野﨑まどのレビュー一覧
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海外からのライバル登場編。
全体的に、1巻目のような「縁結び。切れない縁」を主軸とするよりも「切りたくても切れない縁、繋ぎたくても繋げない縁」の縁結びや縁切りがメインに据えてある話が多いので、読後感としては切ない。
なんやかんや説明パートなどでは小粋な野崎まど節ともいえる、他の作品にも共通するブラックジョーク的なものが多いけれど。
ゆかりくんとローランの関係性、ユリシーズとローランの関係性、など、そういったところでこれまでにないくらいにストレートに友達、とか、コイツとこうなればいいな(明るい未来の展望)、とか、照れくさくなるくらいにすとん、と書かれていて、それがまた嫌みなくまっさらな感情から -
Posted by ブクログ
大学の生徒会的なところでデキる先輩・西院さんにコキ使われている主人公ゆかりくんは、ある日唐突に人と人とを結ぶ「縁」が見えるようになり、その縁を結んだり切ったりする神様のような「うさぎさん」と出会う。
…うっかり自分と繋がっている誰かの縁を切られてしまったことから、それを結び直して貰うためにうさぎさんの手伝いをすることに。
学園内の様々な、縁にまつわるエピソード。
乙一でいう「白乙一」に相当するような、「白野崎まど」的なほっこり系作品。裏読みとか必要なく、適宜出てくる会話のセンスが野崎作品だなあと思いながらまったりする感じの。
コンセプトはラノベの「神様の御用人」シリーズにちょっと似てるかなあ -
Posted by ブクログ
まず、よくできた面白い話だなという感想。芸大生による自主映画の作成を軸とした青春ストーリーとして進んでいきますが、それだけではおわらず予想外の展開に。キャラの軽快なやりとりを楽しみながらすいすいと読んでいくうちに雲行きが怪しくなってくる。変わっているが可愛いらしい一人の天才の行動に、違和感と不穏な空気が積もっていき、最後には驚愕の真相が明らかになる。
サスペンス、SF、ホラー的な要素もありながら、天才が何を考えているのかという謎が明かされていく驚き、騙し絵のように真相が隠された物語構成は、何よりミステリ的。
キャラのコミカルなやりとりには正直微妙なところがあるかなとは思いました。読み終わって考 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読もう読もうで3年経ってやっと読みました。
久しぶりのコメディ小説。楽しかったです。
野崎まどの他の作品は読んでいたので、ああ、お前ってこういう奴だったな。って展開で終わりました。
主人公、最初から殺される。
映画の部活。
映画監督の最早の彼氏が事故死。
彼氏がシナリオを書いていたから、映画をとりたいと、彼氏に似ていた俺に話が来る。
映画のコンテをみると何十時間と世界に引き込まれる。
最早の作る映画は、人格をも変えてしまう。
映画が完成した途端、最早は失踪。
俺は最早がなぜ失踪したのか突き止める。
最早の映画は人格をも変えてしまう。
最早は俺を死んでしまった彼氏に変えようとした。
そして