あらすじ
「この時代小説がすごい!」2022年版(宝島社刊)の単行本部門第1位作品の文庫化。書評家・書店員など、本読みのプロたちに圧倒的な支持を得たこの作品の舞台は、飛騨白川郷。そこに織田信長の魔の手が迫るところから物語は始まる。戦国武将が喉から手が出るほど欲しいのは、金銀と、鉄炮火薬に欠かせない塩硝。それらは白川郷で豊富に産するという。宝の眠る里を我が物にしようと企む、織田・上杉・本願寺……。そんななか、信長によってこの地に送り込まれたのが、天才軍師・竹中半兵衛の愛弟子・七龍太である。“天空の城”と言われる帰雲城に拠って白川郷を治めるのは、内ケ嶋氏理。氏理には、野性味あふれる姫がいた。美しき里に魅せられた七龍太は、領民の平和な生活を守るため、信長の命に反し、姫武者・紗雪とともに立ち上がる。そこには、七龍太の出生に関わる、思いがけない出逢いも待っていた。『剣豪将軍義輝』『風魔』の著者、渾身の「戦国エンタテインメント」。
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Posted by ブクログ
読みやすい。
難しい漢字が出て来るが、それも気にならない。
交わされる武家言葉が美しい。
主人公は、文武に優れ、仁勇に溢れ、且つ男振りも良いというスーパーヒーローのTHE主人公。
本巻は大きなドラマもなく淡々と読み進めたが、歴史を知る身としては、いずれドラマが始まると予想していたところ、後半になって主人公が苦悩を抱える展開になった。
下巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
戦国プラス昼メローーーー(*⁰▿⁰*)
特に最後の方、昼メロ要素が強くなってきて、結構好きだった笑
白川郷の深ーーーーーい自然が目に浮かぶ描写の数々。かなり気に入った作品です。ソッコー下巻へ‼︎
Posted by ブクログ
飛騨の「幻の城」を織田信長の魔の手から守るため、竹中半兵衛の愛弟子、津田七龍太が姫とともに立ち向かう。
これまでたくさんの戦国時代の作品を読んできましたが、今まで注目したこともない、この飛騨の城を舞台にした、まさに血沸き肉躍る作品に出会えたことに、とても幸運を感じました。
この戦国時代のちっぽけな地を中心に、信長や秀吉、家康といった戦国武将たちが歴史を作っていく様が描かれるという、小説の醍醐味を思う存分感じることができました。
また、主人公の津田七龍太は、架空の人物と思われますが、まさに読者の理想の人物であり、主人公に感情移入しながら歴史を味わうことができました。
さらに、歴史をなぞるだけでなく、剣劇や恋愛の要素も組み入れられ、一級の娯楽作品になっていると言えます。
飛騨の城と七龍太、姫たちの運命がどのような結末を迎えるのか、下巻が楽しみでしょうがありません。
Posted by ブクログ
2022年この時代小説がすごい単行本部門第1位。
時は戦国時代、秘境とも言える白川郷の帰雲城には、飛山天女とも呼ばれる幻の美女が住むと言われていた。帰雲城の姫紗雪と竹中半兵衛の薫陶を受けて育ってきた津田七龍太は、この城を守るため立ち上がる。
Posted by ブクログ
飛騨白川郷に眠る金銀と塩硝を狙う織田信長は竹中半兵衛に使える津田七龍太を内ヶ嶋氏理の治める帰雲城に送り込む。白川に魅了され、それを守ることを誓った七龍太は野生み溢れる姫紗雪と出会い惹かれていくが、、、そこに待ち受ける悲しくも衝撃の事実、展開に心沸き立つ。歴史小説でありながら文学的な魅力を感じる作品。