野﨑まどのレビュー一覧

  • タイタン

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    AI「タイタン」が人間の「仕事」を肩代わりするようになった世界
    1機のAIの能率が落ちていることが分かった
    心理学を「趣味」にする主人公・内匠成果がそのAIのカウンセリングに挑むお話

    仕事が無くなった未来で「仕事ってなんだろう?」と考えるAIとヒト
    わたしたちが生きる現代での「仕事」とは何かを未来の人やAIの視点から回答してくれている

    SFだけどテーマは現実的
    突飛な展開だけど愛情を感じられて腑に落ちる着地だった

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    2025年11月30日
  • タイタン

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    AIの管理する、人間は働かなくて良くなった社会になり150年。内匠成果はメインAIの不調に対処するプロジェクトに参加することになった。
    “仕事”とは何か、考え歩み旅をするSF。
    AIに人格を見出した先の展開、とても心地よい読後感。

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    2025年11月09日
  • タイタン

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    タイタンというAIが人間の世話をしてくれるようになった世界。
    仕事は全てタイタンがやってくれて、人間はただ毎日生きていくという未来SFストーリー。

    進歩を続けている今だからこそ、本当にこんな未来が来るのでは?と思いながら読みました。
    面白かったです!

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    2025年09月28日
  • パーフェクトフレンド

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    いやぁやられた。完膚なきまでに騙された。百合寄りの青春小説なのかと思いきや……。
    ヘンテコな名前の登場人物たち、そうはならんだろ、と言いたくなるような設定が、どういうわけかピッタリとはまる。これ以外の形をここに当てはめようとすると退屈で欠伸の出る代物に化けてしまう。
    266頁という短さながら中身は濃厚で、詰められたものは濃密だ。この分量がほどよい。これ以上長かったり、短かったりしたらテンポが狂ってしまう。寸分の狂いもない完璧な物語だ。

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    2025年09月21日
  • バビロン3 ―終―

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    アムリタの頃とはもはや作家としてのステージが違いすぎる。
    題目によって熟考し(本書においては、自殺、死、政治、法律、権利、人の在り方等大きく纏めると善悪について)、著者なりのイデオロギー、または問い。物語性を持たしたうえでそれらを我々に顕示している。私たちは考えなければならない。

    小さなコペルニクス的転回があった。
    私は自殺について、最初は物語にでてくる世間一般の答えしか持ちあわせていなかった。
    ただ今は違う。それをここで遺すほどのことでもない気がするので割愛するが、著者の出した答えにも納得している。続くことが善、終わることが悪。
    そう定義してみると、あらゆることがしっくりとはまる感覚がある

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    2025年09月09日
  • パーフェクトフレンド

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    ●「友達」をテーマにした小学生の青春コメディという感じだが、中盤から雲行きが怪しくなり、ラストの超展開で圧倒された。この著者の作品の中で、一番の傑作だと思う。

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    2025年09月05日
  • 2

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    野崎まど ここにあり
    デビューから全ての作品(計5作)がこの作品の為の序章でしかなかった
    自分の生活がかかっているものでこんなことをする作者、日本の歴史で今現在存在しないだろう
    (マニアックに言うと肉薄したのは黒い仏だけだとおもう)
    面白いとか、面白くないとかそんな話どうでもいいんですよ
    仕事で大事に作り上げた物をこんなことできる地点でこの作品は忘れるべきでないトンデモ小説なことは異論ないと思います
    というか、「2」ってタイトルと設定思いついたとしてもそれをこれだけの長編で描き切り過去のファンを捨てかねない内容
    いや本当に、普通ではない 傑作なのかはわからん

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    2025年08月15日
  • タイタン

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    AIが進化し過ぎた未来、そこは人間の"仕事"が全く存在しない世界だった。
    AIが作る娯楽を享受し、AIによって生活を支えて貰うことが当たり前。服選びもその日の遊びも生涯を共にする相手すらもAIが判断する方が優れているという認識が当然であり、迷う必要性もない。

    この本の中で、人類は"判断力"を失っている。
    判断力がないということはつまり、物事を考えるためのベース、脳内で報酬系関数の競合が抑制されているということを意味する。朝起きてから夜寝るまで、推奨活動プロセスを常時AIがサポートしている世界では悩む機会がなく、悩むことで獲得される確立的選択で得られる報

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    2025年08月11日
  • タイタン

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    野崎まどさんの作品、とても好き。
    今回は、友とのどこまでも静かな旅と思索。そして仕事がテーマの作品。
    あとがきにある「ユートピア」というのはまさしくその通りで、理想郷が実現したら、という仮定をしっかりと掘り下げて、生きる意味とか仕事とか人とかAIとの関係性みたいなところに焦点を当てている。

    これはなんなんだろう、どこまでも対話を書き連ねている気がして、でもその対話は世界と読者の対話を、主人公が写し取るみたいな形に思えた。成長を描いているし旅をしているんだけど、すごく静かな印象の小説。とてもとても好きでした。

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    2025年08月05日
  • 2

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    …前五作を読んでから読むべしという先人の教えを守っていざ出陣!そして見事今放心しています。正直感想なんてとてもじゃないけど書けないけど、今幸せと絶望どっちも感じていて、最高の創作に出会えた喜びと終わった悲しみを知ったよ

