野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
仕事とはなにか。
各々の答えがあるかと思いますが、その根幹に潜っていく小説です。
近未来、人工知能タイタンの発明により、今ある社会問題は全て解決されました。結果、人類は働かなくてもよくなり、仕事は遠い過去のものとなっています。
誰もが仕事を知らずに生きている世界が本作の舞台です。
主人公はAIのカウンセラーとなり、AIに人間を伝えていきます。
この主人公の内省は、人間の感情に深く潜っていく気持ちよさがあります。
もともと著者の「小説」に感動して本作を読みましたが、こちらも負けないくらいに素晴らしい作品でした。
文章も難しすぎず、不思議と穏やかで綺麗な文章で、私はとても好きです。
幻想 -
Posted by ブクログ
ネタバレこりゃすげえや…
舞台は2081の日本。
PCや携帯は過去の産物と化し、人の脳には”電車葉”が埋め込まれ、街中に情報読込物質が塗布された、まさに超情報社会。
情報庁に勤める”クラス5”の は、電子脳ならぬ”量子脳”を埋め込まれたクラス9の”道終知ル”が掲げるある目的に付き添います。
•どこにいても何をしてても他人に筒抜けのクラス0から、場合によっては違法に当たる行為も正とされるクラス5,6まで、情報についての階級分けが行われた世界線は不穏感たっぷりで少し怖い!
•”知る”ということに対して作中で線密な考察が興味深かった!
•電子脳を介して情報によるバトルが展開され、ワクワクが止まりませんでし -
Posted by ブクログ
─今日も働く、人類へ─
野崎まど著 「タイタン」
好きな小説ってある?
今まででいちばん良かったと思う小説は?
そう聞かれたら真っ先に思い浮かぶのがこの作品。
好きすぎたので人生初、読んだことある本を文庫版で買い直して再読の旅をしました。
初めて読んだのがちょうど長く勤めた会社を辞めて転職を考えてる時期で、人生振り返ったり先を考えたり悩んだり迷ったり、そんな時期に出会ったこの究極の“お仕事小説”
大袈裟に言うつもりは全くないけれど、ほんとにこれが究極だと思う。舞台は未来、SF要素を含み、人の心理を探り、ロードムービーの如く《仕事》とは何か、その答えを追い求めていく。
ひとつ -
Posted by ブクログ
読むのが遅いので読み終わるのに時間がかかったけど、めちゃくちゃ面白かった!
AI(タイタン)により、仕事や家事から解放され、人々は趣味や自由を謳歌する未来。
心理学を趣味にしていた内匠さんに「仕事」として依頼されたのは、動けなくなったAI(コイオス)のカウンセリング。
カウンセリングの中で内匠さんとコイオスは旅をする。この旅の様子がとても興味深い。AIだけど、こんなアナログなんだ!さっと行かないのかぁー。
小説のテーマは「働くことの意味」。
普通は読者側に問題を提起したり考えさせられるけど、作者は答えをはっきりと明示している所が面白かった。
著者のプロフィールを見てたらテレビアニメーション -
Posted by ブクログ
昨今の生成AIブーム。
人の力は偉大ではあるものの、人材が足りないなどと現場は悲鳴を上げ、業務効率化を求め生成AIを使った時間短縮が求められているけど、そういう意味でいったら自分たちの『仕事』は?と考える機会がありました。
そんな中たまたま本屋のPOPに目線が止まった、この本のカバーに記載のキーワード
「仕事」
その言葉に惹かれ購入。
SFとはいえ、『仕事』の真理まで行き着いたとき、自分はどういった読後感を覚えるんだろう?と。
『タイタン』という生成AIは人間が思うことを、あれこれと提案し作ってくれる。『タイタン』のいる時代は今じゃ考えられない。むしろ憧れる。
そんな時代に生きてる成果 -
Posted by ブクログ
アムリタの頃とはもはや作家としてのステージが違いすぎる。
題目によって熟考し(本書においては、自殺、死、政治、法律、権利、人の在り方等大きく纏めると善悪について)、著者なりのイデオロギー、または問い。物語性を持たしたうえでそれらを我々に顕示している。私たちは考えなければならない。
小さなコペルニクス的転回があった。
私は自殺について、最初は物語にでてくる世間一般の答えしか持ちあわせていなかった。
ただ今は違う。それをここで遺すほどのことでもない気がするので割愛するが、著者の出した答えにも納得している。続くことが善、終わることが悪。
そう定義してみると、あらゆることがしっくりとはまる感覚がある -
Posted by ブクログ
野崎まど ここにあり
デビューから全ての作品(計5作)がこの作品の為の序章でしかなかった
自分の生活がかかっているものでこんなことをする作者、日本の歴史で今現在存在しないだろう
(マニアックに言うと肉薄したのは黒い仏だけだとおもう)
面白いとか、面白くないとかそんな話どうでもいいんですよ
仕事で大事に作り上げた物をこんなことできる地点でこの作品は忘れるべきでないトンデモ小説なことは異論ないと思います
というか、「2」ってタイトルと設定思いついたとしてもそれをこれだけの長編で描き切り過去のファンを捨てかねない内容
いや本当に、普通ではない 傑作なのかはわからん