【感想・ネタバレ】[映]アムリタのレビュー

あらすじ

自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂される最原最早の監督作品だった。彼女のコンテは二見を魅了し、恐るべきことに二日以上もの間読み続けさせてしまうほどであった。二見はその後、自分が死んだ最原の恋人の代役であることを知るものの、彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が先立ち、次第に撮影へとのめりこんでいく。 しかし、映画が完成したとき、最原は謎の失踪を遂げる。ある医大生から最原の作る映像の秘密を知らされた二見は、彼女の本当の目的を推理し、それに挑もうとするが――。 第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。

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ネタバレ

ほんタメのあかりんが野﨑まどさんを紹介していて、興味がわいて読みました!

大学生の二見遭一が天才・最原最早らと映画を作成する青春小説。(?)
結末には本当に驚かされました!題名はどう繋がるんだろうと思っていたらまさかの…。
すでに最初から始まっていたなんて…。最後まで天才の手中にあったのが何とも複雑、、、。

ホラーというかミステリーというか、すごく印象に残った作品でした!コミカルで読みやすいし内容もとっても面白かったです

これから「2」に向けてシリーズを順番に読んでいきたいと思います

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2025年05月05日

購入済み

ドキドキしてやられた

美人も謎もしっかりでてくるし、先を読みたくて
ページが加速度的に減っていった。どんな美人か
なぜそんなことができるのかへの興味をインフレ
させて、どう着地させるかと思ったら、説明して
ほしいと思っていたことは肩透かしされて、でも
十分納得して楽しめました。何が起こったか
はっきりせず、今後これでいいのかと満たされない
ように思いながら、無限に想像妄想したし、一切が
無になることの絶望と快感を感じました。

#切ない #ドキドキハラハラ

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2024年04月24日

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ネタバレ

何て不穏な話だ。映画で人格を殺したり、精神を自由に出来るという発想。読みやすくて、どんどん読んでしまう。面白かった!

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2018年07月02日

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途中までは 最早のどこが天才なのか
わくわくして読むのですが
最後は しーんとした
恐怖が襲ってきます
でも 二見君が
最後まで 映画を見れるのを
喜んでいた気持ちがわかるなぁ

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2017年09月11日

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はぁー面白い! 冒頭で映画制作キャンパスライフが始まるのかと思ったら違った。映画制作するしキャンパスライフするのも間違ってはいないんだけど。
Web漫画『映画大好きポンポさん』も映画愛に溢れたドープな傑作だったけど、これもまたすごい傑作でした。普通の映画じゃない、超常的な映画、神様の作った映画についてのお話。映画制作の過程がある種物語の上でのトリックというかギミックとして使われていて、そういうところにも愛がある。
愛がある作品というのはいいものだと思う。

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2017年06月17日

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評価:☆5

自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂されるつかみどころのない性格の女性、最原最早の監督作品だった。

変わった彼女と主人公とのどこかずれた軽妙なやり取りを中心とした笑いのセンスは野崎まど劇場にも通ずるものがあって笑えたww

だが本作の見所はそこではなく(そこも魅力だが)、天才、最早の常軌を逸した天才ぶりにある。
それは感動や称賛を超えて畏怖を感じさせ、狂気とも言える真相にぐいぐい引き込まれた。

最後の最後まで予想出来ない展開に進んでいくので読んでるときの緊張感が半端じゃなかった。
後味的にはもっとスッキリする作品の方が個人的に好みではあるんだけど、それ以上に惹きつける魅力があった。


「映画を見て、人生を過ごしたのと同じだけの感動を与えられればいいんです」
"その仕事、その振る舞い、その思考。彼女なら僕らが想像もつかないようなことをするかもしれない。できるかもしれない。それだけが僕らを不安にさせた。"

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2016年02月18日

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見開きの作者のプロフィールとあとがきも全て計算されているんだと思った。
真面目にふざけているようで、全てが計算通りだとしたら、本当に天才的な発想で書かれた作品だなあ。

