる。まさに思弁的で、僕の経験的感覚はノーを唱え続けているのに、それを綺麗に無視して畳きる手腕には脱帽。
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このウィットに富んだ軽めな感じ、好きだな。他の野崎作品も読んでみたいと思う。「死なない&殺人」といえば、山口雅也『生ける屍の死』を連想するけれど、あちらはもっと重い話だったような。古典落語を知らないので「猫の皿」には落語の醍醐味みたいなものを感じ、「うまい」と思わず膝を打った。バーベキューで天名が伊藤のために肉を取りに行ったくだりや、中等部寮と高等部寮の横断幕でのやりとりが最高にウケる。声を出して笑ってしまった。変換ミスみたいな笑いはかな漢字変換の登場によって作りやすくなったのかもしれない。昔は作家の頭のなかだけが頼りだったのかと。でもこれは出てこないな。「銚子全摘(超自然的)」「チョーカー学的(超科学的)」。天名のキャラと相まっていい感じ。
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アムリタはジャブ
舞面は華麗なフットワーク
この死なない生徒は鉄壁ガードで相手のスタミナを減らす実は知能派ファイターだった
徐々に野崎まどがドアを開いてきている
ドアの先を見たいような、見たくないような
3作目にて あ、やっぱすごい作者なのかもしれんと思ったのでした
(小説家の作り方につづく)
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新任教師が伝統ある学校で聞いた永遠の命を持った生徒がいるという噂。
そんな生徒と友達になりたいという女生徒と話している時に声をかけてきたのは、
噂の永遠の命を持つ生徒だった……というお話。
設定だけで凄いワクワクする、とても野崎まどっぽい。
永遠の命。つまり不死というのはありえないと誰もが思う。
ただ定義の問題とも言える。そしてこのお話には実際に永遠の命が出てくる。
出てくるが……これがフェアとも言えるしアンフェアとも言える。
自分は凄く良かった。嘘もついてないし理論上今の科学でも可能だから。
現実的な謎が超常的なトリックで解かれない限り、
超常現象は存在しても物語に齟齬は起きない。
火を使う超能力者がいて事件を起こしても、制約があり証拠があり
事件を解決出来れば問題ない。ぼんやりとした例えだけれど、
この本はそういう話だと思う。
永遠の命なんてあるのか? ないよな? あるかも……。
あった! いやないのかよ あんの!? という感情をコロコロ変えながら、
付属的に発生した殺人事件を解き明かす。
変化球というか、ファンタジーミステリが好きならおすすめです。
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野崎まどの 当レーベルでの3作目で、
2023年に読んでる今としてはシリーズ?と言う感じではありますが、
当時はそういうことはないと思われる。
永遠の命を持つという生徒がいるという噂がある女子校・藤凰学園に
再就職した伊藤先生に待ち受ける運命?出来事とは何なのか。
ジャンルが良くわからない状態で読み終えました。
タイトルに殺人事件と書いているのでミステリーやサスペンスだと
思っても、死なない生徒というのも気になるところで、
死なないのにサスペンス?ってなるし、よみがえりとかなら、
ホラー?ファンタジー?SF?ってなるしで、結果的に複合的な作品
ってことで、野崎まどワールドってことになるのかな(笑)。
読み終わる直前の流れが謎を含んで理解が十分じゃないので、
6作目の「2」という作品への布石として、あと2作を読み、
「2」を読むことで、何かしらの謎が解けることと期待したい。
ちなみに、この作品およびレーベルは、ライトノベルではなく、
ライト文芸ですので、勘違いしてる人がいたら、覚えてください。
Posted by ブクログ
単独で読んだらピンと来なかっただろう謎も、前2作を踏まえればメタ推理ができるようになる。これは全くの無から新しく”野崎まど印”を作り出そうという試み? ”お約束”の枠組みからメタ的に見ると、「ヒロイン格っぽい女性と別に仲良くならない」という展開自体めんどくさくなってるようにも感じられて面白い。
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永遠の命の正体は、意識の共有。しかも共有の方法が「教え合う」というアナログな方法。それも凄いな。たまちゃんは、本当に永遠の命=不死って事なんだよね?
野崎まどは、大体オカルトではなく説明が出来る現象のネタバラシ、後に超常的な現象ってパターンだよね。なんだかんだで、楽しく最後まで読んじゃうけどw
「三角形と四角形の間の図形」
「四角形と五角形の間の図形」
概念すごw
Posted by ブクログ
ちょっと異質な推理小説。
不死だと自己紹介した側から殺害される識別組子。
その矛盾の殺人事件もさることながら、
「不死の人間」という、どうやっても有り得ない謎に、
最後には、"納得"の理路整然とした答えと"迷宮"を提供する作品。
純粋に面白かった。おすすめ。
Posted by ブクログ
今回も野崎まどの見事な伏線、作品を司る魅力的なテーマ、印象に残るキャラクター達にどっぷりハマりました。
主人公同様に不思議な世界に入り込み、「えっ?どういうこと」と疑問を投げかけられ、回答を探る。
本当にアッという間にエンディングを迎えました。
Posted by ブクログ
不死の方法が
2種類あるのが 斬新だなぁ
頭脳のみ生き続ける
「バケモノじみた」方法と
「本当のバケモノ」
女学生たちに振り回される
伊藤先生と同じく
真相が分かるたびに
あんぐり・・・と口があいて
最後にもう一回どーーんと
底からひっくり返されます
Posted by ブクログ
野﨑まど作品初読み。永遠の命を持つと言う生徒とその死、魅力的な謎に惹きつけられ、軽妙で読みやすい文体と無駄のない構成にあっという間に読み終わる。なかなか突き抜けた作品で楽しめました。他の作品も読んでみたいです。
Posted by ブクログ
野崎まどさんの作品を読んでみたくなって、最初に読んでみた作品。
最後の謎解きが今一つだったのですが、その先にあった本当のラストで、ガツンと頭を殴られた感じです。
ミステリーというジャンルではなく、きっとこれは「野崎まど」という新ジャンルの読み物ではないでしょうか。
Posted by ブクログ
面白かった。
これはライトノベルなの? ライトノベルって何?
