山本弘のレビュー一覧
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怪獣映画はガチのリアリズムがないとだめだ。非現実としかいいようのない怪獣を召喚するにはまわりからリアルに固めていかねばならない。某ゴジラ映画には夢オチのが一本あって子供心にもあれは腹が立ったな。しかしまた、映画においてはとにもかくにも怪獣が出てきて、それが「絵」としてよくできていたら、放射能で巨大化したとかいうしょぼい設定であっても、それだけで説得力を持つ。何しろ人間は視覚をもっとも信じるのだから。
だから視覚を欠く怪獣小説は最初からハンディを負っているのだと思う。
本書は『怪獣文藝』の続編。続編といってもそもそもアンソロジーだから、話がつながっているわけではなくて、第2弾ということで -
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ネタバレ日常SF?…本町・山科・茨木と舞台が関西ということもあり、非常に親近感の湧く作品。テーマとしては異星人SFのベタ…もとい王道たる「第一種接近遭遇」モノだけど、そこは山本作品。「ET」とか「未知との遭遇」なんかとは全く違うテイストをまとわせて楽しませてくれる。
トンデモ科学、カルト宗教批判部分については賛否分かれるところだろうなぁ。俺は「カルトやトンデモを笑い飛ばそう」という姿勢が大好きなんだけど、生真面目にそれらを信じている人らには不愉快だろうし、唯物論・無神論あたりに触れてくる後半に至っては、俺も少々抵抗を感じないわけでもなかったし。もっともそこを含めてノンフィクションなんだから、その抵抗 -
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ネタバレマイミク氏の大絶賛を受けて読んでみた。絶賛するはずだやわ。こりゃすげえ大傑作だ。
天才マッドサイエンティストがアイドル?んで、そいつが宇宙に飛び立つ?
いかにもヲタが好みそうなベタ設定。
語り手は女装(しかも気合十分)趣味の男子。女装が好きなだけで同性愛者ではない。恋愛嗜好は女好きという、これまたヲタ好きしそうな設定。
と学会の人ってこういうことやりそうやなぁ。今度は何に対してどうケンカ売るんだろう、みたいな醒めた気持で読みだしたところが、エエ方向に期待裏切ってハマるわハマる。
主人公と語り手やライバルアイドル達、プロダクションの社長ら個性的な登場人物たちの生き生きとした絡み、身近に感じ -
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ネタバレ今年最高の本決定です。ぴあのはアイドルグループの一員で変り種担当。しかし、彼女は物理学の天才少女。アイドルでいるのは宇宙それもカイパーベルトを超えて太陽系外に行く為の技術を開発し自らが飛び立つことを目的としていた。まず手始めにブラウン運動を利用した第2種永久機関を作り世間を驚かせ、遂にはタキオン粒子の理論を構築し、これが宇宙空間におけるダークエネルギーであることを突き止めるとともに、それを利用した飛行機関「ぴあのドライブ」を開発してしまう。本には難解な物理用語が頻出し、理論を説明している文は私には全く理解できない。しかし、それはこの本の面白さをコケオドシ的に増すだけなのだ。様々なスポンサーから
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「人に親切にすること」を仕事としている主人公、詩羽。初っぱなからその「才能」を見せつけられ圧倒された。子どもたちがカードゲームの交換で悩んでいるところで三角トレードなんのその、四角、五角トレードまでひょいひょいっとこなしてみせるのだから、「このお姉さんただ者じゃない...!」と感じたのは子どもたちだけでなく多くの読者も同じだろう。
他にわかっていることはいうと、「家がないこと」と「お金を一度も触ったことがない」ということだ。「どうやって生きてるんだろ?」と思った人はすぐに本書を手に取ったほうがいい。「詩羽ネットワーク」に参加したいと思うはずだ。 -
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怪獣系のSF(?)。地震や台風と同じように、自然災害の一つとして「怪獣災害」が存在するパラレルな日本で、怪獣対策に携わる気象庁の人達の話。科学的には存在できないはずの怪獣が何故存在できているのか、という理由付けがある理論として提示されるのですが、その理論を用いて「怪獣と人間が同時に生きる世界」観がしっかりと作られていて、なるほどそれならこういうこともあり得るかも、とちょっと思ってしまいます。特に始めの方は有川浩の自衛隊三部作を思い起こさせますが、長編と短編、自衛隊と気象庁、何より人々の心理描写よりも怪獣対策や怪獣の存在そのものに焦点が当てられているなど、似て非なる作品でした。
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人に優しくすることで、幸せを提供することで生きていけるか??
答えは”イエス”であると思わされる力がこの本にはありました
お金が無くても、家が無くても、親切することでみんなから親切を返される
だから食べていけるし、寝るところにも困らない
現代人が抱える苦労とか辛さとか、そんなんもうどうでもいいからとにかく人に親切にしろ!
そうしたら幸せは回りまわって、大きくなって自分に返ってくるから!
・・・と思わされる暖かくも力強い話でした
物語の最後はちょっとした「奇跡」が起きます、そして必ず暖かい気持ちになります
暖かさを感じたい方、おすすめです -
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凄いタイトルだけど、それに負けない内容を持ち合わせた一冊。
読後には、違う世界にひとっ飛びしてきた錯覚を覚える程。
SFって夢物語でしょ?とか思ってた自分を、
一挙にSF好きに変えてくれた一冊でもある。
諸々の研究から得られた結果を組み合わせた思考実験のようなもので、
そのいくつかは、世の中の真理に迫っていくものなのかもしれない。
本著は神やら宇宙といった壮大なテーマの基に繰り広げられるけど、
リサーチやロジックがしっかりしており、
こんな現実もありだよね?と感じて安心して読めるし、
その中で読者一人一人が色んなものを感じ、そこから考えるハズ。
SFと聞いてウキウキしちゃう人、
昔の自