【感想・ネタバレ】MM9【文庫版】のレビュー

怪獣と聞くと幼き日を思い出しますが、本作は驚くほど綿密に練られた大人のSF小説です。怪獣がシリアスな災害として描かれ、“特異生物対策部”が怪獣の出現予測や対策を講じる……まさに「プロフェッショナル!」な仕事ぶりの隊員達が実に熱い!
法律や世論などの兼ね合いで判断・決定がスムーズにいかないもどかしさは『図書館戦争』などにも通じるものがあります。経済への影響や動物愛護の声も無視できず、危険度が分かるまで退治に踏み切れないといった現実的な描写には妙にソワソワ……。
怪獣については実際の神話や伝説、伝承などを絡ませることで深みを増し、雰囲気を損わないまま説得力も演出。対怪獣の武器描写も詳細です。無反動砲「カールグスタフ」使用上の注意や装甲貫通のメカニズム「モンロー効果」まで言及されていたことには心底驚きました!(マニアックな感動で失礼;)
現実的な展開で怪獣対策を行うSF作品、大人になった今だからこそ読んで欲しい一作です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年02月17日

ずっと読みたいと思っていた怪獣小説。とても面白かった!科学も物理学も数学も民俗学も宗教も使って怪獣を研究、特定、対策を練る気象庁特異生物対策部の活躍はカッコ良かった!

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年07月16日

ウルトラマンに出てくる怪獣ものの小説版かと期待値半分。
頭の隅にウルトラ怪獣の映像をチラつかせながら本を開いて絶句!
なんと古代から伝承される神話と宇宙をつなぐ壮大な物語が展開していくではないか!
怪獣が地球上に出現することの矛盾。
「あんな大きなものがそんなスピードで動くかいっ!あり得ない~」と言...続きを読むってしまうようなことまで子供だましや安易な発想でなくキチンと理論的に説明されていく。
読んでる方は納得するしかないじゃないですか、山本先生♪
いや~面白かった!
おかげで怪獣や神話の見方が変わりましたよ♪
非現実の世界に飛び込む勇気のある方にお薦めです☆彡

0

Posted by ブクログ 2014年02月26日

怪獣系のSF(?)。地震や台風と同じように、自然災害の一つとして「怪獣災害」が存在するパラレルな日本で、怪獣対策に携わる気象庁の人達の話。科学的には存在できないはずの怪獣が何故存在できているのか、という理由付けがある理論として提示されるのですが、その理論を用いて「怪獣と人間が同時に生きる世界」観がし...続きを読むっかりと作られていて、なるほどそれならこういうこともあり得るかも、とちょっと思ってしまいます。特に始めの方は有川浩の自衛隊三部作を思い起こさせますが、長編と短編、自衛隊と気象庁、何より人々の心理描写よりも怪獣対策や怪獣の存在そのものに焦点が当てられているなど、似て非なる作品でした。

0

Posted by ブクログ 2012年03月15日

これは僕のツボでした。
ウルトラQやウルトラマンで子供時代を過ごした身としては、怪獣ものSFはたまりませんね。
しかも、物理学的、生物学的に「怪獣」の存在はありえないと、「空想科学読本」などで指摘されていることを、「多重人間原理」という非常にSF的な仕掛けでうまく(?)説明し、単にファンタジーとして...続きを読むだけではなく、SFとしても成り立たせていることも気に入りました。
さらに、怪獣をやっつける存在が、「科学特捜隊」(科特隊)ではなく、気象庁(!)の「特異生物対策部」(気特対)だっていうのも、しゃれが効いていていいですね。しかも、「怪獣災害」への対応が、現実の自然災害への対応手法とパラレルになっていて、いい感じでリアリティを出しています。
2009年頃に結構はやった本だそうで、ドラマ化もされているとか。僕はロンドンにいた間だったためか、今まで全く知りませんでしたが、心から楽しめました。

0

Posted by ブクログ 2011年11月16日

おたくごころ満載、怪獣パロディ本格的SF小説。ウルトラマン世代の私には物凄く面白かったです。「ヒメ」のエピソードは最高!続編に期待!

