宮本昌孝のレビュー一覧

  • 天離り果つる国(上)

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    2022年この時代小説がすごい単行本部門第1位。
    時は戦国時代、秘境とも言える白川郷の帰雲城には、飛山天女とも呼ばれる幻の美女が住むと言われていた。帰雲城の姫紗雪と竹中半兵衛の薫陶を受けて育ってきた津田七龍太は、この城を守るため立ち上がる。

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    2024年01月08日
  • 天離り果つる国(下)

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    非常に面白い。戦国物としては出色の作品だと思う。
    何よりおらちゃ姫、七龍太など人物が生き生きと描かれていて、空想の人物と実際の人物が歴史上の出来事を踏まえ淀みなく矛盾なく描かれている。作者の力量がずば抜けているからできることだ。見事な作品だ。

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    2023年11月08日
  • 天離り果つる国(上)

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    飛騨白川郷に眠る金銀と塩硝を狙う織田信長は竹中半兵衛に使える津田七龍太を内ヶ嶋氏理の治める帰雲城に送り込む。白川に魅了され、それを守ることを誓った七龍太は野生み溢れる姫紗雪と出会い惹かれていくが、、、そこに待ち受ける悲しくも衝撃の事実、展開に心沸き立つ。歴史小説でありながら文学的な魅力を感じる作品。

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    2023年10月28日
  • 天離り果つる国(下)

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    以前にも、別の本の感想に書いたけど、僕は、いわゆる「○○賞」とかを取った作品は、気乗りがしない「ひねくれ者」だけど、この作品は、宮本昌孝さんということで、読んでみたら、期待に反せず、というか、期待以上に面白かった。最後は、スカッとした。やっぱり、宮本昌孝さんの作品は、元気が出る。

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    2023年08月17日
  • 風魔(中)

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    楽しめた。関ヶ原の合戦前後の関東の事情に疎く、知らないことも多かった。その当たりの事情がよく説明されていた。ただ「風魔」という集団をもっと掘り下げて欲しかった。下巻に期待しよう。

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    2023年07月21日
  • 風魔(上)

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    風魔、この有名だが詳細を知られていない忍者の存在が新鮮だった。小太郎についても人外の化性のイメージがあったが当作では爽やかに描かれて好感がもてた。次作が楽しみだ。

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    2023年06月30日
  • 決戦!桶狭間

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    『どうする家康』桶狭間の戦い!面白さを増幅するストーリー揃い。オススメのアンソロジー。決戦!シリーズの第5弾。桶狭間の限定された時空に凝縮された義元の首を巡る七つの物語。どれも傑作です。七つ目の物語が首になった義元の語りになっていますが、こちらの読む気力が無く、評価できませんでした。
     六つの物語を評価すると5点満点中、平均は4.8点になりました。
    ①覇舞謡 幸若舞の敦盛をバックミュージックに信長公記を素直に解釈した作品。斬新性は有りませんが、冒頭にあることで、桶狭間の戦いのガイドストーリーになっています。 4点
    ②いのちがけ 信長の勘気を被っていた前田利家の主従の物語。ネタバレ出来ない傑作。

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    2023年01月09日
  • 天離り果つる国(下)

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    いつの間にかすっかり悪役になった秀吉。飛騨攻めの結末は思いがけない展開で、これでいいの?と思ってしまった。でも最後はハッピーエンドで良かったかな。七龍太の出生の秘密は何となくそうかなって思っていた。ぜひ映画化して欲しい作品。

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    2022年01月29日
  • 天離り果つる国(上)

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    内容紹介に「戦国エンタテイメント」との記述があったが、映像にしたら面白いストーリー。
    沙雪と七龍太のやり取りはコミカル。あり得ないほどしぶとい敵の下妻頼蛇が強く印象に残った。話がやや強引かなと思う部分もあるけど、割り切って楽しめた。

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    2022年01月29日
  • 天離り果つる国(下)

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    ネタバレ

    もう掘り尽くされていると思っていた信長、秀吉話を飛騨白川郷に着目して描いているのが面白い。大軍を相手にするために、一つの城に全軍を集め、敵が移動したら、空っぽにして移動するなど、黒田官兵衛の弟子なので策士として力量を発揮する。その腕を徳川家康に買われ、白川郷を中立地区にすることに成功する。さらにメインは野生児の紗雪姫と主人公七龍太との恋で、気が強い姫は何かというと七龍太にビンタをくらわせ、七龍太をぶっ飛ばす。まるで漫画のような扱いで、楽しい。そのくせ猛烈に愛しているのでお似合いなのだ。ところが途中であたりは異母兄弟という話になって、姫にそのことは話せず、別のところに嫁がせるなど、韓国ドラマ風に

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    2021年08月16日
  • 陣星、翔ける 陣借り平助

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    ネタバレ

    陣借り平助第3弾、羽柴秀吉に筒井順慶、島左近が登場。初期に出てきた小鬼も一人前になり、平助も若者という歳ではなくなってきたのかも。

    とはいえ、剣術はじめ技の冴えは衰えを見せず。女性への甘さも衰えず、痛快剣劇小説としての面白さは前2作と比べてそん色なし。

    次作に期待。次作は誰が出てくるのか?淀君や豊臣秀次?真田幸村?宮本武蔵、佐々木小次郎もありえるか。

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    2021年08月10日
  • 海王 下 解纜ノ太刀