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2025年09月08日

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ネタバレ

天才、最原最早と出会い、主人公が彼女らと1つの映画「月の海」制作に取り組む。主人公は学内サークルの画素さんに想いを寄せていたが、最原最早の言動に振り回されながら映画作成に打ち込んでいくうちに、知らずと最原最早に焦点が当たっていく。「最原最早の作る映画には魔力がある」そんな言葉が、実感をもってじわじわと主人公を捕えていく。絵コンテを56時間ぶっ通しで読み続けてしまった描写、カメラを向ける画素さんを気絶させてしまう演技、そして映画「アムリタ」の絵コンテから繋がる謎。彼女は何を目的として、誰に見せるために月の海の制作をしたのか。最後の怒涛の伏線回収までの流れは目を奪われるような展開で、一気に物語の核へと迫る。物語のゴールでは、究極の結末を知った主人公が映画を見る前に、きっとこの映画も面白いだろう、と思う場面で終わるところが印象的だった。ネタバレにはなるが、記憶を消す・別人格に取り替える=殺人、とは普通繋がりにくいが、丁寧な描写から最後の主人公の様子は死にゆく前のそれであった。自分だったらあのシーンで何を思うのだろう、そんな事を考えさせられるようないい読後感だった。

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2025年08月26日

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野﨑まどさん。
2025本屋大賞ノミネート作家。
ノミネート作品「小説」は、予約でいっぱいだったので、奇跡的に空いていたこの本を借りた。
野﨑まどさん、なにもの?
この作品の全てがオイラにとっては初めての体験だった。
読後の感覚も今までにないもの。
わからな過ぎて、星を5じゃなくて、4にしちゃうくらい。

いったいなんなのって思われた方にも、一読をお勧めしますと、〆られない本。
あくまでオイラにとっては。
まだ本屋大賞ノミネート作品「小説」の予約をオイラはしていません笑。

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2025年02月24日

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YouTubeで誰かが紹介していた
ミステリとして取り上げられていたかどうかは失念したが、だとしても反射的に手を出すレーベルではないので何か気になるポイントがあったのだろう

著者の名前はよく見かけるようになったが、お初
これがデビュー作なんですね

〜ざっくりあらすじ〜
映画制作に携わる大学生の青春群像劇(???)

〜感想〜
まずもって登場人物のノリがキツい
小説だから度を超えた洒脱な会話とか現実味の無さは許容できるがギリギリのラインだな

数撃ちゃ当たるで稀にツボを突いてくる
真顔で醒めていく感覚を乗り切る

そして
しょせんはラノベレーベルと舐めてかかり、地面すれすれまで下がったハードルからのミステリ要素
からの
どんでん返し!

やられました

ハッピーエンドに胸を撫で下ろしたけど…
まだページが残ってるだと…

評価点4点

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2024年03月12日

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最初はまあそこそことぐらいの印象でライトノベルと思って軽く見ていたものの凄く吃驚した記憶。学生時代に読んだ本の中でも印象に残っている一冊。

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2023年12月28日

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この作者さんのデビュー作。他の作品を読んでからこの作品を読みました。以前に読んだ作品の登場人物が出てきたりも(逆?)。この作者さん、あるひとつの言葉を、この方ならではのとんがった思考結果を表現してくれます。

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2023年09月03日

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ミステリの旨みもSFの旨みもある。長編ながら物語に過不足がなく短編小説のような読み心地。主要人物の半分くらいが本筋と関係ないとも言えそうだが、それこそ"青春小説の偽装"のために必要だったとも言えそうだ。ただ、作中の映画観にはやや異論があり、「映画はそんなに浅くない」と言っていたが、単一のシーンの連なりに総体としての意味がたち現れるゲシュタルト的側面こそが映画の本質でありそこを外したら、それは映画ではなく動く絵画なのではないだろうか、とは思った。人間の人格もゲシュタルトだろう。面白かったので続編読みます。