0

Posted by ブクログ 2011年06月09日

怪獣特撮ものなんだけど、風評被害とかについても書かれていて大震災後に読むと、感慨深い。隅々までちゃんと設定がされて面白かった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年02月12日

予想していたより面白かった。
さくらのキャラクターいいですね。
難しい理論もあったけど純粋に楽しく読みました。シリーズがあるようなのでまた読みたいです。

0

Posted by ブクログ 2013年02月14日

軽めの文体だったのであまり期待せずに読み始めましたが、最終話が終わる頃には「怪獣大国」という設定にも馴染み、続編のチェックまでしてしまうほどに。
エンタメ性とSF的な理屈付けのバランスが良いです。読後、NOVA1で月面ミステリを書いていた著者だと知り、妙に納得しました。
“人間原理”という言葉は初め...続きを読むて目にしたたのですが、最新のSFを読むなら物理学も勉強しなければいけないなあと思いました。

0

Posted by ブクログ 2012年11月24日

自然発生する怪獣に立ち向かうのは気象庁所属の気特対。宇宙物理学者が理論的な肉付けをする。二体目の怪獣が...。こんなのもありか。シリーズ化されてるようなので後の話もたのしみ。

0

Posted by ブクログ 2012年09月13日

この本は面白い。面白いが、人に勧める時にちょっと困ってしまう。「怪獣」という単語を使うだけで、「いい年してそんな本を…」と思われてしまいそうな気がするからだ。そうじゃない、そういう本じゃないんだ! でも上手く説明できそうにもなくて口をつぐんでしまう。でも面白いんだよーう。騙されたと思って読んでみてい...続きを読むただきたい本。

0

Posted by ブクログ 2012年05月04日

幼少期、円谷プロの作品をみて育った私には
たまらない作品であった。
妙にリアルに感じられるくらい体験感がある怪獣話に、
わくわく。
ドキドキ、時には涙しながら、ウルトラマンシリーズを見ていた
幼いころの記憶がよみがえります。

0

Posted by ブクログ 2012年02月24日

タイトルからはギャグなのかシリアスなものか分からずになんとなく買ってしまいましたが、これがシリアス過ぎるものでした。
MM=モンスターマグニチュード。世界中に自然災害と同じように怪獣が出現する日本。
様々な怪獣が登場するモンスター小説でした。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年02月12日

MMとはモンスターマグニチュードのこと
怪獣による被害規模を災害と同じように数値化したもの
怪獣は「気象庁特異生物対策部」にて命名、予報や警報が出され、退治するのは自衛隊である
1海老の群生体シークラウド
2巨大少女ヒメ…このヒメはテロ組織CCIによって飼われていた
3アフリカのセネガルから卵を取り...続きを読む返しに飛んできたグロウバット
4気特対の後方宣伝のVTR撮り最中に現れた奇声を発する植物怪獣メガドレイク
5長い眠りから目覚めた古代の禍つ神クトウリュウ…これもCCIの伊豆野(妖怪)が絡んでいる。ヒメに退治される

0

Posted by ブクログ 2012年02月08日

本格怪獣小説^^所謂マニア本。但し、日本には『ゴジラ』、『ウルトラQ』以来、脈々と息づく怪獣モノの伝統があり、解説子によると「日本人の人口の半分以上が子供のころから怪獣に親しんできた世代」だそうである。日本人の半分は怪獣ファンか?ハードSFは科学事実の上にたったひとつの大ウソをついてみせるが、この小...続きを読む説は台風の如く定期的に怪獣が襲来するというありえない舞台設定の中で気象庁の職員が大真面目に怪獣に立ち向かう姿を描いた好連作集である。毎週日本に現れる怪獣に手に汗握った幼き日を思い出させてくれる。続刊熱烈希望。

0

Posted by ブクログ 2011年10月26日

“怪獣”と戦う「気象庁特異生物対策部」と自衛隊のお話…??