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    戦国時代だが派手な合戦シーンをあまり描いてないにも関わらず、戦国時代の歴史小説らしい爽快感のあるストーリーは、上中下巻に渡る長編でもあきさせませんでした。

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    2021年07月12日
  • 武者始め

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     早雲、信長、秀吉、家康、信玄、謙信、幸村、7人の武将の初陣を鮮やかに描く。

     有名な武将の初陣をテーマに描くという視点は、新鮮で興味深く読むことができました。

     それぞれの武将の頂点を極めた姿はよく知っている所ですが、そのスタートが劇的に描かれている所にこの作品の魅力を感じました。

     また、それぞれの武将の歴史と重なる部分もあり、そこも読みごたえのある一つでした。

     今までのイメージを覆す人物像からも歴史の面白さを感じました。

     自分の武者始め(社会人スタート)も振り返ってしまいました。

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    2020年06月14日
  • ドナ・ビボラの爪 (下) 光秀死闘 篇

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    上巻の悲惨な結末に続き、下巻は一転伝奇小説の様相を呈してくる。
    そして、題名の「ドナ・ビボラ」が明らかになる。
    本能寺の変は、明智光秀が起こしたというのは史実だが、その黒幕については歴史家や小説家が様々な説を唱え、百家争鳴となっている。
    本書では、信長を取り巻く(正妻帰蝶を含め)複数の人物が引き起こした復讐劇としている。
    小説家の想像力の賜物と言っていいこの作品、「本能寺の変」に新しい解釈を提示してくれた。
    明智光秀が主人公となる来年の大河ドラマは、帰蝶役で騒がれてもいるが、本能寺の変をどうとらえるか、どんな展開になるか楽しみである。

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    2019年12月04日
  • ドナ・ビボラの爪 (上) 帰蝶純愛 篇

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    上下巻合わせて文庫本1088頁という歴史巨編。
    上巻のサブタイトルは『帰蝶純愛』篇。美濃の斎藤道三の娘で織田信長の正室濃姫=帰蝶が主人公。
    同人物を主人公にした、諸田玲子著『帰蝶』があり、昨年既読。通説では、本能寺の変よりずっと以前に早世したとされていた帰蝶。最新の資料を駆使した諸田版では、信長の27回忌まで存命したことになっている。
    本書ではどうだろうか?
    帰蝶その人の人物設定についても、だいぶ異なっており、興味深い。実子がなかったのは史実で、両作に共通するが、諸田版では、側妾たちが生んだ子供を引き取って育てている。その数9~10人!
    早世論については、大病を患い痘痕の後遺症を恥じて、表舞台

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    2019年12月04日
  • 決戦!本能寺

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    周辺人物の話が面白い

    書きつくされたテーマであるだけに、主役の信長.光秀以外の周辺人物の話が面白い。
    特に意外な視点から描かれた宮本昌孝の作品が気に入った。

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    2019年11月16日
  • 決戦!川中島

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    数ある合戦の中でも知名度が高く、上杉謙信と武田信玄がしのぎを削った川中島。複数の作家のオムニバスで、上杉方と武田方の視点を入れ替えての作品を楽しめた。謙信、信玄が本人であったのか影武者であったのか、史実を同定することは難しいが故の各作家の視点。それぞれの作家が史料に基づき展開するフィクション。時代小説を堪能する真髄があるように感じた。

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    2019年10月18日
  • 決戦!本能寺

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    7人の作家が異なる主人公と視点、解釈で本能寺の変の顛末を描くアンソロジー。なので黒幕も作品毎に異なり、面白い。個人的には冒頭の織田信房編と5編目の細川幽斎編が良かった。特に織田信房編は君誰やねん???から終始定説の外を突っ走る展開でこんな本能寺があるのかと驚いた。
    結びの明智光秀編は光秀と彼を歴史の表舞台へ引っ張り出してきた信長の最後の対話が実に悲しい。

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    2019年09月23日
  • 決戦!桶狭間

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    決戦!シリーズ

    木下昌輝さんの岡部元信の本当の忠義、宮本昌孝さんの今川氏真は、特に、面白かった。
    氏真に関しては、最近色々な作家さんが書き始めていて、評価も様々出されるようになり、興味深い。

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    2019年08月25日
  • 決戦!桶狭間

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    桶狭間の戦いをテーマにしたアンソロジー。前回読んだ関ヶ原に比べて戦の経緯が複雑で理解に苦しむ部分もあったが、一方で各話のバラエティも豊富で、それぞれの物語のレベルが高い。

    砂原浩太郎『いのちがけ』、富樫倫太郎『わが気をつがんや』、宮本昌孝『非足の人』がお気に入り。特に『非足の人』は桶狭間での今川氏真をピックアップするという非常に珍しいテーマの中、放蕩息子を無能の人と描きながらも彼の内面の覚悟の一片を光らせる演出が面白いと感じた。

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    2019年08月03日