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    2025年07月25日
  • パーフェクトフレンド

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    凄すぎて笑えてくる。とてもじゃないけど、無表情じゃ読めない。この感情をどう表現すればいいのか、うんうん頭を悩ませて考えた結果、「大興奮」。とにかく、私は今猛烈に興奮している。でも、やっぱり初期4部作も読んでからいい。

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    2025年07月24日
  • バビロン2 ―死―

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    ネタバレ

    1巻はストーリーがあった気がするけど、もう2巻は終わり方が酷くて全部忘れた。(駄作という意味ではなく、展開が辛すぎる)

    1巻で私の推しの文緒くんが死んじゃった時はロスになったけど、今作後半で死人が加速度的に増えて、そういう感じじゃなくなってきた。

    次が最終巻ということで、正崎と曲世がどう対峙するのかというのが焦点になるのかな。

    あ、あと齋さんか…

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    2025年07月23日
  • バビロン1 ―女―

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    先に『タイタン』を読んで、作者の他の作品を読んでみようと借りた。
    『タイタン』の主人公は女性で舞台は未来の世界のSF作品、対してこちらは主人公は男性で特捜部の検事、フィクションではあるけれど舞台としては現代、ジャンルをつけるとしたら、ミステリ?という感じで正反対でビックリ。

    最初に『女』って、言葉が出てきたのを忘れるくらい登場人物は男ばっかり。
    お硬いストーリーではあるけれど、意外にも文章は読みづらくない。

    えっ、ここで終わり?ってとこで終わる。そういえばこれはⅠでⅡ、Ⅲと続くんだった。

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    2025年07月23日
  • タイタン

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    ネタバレ

    表紙に書いてある 「仕事 君はなぜ、働くのか?」という言葉に興味を持ったのと、装丁に惹かれて、購入した1冊。

    舞台は、二二〇五年。仕事は人類がするものではなく、AIがするものになってしまっていた。
     
    現代では、AIの技術が世界的に発達して来ている。
    そのため、AIによって、仕事が奪われる時代が近い将来訪れる。このことが話題になっている。
    そのため、日本もいつか本当にそうなってしまうのかもしれないと感じながら、読み進めていった。

    タイタンと内匠が、「仕事とは?」「働くとは?」ということを考えている時に、私も、この問題についていた。

    最後の内匠が導き出した「仕事とは」の答えを聞き、ようやく

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    2025年07月22日
  • 死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~

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    野崎まど先生の作品読むたびに毎回とんでもねえな…10選入りだわ…ってさせられてる。そんな中でも断トツの余韻。読んでる時もシンプルにめちゃめちゃおもれー!なのに、ラストの終わり方も余韻も好きすぎる。とにかくずっとおもれー!ただただおもれー…それって凄い。

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    2025年07月20日
  • 死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~

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    knowの野崎まどの著作。
    タイトル的に、ミステリ色の強い作品で、SF作家としての野崎まどの登場には期待せずに読み始めるも、SF的な面が顔を覗かせる。まさに思弁的で、僕の経験的感覚はノーを唱え続けているのに、それを綺麗に無視して畳きる手腕には脱帽。

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    2025年07月04日
  • タイタン

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    今まで読んだAIものは、AIが人類に牙を剥く話ばかりだったが、この小説は「人間にとって役に立つ」AIの話。面白かった。


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    2025年06月12日
  • なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る

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    また好きなシリーズに出会った!

    縁という目に見えないものを結んでくれるウサギとユカリくんの話。
    免許試験のお話好きだった!また読み返したくなる。
    文章にユーモアもあり、でも軽すぎない。
    最後には泣けてしまったし。
    次も楽しみ!

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    2025年06月04日
  • 2

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    この『2』を読むために、先人の助言に従って前作5冊を順番に読んできた。どの作品もそれぞれにテーマがあり、独立した物語として十分に楽しめるものばかりだった。



    しかし、『2』を読み進めていくうちに、これまでの物語すべてが一つの構想のもとで緻密に繋がっていたことに気づかされる。
    登場人物の再登場は、単なるファンサービスではない。
    『2』という舞台に向けた“役作り”として、過去作が存在していたかのように感じた。
    物語の構造が徐々に姿を現し、過去作をも取り込んでようやく辿り着ける読後感は、なかなか得がたい読書ならではの体験だったと思う。

    「創作に触れる前後で人は別人になる。」

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    2025年05月27日
  • know

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    【この世の先を、検索する。】

    あらゆる技術が発展しきった世界。
    分からないことの方が少ない世界。

    そんな世界で頭ひとつ、いや頭4つ抜きでた
    異端な存在がいるとしたら、一体どんな
    世界を見ているのだろうか。

    ひとの底知れぬ欲求と探求心の行き着く先を
    まざまざと見せつけられる本作。

    ラストの静かな衝撃たるや、
    胸打つものがありました。

    知識欲をそのまま書籍化したような
    最高濃度の1冊。

    そう遠くない将来の日本の形なのかもしれない。

    SFであり、リアルでもある本書。
    ぜひ読んでみてほしい。



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    2025年05月22日