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2022年12月20日

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芸大生の二見遭一。
天才と言われ一芸入試で入学した後輩の最原最早の
映画製作に役者として参加することになった。
最原の書いた絵コンテを読み始めると二日以上経過していた。
最原の作る映画に最原という人物に興味がわき、
映画撮影へとのめりこんでいく。

二見は、俳優を目指して?大学にて勉学に励む
一学生といった感じで、
その一学生が、天才と言われる最原に役者として、
参加を打診されたというところが、
謎の始まりというところで、
この作品は単に映画を製作するという青春的な流れ
とは違い、徐々に謎が深まり、明かされていくにつれ、
不思議というのか怖いというのか、って感じの感情に
襲われてしまいました。

高校生が一芸入学のために作った映画の謎。
参加し、製作することになった映画。
最原の作る映画はどういう仕掛けがあるのか・・・。

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2022年06月15日

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読みやすい文体で一気に読めた。
衝撃の結末。

中盤位まではただ読みやすいだけの本だったが、
そこからの展開がナナメ上だった。
SFだと思うが。。

著者の本は初めて読んだが、良い読後感を味わえた。
次の作品も読んでみようと思う。

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2021年11月29日

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もう一年以上も前に読友さんにいただいた本書。
ようやく読めたよ!
いやあ、面白かった! こう来たか!
このゾクッとするラストの感じは、個人的には今まであんまり読んだことの無い種類の物語だなあ。
一筋縄ではいかない2度落ちの展開は中毒性が高そうだ。

それにしても、これがデビュー作というのは素直に感嘆する。
今まで「なにかのご縁」は読んだ事があったんだけど、作者の本領はこっちらしいので、他の作品もチェックしていきたい。

個人的には突っ込み属性の主人公と、とぼけるヒロインの会話が愉しくて好き。
ここは自分の好きな某作家さんに似ているなと思ってしまった。

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2019年08月19日

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『読み終わった時に残ったこのなんとも言い難い気持ちも仕掛けられたものなのかもしれない』

映画をモチーフにした小説で好きな物は双桑綴の「モノジェニック・ムービー」がある。その作品を彷彿とさせるような、後味の悪さがある。

表紙に騙されるというか、全てが仕組まれているんじゃないかって思わされる。

が私自身でこの感情を抱いているのか、抱かされているのかそれを確かめるすべがない。

もしもこの作品を読もうとするのならば、わかろうとしないことだ。わからないまま読む、それが一番面白いと思う。わかる?

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2017年12月22日

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こういうゆるーいラノベ口調やこそばゆいやりとりはあまり好きでは無いが、その背後にあるミステリ要素は非常に面白い。
天才の思考の捉えどこの無さや不気味さなどホラー的な味わいがあって良いですね。

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2016年06月24日

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大学生が自主制作映画を作ってわちゃわちゃする話・・・
だと思って読んでいてほしい。

最後にゾクッとします。

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2016年05月05日

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まず、よくできた面白い話だなという感想。芸大生による自主映画の作成を軸とした青春ストーリーとして進んでいきますが、それだけではおわらず予想外の展開に。キャラの軽快なやりとりを楽しみながらすいすいと読んでいくうちに雲行きが怪しくなってくる。変わっているが可愛いらしい一人の天才の行動に、違和感と不穏な空気が積もっていき、最後には驚愕の真相が明らかになる。
サスペンス、SF、ホラー的な要素もありながら、天才が何を考えているのかという謎が明かされていく驚き、騙し絵のように真相が隠された物語構成は、何よりミステリ的。
キャラのコミカルなやりとりには正直微妙なところがあるかなとは思いました。読み終わって考えてみると、あれ、なんでこれ周りが違和感を感じないの?と思うような強引さもありますが、一人称であることも考えるとなんとでも解釈できるのかもしれません。また、天才の手法はどこまで適用できるのか、作中ではどこまで(他にだれかには?)適用されていたのか、などといろいろと考えたくなる作品です。

