野﨑まどのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
1984、すばらしい新世界、PSYCHO-PASS、古今東西のディストピアものには共通点がある。
上位者は、人に優しくないということだ。
例えば、1984とPSYCHO-PASSの世界を比べてみよう。その世界に生きる人間は表面上物質的な不足で不幸になっているか、数値的に最適化された幸福を享受しているかという違いはあれ、ビッグブラザーやシビュラシステムといった不可視の上位者(人間を越えたもの)に「管理」されているということは変わらない。
では、本作タイタンが描く、2205年の世界はどうか。AI「タイタン」が全ての仕事を代替し、労働を消滅させた世界で、
この上位者は、人に優しいのだ。
も -
Posted by ブクログ
遙か未来。人類はAI"タイタン"によって、「仕事」という概念をなくしていた。すべてがオートメーションによってまかなわれ、経済活動すら不要になった世界で、突如タイタンの機能が低下する。臨床心理士の下した診断は、タイタンの"うつ病"だった。
恥ずかしながらこのところ色々と行き詰まっていて、貪るように本を読んではアウトプットもせずにいる。原因は明確で、生活習慣の乱れだったり、身体の不調だったり、仕事がとっちらかっていたり……。
仕事。本書で語られるそれは、仕事が不要になった世界で語る「仕事とは何か?」。現代と地続きの独特なSF的世界観において、命題に答えを求め -
Posted by ブクログ
ネタバレ三年前に読んでいたのに途中まで気づかなかった。ナレインあたりで「あれ?」と思い出し、コイオスが出てきて「あ、読んだやつだ」となったが、読み終わるまで結末はすっかり忘れていた。
前回の感想同様、主人公の内匠成果の性格から感じる自分に酔ってるヒロイン感がどうにも苦手で、コイオスのカウンセリングプロジェクトに参加するまでは、他の一般人同様にAIによる豊かさを享受しきって生きている凡夫だろうに、急にキャリアウーマンみたいになって影響が大きそうなことも独断行動してしまう変貌っぷりがどうも納得いかない。コイオスと普通にデートしてるようなパートもちょっと読んでいて辛い。
AIの進歩によるユートピア社会の -
Posted by ブクログ
ネタバレ最終巻、舞台が急に世界(主にアメリカ)に変わって、知らない人の話が始まる…
登場人物欄には正崎さんの名前があるから、出ては来るんだろうけどなかなか出てこなくて、世界観に入るのに時間がかかった。
1巻を読んだ時、その前に読んだ作品と全然、真逆くらいに違うと思ったけど、G7で首脳たちが話し合う場面ではその作品の雰囲気を思い出した。
もう、好感を持っていたキャラクターが死んでも最初の文緒くんが死んだ時のショックと比べれば受け入れられるようになったわ。
そして、これまで曲世(悪)と対峙してきた正崎さんだったけど、ラストがこれでは、はなから圧倒的なレベルの違いがあったということね。
それでも、ア -
Posted by ブクログ
ネタバレ知り合いに勧められて
会話の節々にラノベ臭さはあったけど、そこまで強くもなない。
読みやすくてよかった
一文が短いかつ全体のページも少なく、登場人物の掘り下げは薄かったのが少し残念
一方、内容的にペラペラという訳でもないと思う
「それだけで人の一生を左右するような映画は作れるのか」というテーマに対し、最後まで芯が通っていて良かった
オチ的には、そんな映画はないというのが答えなのだろうか?
流石にメガネをかけただけなら本人だと気づくだろというツッコミや、最原さんの動機がよく分からなかった事は置いておいて、sf的な小説として面白かった
最後の方に出てきた、この比喩も好き
「美しい糸を幾