野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人生で3冊目のSF、充分面白かった。圧倒的な世界観と設定の緻密さ。しかしそれだけで終わらず、しっかりとしたストーリー展開と素晴らしい読後感がある。途中から登場する1人の少女をキッカケに、前半とは全く異なる話になっていった。
設定も天才的ではあるが、全てを追おうとするとかなり難解であり、序盤は設定に入り込むのが少しキツかった。
因みに本題からはそれるが、SFの中でもより現実的に則したものもあれば、よりアニメっぽい、ラノベっぽいものもあるように思うが、自分はあまり後者は得意ではないのかもしれない。
それは個人的には良くない考え方に根ざしていると感じる。というのも読書とはアニメなどとは違うべき、 -
Posted by ブクログ
ネタバレテーマも面白かったし、ところどこパンチもあるし、エンタメ小説として面白いと思ったのだけれど、最後まで「ノレ」ませんでした。
やっぱり一番無理だなって思ったのが、女性キャラの描き方・扱い方。フィクションとはいえ中学生のヒロインと…彼女に対して…というところが、まあ出だしのプレイボーイぶりからも結構うーんって感じだったんだけど、最後までうーーーーーーんでした。全然関係ないですが、チェンソーマン無理だなって思ったのと同じ理由で無理でした。他の作品もこういうテンションなんだろうか。
せっかくギミックやテーマは面白いのになあ…
最後の一文の「死んだ後のことなんて、子供でも知ってるよ」も良かったんだけど -
Posted by ブクログ
全ての情報を「知る」ことで行き着く世界とは何なのか。生きるために知り続けた少女が辿り着いた終着点と結末、それがもたらした新しい世界の在り方、そしてエピローグの締め方が本当に美しく、「いいSFを読めた」という高い満足感を得られました。どことなく「ハーモニー」に近い世界観(情報に管理された社会の在り方や、個性的な名前など)も好みでした。
ただ、割と展開が力技に感じられたことと、主人公が好みではなかったこともあって、途中までハマり切れなかったのだけ残念でした。とはいえこれは個人の好みの問題なので、間違いなく日本SF小説の傑作の一つだと思います。 -
Posted by ブクログ
ファンタジスタドール プロジェクトの一環として、
メインストーリーの過去話となる作品。
ある物理に携わる人間の人生とイヴとい存在を生み出すまでの物語。
メインとなるアニメは観ずに、野崎まどの作品として読みました。
太宰治の人間失格に寄せて書かれたというのを見たのですが、
読んでみて、たしかに、人間失格に似ているし、
三島由紀夫の青の時代にも似ているという印象。
読んでいる感じでは、そういういった文豪に寄せたことで、
少し古い感じの流れや文章と言う感じであるのに、
高度な物理学やLANが出てくるあたりは、現代か未来でSFであることが
わかります。
この作品から読むのとアニメなど他の作品を観た -
Posted by ブクログ
本棚で見つけたので、数年ぶりの再読です。相変わらず面白かったです。
ページ数はそんなに多くないのに対し、内容はしっかりとしていて「なるほど…?」てなります。
かなりテンポよく物語が進み、文体も軽くかなり読みやすいので飽きません。サクサク進みます。気がついたらクライマックスでした。
難しくて、理解したようなしてないようなよく分からない気持ちになりながら読み進めたら驚かされました。これは勝てない…。真相がわかったと思い、余韻に浸ってたらゾワッとしました。
難しすぎるわけではないのだけれど、簡単なわけでもなく…理解出来ているような、出来ていないような…不思議な感覚の読後感です( ˶ˊᵕˋ)