やっぱり…、ゴジラとウルトラマンの国ですね…。
違和感なく…みょーにリアルに楽しめました…(笑)

久しぶりに、有川浩さんの自衛隊シリーズも、読んでみたくなりました…。

0

Posted by ブクログ 2011年08月28日

台風や地震と同様に「怪獣」が我々の日常を脅かす「自然災害」ってそりゃこわいわ。MMはモンスターマグニチュードの略。「気象庁特異生物対策部」略して「気特対」は予報・予測をするだけで戦うのは自衛隊(+アルファ)というところがミソ。
終始明るめに読めて楽しい。
SF苦手な人でも大丈夫。
妖怪や怪獣の存在す...続きを読むる理由もわかりやすく説明されている。神話宇宙の残存、人間多重原理ーなるほどねぇ。
最終話、そう来たかって感じで、最後まで笑える。
次作でもヒメが活躍するんだろうなぁ。楽しみ~♪
映像化されたらおもしろいだろうなぁと思って調べたら、既に去年MBSでドラマ化されてるんだ!
見てみたかったなぁ…

0

Posted by ブクログ 2011年04月12日

ドラマを見てから読んだ。
全く別物としてうまくできたドラマだったんだなぁと感じた。
ザ・SFという感じで良かった。

0

Posted by ブクログ 2010年10月11日

爬虫類型、魚型、鳥型、芋虫型、牛型、人型、そして竜型と多種多様な怪獣が日本を襲う世界。対怪獣災害用に設けられた気象庁特異生物対策部、通称「気特対」の活躍を描いた作品。怪獣小説という滅多に出会えないジャンルに思わず食指が反応した。あいかわらず小説としての完成度はそこまで高くはないものの、山本弘さんの創...続きを読む造する独自世界にはやっぱり惹きこまれる。「なるほど、そう落としますか」というオチもまた好き。

0

Posted by ブクログ 2010年08月03日

自然災害の一種として怪獣が存在する世界での「気象庁特異生物対策部」、通称「気特対」の活躍を描いた怪獣愛にあふれたSF連作短編集。怪獣の“科学的根拠”として設けられた多重人間原理が秀逸。ぜひとも週イチでの実写映像化を。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月08日

地震や台風などの自然災害に加え、怪獣災害というものがある世界(っていう設定を見た段階でシムシティ2000を思い出した)。世界有数の怪獣大国日本。だが甚大な被害をもたらす可能性がある怪獣に立ち向かうのは、アメコミ的ヒーローでもなく、宇宙から来た正義の使者でもなく、カラフルな五人組戦隊でもなく、怪獣対策...続きを読むのスペシャリスト「気象庁特異生物対策部」通称「気特対」、つまりは国家公務員である。怪獣の早期発見、データ収集・観測、被害規模の予測、警報の発令、そしてその撃退方法のアドバイスが主な任務である。気特対は怪獣を迎撃する攻撃手段を持ち合わせていないので、直接怪獣と戦うのは自衛隊ではあるが。

"
怪獣はその規模にあわせてMM0からMM9までで評価される。MMはモンスター・マグニチュードの略だ。
「怪獣の体積が2.5倍になれば、人口密集地に及ぼす最大の被害は四倍になる」とガスリーは唱えた。怪獣の皮膚の厚さは体積の立方根に比例し、厚くなるほど弾丸は貫通しにくくなる。怪獣を殺すのに必要な累積ダメージは体積に比例する。単位断面積あたりの骨や筋肉の強度は体積の三分の二乗に比例し、地上での移動速度は体積の六分の一乗に比例する。建造物に加えられるダメージの大きさは体積の四分の一乗に関係する……といった要素すべて加味すると、怪獣が人口密集地に侵入した場合、軍に倒されるまでに最大どれだけの破壊を繰り広げるかが求められるというのだ。

(中略)現在は同体積の水の重量に換算したトン数を基準にMMが算出されている。MM0は1トンの水に等しい体積の小型怪獣で、MMが1上がるごとに体積は2.5倍になる。