普通に小説でいいんでない?
文体も読みやすいし、登場人物も少ないし、結末も面白い。誰もが予想できない結末。
こういうのたくさん読みたい気分。
「天名」という登場人物が出てくるのだが、「天野」という記載が一箇所あり、これはネタに絡んでくるのか誤植なのかとどっちかと思ってたらどうやら誤植だった。
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事件が起きたあたりからは一気に読んでしまった。死なない生徒の正体にもびっくりしたけど、あのキャラがまさか本物だったというのはさらにびっくりだった。
なかなか面白かった。
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めちゃくちゃ読みやすいのに、内容はぶっ飛んでるという、すごく作家性を感じる作品だった。
主人公が試練を乗り越え成長したりする王道的なストーリーの面白さはないが、誰も考えつかないような未見性とインパクトにより心を掴まれた。
終盤のどんでん返しの連続は見事。ページ数も少なめだし、良作。
Posted by ブクログ
キャラが面白くて、たまちゃんの声がウマ娘のドトウちゃんで脳内再生されながら読み進めた。
ちょっと不死のシステムの意味は分からなかった、会話が多いから良くも悪くもテンポの良さに流されてしまったかな…。
識別さん、面のみさきと話し方そっくりだから何か関係あるのかな……?と思ったけどとくにその関係は書かれてなかった。
一気に読まされたこのワクワク感と面白さはお見事です。
Posted by ブクログ
死なないんだからゾンビみたいな物かと手に取った感じ。
「ネタバレ」スイッチを入れて踏み込んだ感想を…。
自分で自分を騙すというのはどういうことになるのだろうか。
イタズラをされたことを認識しつつ、翌日はイタズラされたことに気付かない自分でイタズラを受け、そのイタズラに気付かない。
そんな辺りを感じた。
面白い構造の話で、一見ミステリと親和性が高そうではあるが、ある程度の構造は見抜かれてしまうので…。
この設定でもっとSF寄りな展開が読みたかったような気がする。
著者の他の作品も気になった。
Posted by ブクログ
本棚で見つけたので、数年ぶりの再読です。相変わらず面白かったです。
ページ数はそんなに多くないのに対し、内容はしっかりとしていて「なるほど…?」てなります。
かなりテンポよく物語が進み、文体も軽くかなり読みやすいので飽きません。サクサク進みます。気がついたらクライマックスでした。
難しくて、理解したようなしてないようなよく分からない気持ちになりながら読み進めたら驚かされました。これは勝てない…。真相がわかったと思い、余韻に浸ってたらゾワッとしました。
難しすぎるわけではないのだけれど、簡単なわけでもなく…理解出来ているような、出来ていないような…不思議な感覚の読後感です( ˶ˊᵕˋ)
Posted by ブクログ
シリーズを連続して読んでいます。
よくこんなにバラエティーに富んだストーリーを次から次へと思いつくなぁ、と感心する次第でです。次が楽しみですが、なぜ読む順番が大事なのか、いまもって全然わかりません(ちゃんと読む順番を守ってよんでますが、わからないです)。
Posted by ブクログ
『教えること、教わること』
脳をくすぐられるような気がする。必ずある、でも知覚できないなにか。その輪郭をなぞる。感覚はない。
中国語では感じて連想することをということを『覺得』と書く。人が言葉にできない、感覚や想いや気持ちを感じることができる器官が人間には備わっている。使えてないだけだ。ラーニングを繰り返した脳の器官がどうなってしまうのか、その輪郭を朧げに垣間見ることはできる。と思う。
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【以下、ネタバレ?含む】
もともと頭の回転が超低速なところにきて、ラノベなるものに不慣れなせいもあって、ラノベ特有の(?)小刻みなシフトチェンジについてゆくだけですでにひと苦労。ミステリーと思いきや、むむむ、オカルト学園もの?!予想外の結末をどういう顔で受け入れればよいのか、斉藤先生同様、正直なところよくわからないまま。
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読みやすくて、
なかなかおもしろいライトな野郎。
為になる話ではないけど、スナックで得た知識をひけらかすおっさんの話を聞くよりも何倍も、為にはなったよ。
Posted by ブクログ
そうか、これは「ラノベ」だったのか。
軽く、薄い描写。おかげで止まることなく最後まで読み進めた。ミステリーの肝となる謎の数々の真相について驚愕したり呆然としたりといったことはなかったが。
しかし不思議な感覚だ。嫌いにはなれない一冊。
Posted by ブクログ
着任した女子校には、妙な噂がある。
永遠の命、権力者がよく欲しがるものです。
それを持った生徒が紛れ込んでいるらしい学校。
本人に曰く、永遠の命で勉強中、との事。
確かに、好きなだけのめりこんで調べられます。
何だか少々説明文みたいな感じですが
途中からそれほど気にならなくなってきます。
続きが気になる、という状態に陥ったのかも?
とはいえ『永遠の命』のからくり。
そして最後の落ちは…何だかそんな感じがしました。
何せ探しているのが『お友達』になるため、ですし。
おかげで非常に納得してしまいました。