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2016年04月23日

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天才少女を巡る人々の青春小説かと思っていたら、ミステリーだった。いや、例によってジャンル分けにたいした意味は無いが、この、読んでいる作品が変質していく感覚は、もしや著者の十八番なのだろうか。いや、本作はデビュー作だが。恐るべき能力。大学生の自主制作映画というモチーフも、個人的には思い入れがあり面白みを増した。映画の「意味」と「価値」を突き詰めていくような流れが、娯楽とは、と熟考させる。とにかくテンポ良く読みやすく軽妙で軽快、なのに心に引っ掛かる文章。ただ面白く読んでも良いし、考えさせられもする秀作。

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2016年04月23日

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 天才監督と称される女性に主役として指名された大学生が、学友らと映画を制作することとなった。だがその作品には深い意味が込められていて――。

 最初はラノベチックな冗談めかした会話となごやかな雰囲気の場面が続くが、徐々に制作している映画の裏に潜む意味を解き明かそうとする、ミステリー的な要素が増え始める。そして最後、予想を裏切られる結末。おもしろかった。個人的には二見と最原のボケツッコミが漫才っぽくてお気に入り。

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2016年04月13日

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ネタバレ

読もう読もうで3年経ってやっと読みました。
久しぶりのコメディ小説。楽しかったです。

野崎まどの他の作品は読んでいたので、ああ、お前ってこういう奴だったな。って展開で終わりました。

主人公、最初から殺される。
映画の部活。
映画監督の最早の彼氏が事故死。
彼氏がシナリオを書いていたから、映画をとりたいと、彼氏に似ていた俺に話が来る。
映画のコンテをみると何十時間と世界に引き込まれる。
最早の作る映画は、人格をも変えてしまう。
映画が完成した途端、最早は失踪。
俺は最早がなぜ失踪したのか突き止める。

最早の映画は人格をも変えてしまう。
最早は俺を死んでしまった彼氏に変えようとした。
そして、一緒に撮影している間に気持ちが変わり、俺の代わりを探しに失踪。
俺は人格を変えられてもいいと覚悟で人格が変わってしまう、最早が作りたかった映画を作った。

結局、その映画は最早によってみることを止められ、2人は付き合うことに。
翌日、映画のデートに行って最早から告げられる。
君は死んでいる。私が殺した。
風邪で寝込んだ時、ワザと君が見るように、みんなで作った月の海の本当の映画、アムリタのコンテを置いた。
もう一つ、最早が高校で作った映画を、医院生と名乗る女に見せられた。
これで最早のシナリオ通り、俺がアムリタを作った。
そうして、今から最早が作った映画で、俺は生き返る。

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2016年03月10日

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今となってはどこまで計算してたのだろうと思ってしまうが野崎まどデビュー作
世にも奇妙な系列でニュアンスは抑えられており読み口は軽やか
後に、まさか、ねえ

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2025年08月11日

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 芸大で役者を目指す二見遭一は天才監督・最原最早の撮る自主映画『月の海』に出演することになる。その脚本を書いたのは最原の亡くした恋人・定本由来。
 二見は『月の海』の画コンテを手にして、意識を無くして50時間ぶっ続けで読むことになり天才と呼ばれる最原の異常な才能に気がつくことになる。そして映画は完成し、二見は『月の海』に隠された真実を知ることになる。

 出版レーベルから察することもできるが、キャラクター造詣や各所の会話にはライトノベルの雰囲気があるので苦手な人はそれだけで受け付けないのかもしれない。
 しかしその中には創作物への作者の実験的とも思える考察が含まれている。創作物が好きな人ほど同時にそれへの恐れも抱いたことがあるのではないだろうか。

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2019年07月11日

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自主映画の出演をお願いされ、渡されたコンテは
天才と呼ばれている女の子が書いたものだった。