兵器の殺傷能力が100年前よりも増大したこと、堅牢な高層ビルが増えたことなどにより、現在ではガスリーの法則は成り立たなくなっている。それでもMMは怪獣の脅威を予測する目安として使われ続けている。
"


数字が一つ上がるにつれ、被害規模は格段に大きくなる、というところは地震のマグニチュードと同じ。怪獣の予想進路等発表しながら警報を出していく様はさながら台風。

数百トンを超える体重の巨大生物は、科学に照らし合わせると己の体重を支えきれないはず。それなのにMM5を超える怪獣達は地上に現れ、二本足で闊歩したりする。怪獣には人類が知っている物理学は通用しない。というのも、怪獣は人間が属する「ビックバン宇宙」とは異なる「神話宇宙」の法則に支配される存在だからである。

そんな人知の及ばない怪獣相手に日々奮戦する気特対。彼らの前に、一糸まとわぬ少女の姿をした怪獣(テレビ中継はモザイク付き)が現れたり、怪獣を使ったテロを企てる組織の存在が明らかになっていったり……。そして観測史上最大、伝説級のMM9怪獣が日本で目覚めてしまう。

怪獣に有効な必殺技を持つわけでもなく、ヒーローのような華々しい活躍をするわけでもなく、愛と勇気だけで人類が救えるわけでもなく。マスコミからの批難にさらされながらも、懸命に仕事をこなす命がけの現場、責任という重圧に耐える本部。SF的理屈付けに人間ドラマをおり混ぜたリアリティあふれる怪獣モノ。災害を扱った作品をエンターテイメント小説と称するのにいささか抵抗はあるが、己らの力の限界を知りつつも、人を助けるため困難に立ち向かう隊員たちの姿には励まされるものがある。そしてラストに示唆されるこの世界のひとつの可能性。なんかもうわくわくが止まらない。

0

Posted by ブクログ 2011年09月04日

すごい、正真正銘ガチガチのSF怪獣モノだ。しまいには、巨大な「正義の味方」みたいなのまで…。  迫真の戦いに熱くなる。余計な事を忘れて楽しめるエンターテインメントの傑作だ。 素直に楽しい。

0

Posted by ブクログ 2016年09月03日

思ったよりSFで思ったより怪獣小説だった。
登場人物たちが微妙に苦手なタイプであることが多いけど、なかなか続きが気になる。

0

Posted by ブクログ 2013年12月20日

プロットそのものはハチャメチャで奇想天外であるにも関わらず、登場人物自体が常識的な範囲なので、実際にあってもそうなるのではないかと言う感じで現実感がある。特殊能力を持つ特定のヒーローが登場するわけでもないのに、ストーリーが展開していく面白さが印象的。さりげなく散りばめられた人間としての存在意義と自然...続きを読むとの関わり合いとの間の矛盾点に考えさせられる。シリーズ物のようなので、次にも期待。

0

Posted by ブクログ 2012年12月09日

怪獣のいる風景。現実世界と怪獣世界を組み合わせただけじゃなく、更に神話や妖怪なんかの民俗学を合わせてきてるのが面白かった。翻訳されて海外でも読まれているもよう。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年09月25日

山本 弘 『MM9』
(2007年11月・東京創元社)

地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。
有数の怪獣大国である日本では、怪獣対策のスペシャリスト集団「気象庁特異生物対策部」
略して「気特対」が日夜を問わず日本の防衛に駆け回っていた。
多種多様な怪獣たちの出現...続きを読む予測に正体の特定、そして自衛隊と連携するべく直接現場で作戦行動を執る。
世論の非難を浴びることも度々で、誰かがやらなければならないこととはいえ、苛酷で割に合わない任務だ。
それぞれの職能を活かして、相次ぐ難局に立ち向かう気特対部員たちの活躍を描く、本格SF+怪獣小説!
●収録作品
「緊急!怪獣警報発令」「危険!少女逃亡中」「脅威!飛行怪獣襲来」
「密着!気特対24時」「出現!黙示録大怪獣」
         (東京創元社HPより)

