野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
過去作から順番に読んだ方が良いと勧められて読んだが、まさにその通りだと感じた。
単に過去作のキャラクターが出てくるという代物ではなく、それぞれの物語、テーマが本作の重要要素として織り込まれている。
本作を完成形として、逆算して過去作を書いていたとしか思えない見事な作り込みだ。最初から掌の上で踊らされていたような感覚すら覚える。
ミステリとして読んだら納得いかないだろうが、これはどちらかと言えばSFだ。
ラノベ調といつもの超展開を受け入れる必要はあるが、中身は深遠なテーマを取り扱う読み応えのある作品である。
隠れシリーズ物の完成度としては、随一ではなかろうか。 -
Posted by ブクログ
鴨が偏愛するコミック・アーティスト、弐瓶勉氏の代表作「BLAME!」を元ネタに、現代日本を代表するSF作家が腕を振るった二次創作アンソロジー。
「BLAME!」を読んだことのある方ならお分かりの通り、あの作品は世界設定が全てです。その世界の中で、どれだけ物語を展開できるかが腕の見せ所なわけで、プロのSF作家としても面白いお題だったんじゃないかと思いますねー。収録された5作品は、どれも全く異なるテイストの作品でありながら、ちゃんと「BLAME!」の世界の中で展開しており、なおかつ幅広いイメージを読者の眼前に提示します。「BLAME!」の世界観の揺るぎなさ(換言すると、細かいところは各自の想像に委ねても問題ないぐらい必要最小限で柔軟な初期設定)がよくわかる、「BLAME!」ファンにはたまらない作品集ですね。
一方で、「BLAME!」を読んだことが無い人にとってどうか、という視点では、結構ハードル高そうな気が。あの世界観を肌感覚で理解していないと、よくわからないまま終わってしまう可能性も高いと思います。
鴨的には、やはり酉島伝法・飛浩隆の両氏が圧巻。とんでもなく美しい舞台設定で魅せる酉島作品、圧倒的なタイムスケールで「悲恋もの」を描いてしまう飛作品。キャラクターが魅力的な九岡作品、ハードSFとして「こう来たか!」と唸らせる小川作品。いずれもさすがの読み応えです。
ただなぁ、野崎まど作品が・・・orz 癖のある作家だということは事前知識で知ってはいましたけど、鴨はこれダメですわ(^_^;これが収録されていなかったら☆5つだったかなー。 -
Posted by ブクログ
海外からのライバル登場編。
全体的に、1巻目のような「縁結び。切れない縁」を主軸とするよりも「切りたくても切れない縁、繋ぎたくても繋げない縁」の縁結びや縁切りがメインに据えてある話が多いので、読後感としては切ない。
なんやかんや説明パートなどでは小粋な野崎まど節ともいえる、他の作品にも共通するブラックジョーク的なものが多いけれど。
ゆかりくんとローランの関係性、ユリシーズとローランの関係性、など、そういったところでこれまでにないくらいにストレートに友達、とか、コイツとこうなればいいな(明るい未来の展望)、とか、照れくさくなるくらいにすとん、と書かれていて、それがまた嫌みなくまっさらな感情から出ているものばかりで、一瞬お、おう、と気をてらわないことに不意をつかれる感じが強い。