野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ここはユートピアな世界なのか、ディストピアな世界なのか判断ができないが、傑作には違いない。
未来のAIを題材にしたSFかと思いきや、ロードムービーを観ているかのような愉しさもあり、親子や友情の育み、成長を描いた物語でもある。
とても読み応えがあるし、もっと長編でも読みたいと心から思える作品であった。
ヘカテへと至った結末は非常に痛快で人間のちっぽけさを儚くも思い、タイタン、コイオスの圧倒的な優秀さを羨望の思いで読み終えた。
いつかこのような世界がくるのだろうかと思うと胸が躍るので、やはりこの物語はユートピアを描いたものなのだろう。
余談すぎるけど。
この作品だけやけに体言止めが多かったけどな -
Posted by ブクログ
ネタバレついに「2」を読み終えた。
ド嬢と、ある方のブログで知り興味を持ったシリーズ。十分楽しめたし、物足りなくもあった。
まず、非凡な作家野崎まどに出会えたことは素直に嬉しい。緩さと真面目、トボケとシリアスを混ぜ合わせ、特異なキャラクターで読者を翻弄し、慣れたところでひっくり返す。本作では、最後に読者を置き去りにしているぐらいだ。深くまで踏み込まずに知識でハッタリを利かせる。ここが巧みであり、物足りなさでもあるところ。
シリーズの登場人物とまた会えた喜びがある一方、みさき、紫、在原あたりの小物化扱いはどうだろう。全ては最早ありきで、この人物の凄さを証明するための道具になってしまってる。ただ、過去 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才、最原最早と出会い、主人公が彼女らと1つの映画「月の海」制作に取り組む。主人公は学内サークルの画素さんに想いを寄せていたが、最原最早の言動に振り回されながら映画作成に打ち込んでいくうちに、知らずと最原最早に焦点が当たっていく。「最原最早の作る映画には魔力がある」そんな言葉が、実感をもってじわじわと主人公を捕えていく。絵コンテを56時間ぶっ通しで読み続けてしまった描写、カメラを向ける画素さんを気絶させてしまう演技、そして映画「アムリタ」の絵コンテから繋がる謎。彼女は何を目的として、誰に見せるために月の海の制作をしたのか。最後の怒涛の伏線回収までの流れは目を奪われるような展開で、一気に物語の核
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Posted by ブクログ
小学校3年連続学級委員を務め、4年生になりまたも候補となる中学受験を見据えた、
「理桜」とその仲の良い友達の「ややや」と「柊子」、先生の依頼で、
ある理由から登校拒否している「さなか」にプリントを届けるよう頼まれる
ところから始まる不思議?な交流の物語。
さなかが登校拒否をする理由や、さすがにまっとうな理由があっても、
生きてきた年数から経験不足で勉強だけではカバーできない部分など、
読み進めていくうちに、さなかとそれを少し鬱陶しく思っていた理桜との
関係が変わっていくのだが、急展開が訪れ、びっくりする展開が待ち受けていた。
同作家の「2」という作品へとつながるとされる5冊の作品の中の1つ -
Posted by ブクログ
いわゆるSFというものをあまり読まないのですが、なんだか遠くない話のような気がして手を伸ばしました
人工知能に頼り切った生活を営む人間は労働からも解放されて、自由に生きている。そんなタイタンが鬱になり、カウンセリングを数少ない人間の〈仕事〉をする主人公、、
本作の大きなテーマである〈仕事とは何か〉という問い。
あまりにも身近でみんながよく知っている当たり前の概念に対してうまく説明できない、その一つに〈仕事〉があって
でもそれを考えることによって真価を得るのかもしれない、し、タイタンが繰り返してきた進化をするのかもしれない
では、私にとって仕事とは…()