一読して、やられた!と思わせる作品である。
マニアックな方面からは、やれパクリだのオマージュだの、SF的な設定がどうだの、批判的な声もあるだろう。
でも、でも、でもでもでも・・・、まさにそんなの関係ねぇ!であります。
怪獣は自然災害です。だから気象庁の管轄なんです。
台風と一緒なんです。だから怪獣5号なんです。
さらにはカッコイイ名前つけたり、進路予測だってやっちゃいます。
・・・このアイデアだけでもう当選確定であります。



この後、多少ネタバレ。




ただ、「怪獣」と「妖怪」を同じ扱いにするのはどうなん?
西洋の世界で怪獣も妖怪も、モンスター、のカテゴリーに入るのはわかるわいな。
でも日本じゃ怪獣と妖怪は違うんじゃね?

怪物くんの後ろにフランケンじゃなくてガメラがおったらおかしいやん。
京極夏彦の次作が『エレキングの悩み』やったらおかしいやん。
仮面ライダーの敵の総大将がぬらりひょんやったらおかしいやん。

日本人ならば誰もが常識のように持ってるはずのその枠組みを、ごちゃまぜにしたことによる違和感。
作者が盛り込みたかったところも着地点もわかるけど、これじゃ最終話だけ梅原克文の『カムナビ』やん。

せっかく傑作になりそうなところだったのに、そのへんのズレがちょっともったいなかったなぁ・・・。

75点(100点満点)。

0

Posted by ブクログ 2012年08月12日

最終章に登場する「クトウリュウ」が古典怪奇小説ラヴクラフトの「クトゥルフ」に見えて、気になって仕方なかった。
巻末の参考資料で発見して、、、納得。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月02日

「怪獣」が自然災害として位置づけられる「if」の世界のお話。SFの旗手らしく、荒唐無稽な設定もうまく消化させられているように思いました。
この手の話っていかにその設定にリアリティを持たせられるかが肝だと思うんですがそのあたりはさすがですね。

まあ内容はお気楽な連作短編な感じですが、「24時」のよう...続きを読むにバカっぽくまとめてある話もあれば、最後の「トンデモ」系の話もあれば・・・
最終的な落とし所がトンデモ系になってしまったのが自分の好みからははずれてしまっていてちょっと残念。

0

Posted by ブクログ 2011年09月11日

最近wowowでウルトラQを放送していて、親が喜んで観ていたので、一緒に観ていたが、まさにそんな感じの小説である。世界中で怪獣が頻発に登場し、それを防ぐための機関が気象庁の中に存在するというなんとも子どもゴコロをくすぐられるストーリー。
ドラマ版もたまに観ていたけど、あっちはほとんど怪獣が姿を表さな...続きを読むかったので、そういう話かと思っていたら原作はガンガン登場してきた。
これ、続編でてるので、是非読みたい。むしろそれを読むために、一巻目を買ったにすぎなかったりする。

0

Posted by ブクログ 2011年09月01日

 日常的に怪獣被害が多発する世界。このモンスター・マグニチュードってな概念で災害規模を表す世界でのSF。

 面白い。とにかく面白い。なぜなんだろう? 怪獣の存在をシュレディンガーの猫まで使って量子的に仮想存在させるあたりのこだわりが面白いのである。

 観察者である未来の人間が信じるからこそ、過...続きを読む去が存在するってセリフは、量子論の最もわかりやすい解説のように思える。 いやぁ、楽しいなぁ。続編に期待したいなぁ。

0

Posted by ブクログ 2011年08月15日

奇想天外な設定にどうやってリアリティを持たせるか。SFと言う分野ではその課題を全く放棄することが許される。もちろん作品のテイストにもよるが、この作品ではその部分を深く追求することによって魅力を引き出している。成功しているかどうかは別としてその丁寧さは読んでいて決して不快ではない。いままで読んだことの...続きを読むない魅力があったのは事実である。明らかに科特隊を意識したネーミングはお約束としてもそれ以外は新機軸の試みであり、最後の作品の怪獣が暴れる描写にはリアリティを超えた迫力があった。

0

「SF・ファンタジー」ランキング