夕木春央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『方舟』が2023本屋大賞にノミネートされたほか、様々なミステリーランキングにランクインする著者の最新作。
画家の井口と翻訳家で元泥棒の蓮野のコンビが主役のミステリー短編集。
結構なボリュームがあり、さくさく行けるのと、なかなか進まないものと分かれた。
時代はロシア革命から3年後というから、1920年大正時代だろう。
なんとなくきな臭い空気が漂い、色々な物事にうさん臭さが感じられる。
一話目は、画家の井口自身が、自分の父親の窮地のために蓮野を頼って泥棒をはたらこうとするもの。
そういう解決方法しか浮かばないんかい!と言いたくなるが、今とは違った階級社会、勝手も色々と違ったのだろう...。