すべての指示が入っている絵コンテがあれば
ものすごくさくさく撮り終われそうです。
が、それをきちんと自分で理解していなければ
ものすごく時間がかかりそうです…。

引き込まれてしまうほどの素晴らしいコンテでしたが
書いた本人は突っ込みどころ満載の発言をする人物。
そんな彼女と主人公と、映画を作る2名と、の
青春ものかと思ったら、まったく別方向へ。
爽やかだったものはなくなり、どろどろとした
怖い方向へと。
結果だけを伝えられたら、それはあり得るのか、と
一笑してしまうような事が、じわじわと真実味を帯び
納得させられてしまう状態へ。

更なる落とし穴は、もう…という現実。
全ては『元に』還るそうです。

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2018年04月18日

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芸大で自主映画を撮ることになる面々。監督は天才といわれる女子学生である。

タイトルからはまったく予想できないよいミステリーででした。

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2018年02月18日

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ネタバレ

友人にのざきまどさんを絶賛されたので、その第一作を読んでみました。

好きな世界観です。キャラクタが魅力的。天才少女ってのに弱いのかも(笑)

ミステリであって、すこし非科学的な結末で押し通していたのですが、これは好みのわかれるところかな。オチは、少し辛い感じでした。

今後の作品でいろいろと展開していくそうなので、楽しみです。

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2016年08月01日

Posted by ブクログ

あなたはミステリを愛していますか?
 映画制作に参加することになった芸大の主人公。監督を務めるのは・・・天才少女 - 最原最早。
 まず難点を挙げると、天才の表現の仕方。恐ろしいものだということは伝わりますが、具体的に何が凄いのかよく分かりません。作品の評価を二分するところだと思います。逆に特筆すべきはエンドロールで、種明かしには目眩がしました。悪魔的な展開、大胆な伏線、短い話のなかで、ミステリの美味しい部分をぎゅっと詰め込んでいます。
 青春小説であり、ホラーでもあり、SFとも言える作品。読み手によってまた違った印象を受けそうです。

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2016年04月22日

Posted by ブクログ

一気に読んだ。

作品の善し悪しではなく好みになるけれど、私の好みではあまりなかった。ストーリーが、というよりも文章が。誰にも感情移入はできなかったからか、結末もそうなのかーと流してしまうというか。

文字なり映像で人の脳を支配する、というホラーでもある設定が元々あんまり好きじゃないというのもあるのかもしれないなあ…。
面白くなかったわけでは決してなくて私の好みではなかっただけなので、別の作品を読んでみたいと思う。

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2016年03月28日

Posted by ブクログ

思春期の頃にノートに書いて途中で放り出したような、隔絶された楽しい青春の世界。
天然ボケとつっこみの会話はちょっと寒かったかも。
最後まで読んでから、再読すると伏線がわかって面白い。
でも同時に登場人物の意図がわかってぞっとする。
以下、ネタバレ感想。








再読すると、ブルース・ウィリス主演のあの映画を観たときの気持ちが甦る。
すでに殺されていながら、それに気づかない被害者の一人称ってことだもんね。

「犯人」が手に入れようとしたものと、それに対する犠牲の比重がすごく歪んでいる。そこが怖かった。
全てギミックととらえて読むべきで、感情移入するのはいかん小説なのかな? 

「犯人」が欲しかったものは最初の頃に明示されている。
けど、それを、本文中にあるような方法で手に入れてしまったら、その価値が台無しになってしまう。
それに気づかなかったのだろうか。
きれいな蝶々をつかまえて、自分の手元に置こうとして殺してしまうようなものだ。

ことさらに、亡くなった彼を凡人・俗物と描いていたのがにくい。
そこまでしてつかみとったものは、そんな価値があったのか?
あんな風に人を試したりしない方が、かえって本当に欲しいものに手が届く道だったのではないか。

「犯人」が才能と労力を尽くして手に入れたものが、あれだった… というのが、
いちばんぞわっときたたポイント。

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2024年03月26日

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